逃げグセが治らない人の心理と問題点

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仕事、部活動、勉強などで途中までは努力できるものの、途中でなにもかも嫌になって逃げ出してしまうのが癖になる。

いわゆる「逃げ癖」がついてしまうと、自分だけでなく周囲の人に迷惑や心配をかけてしまったり、逃げた経験が影響して就職や進学に響くことがあるのであまり好ましいものとは言えません。

また、最近では逃げ癖が身についている人であってもSNSやネットを使えば同じような境遇を持つ人が見つけることができるので安心感を覚える一方で、その関係に入り浸りお互いの傷を舐めあうような馴れ合いをして、逃げ癖が治らないまま悪化することもあります。

不思議なもので逃げ癖がついている人同士で繋がっていると、「こんなクズな自分でも受け入れてくれる人間関係がある」と感じて安心しきった結果、自分から逃げ癖を治そうという気持ちすら失せてしまうものです。

「嫌なことからなんでも逃げるな」と主張するわけではありませんが、何事に対して逃げ続ける生活も自由なようでいて逃げれば逃げるほど、逃げ場所が無くなり出来ることが少なくなる不自由な生き方だと感じています。

今回はそんな逃げ癖が治らない人の心理についてお話いたします。

逃げ癖が治らない人の心理・特徴

責任を負いたくない

仕事や部活で大きな役目や責任を負うことが苦手です。

責任を負えばその分成果があれば褒められたり周囲から認めてもらえるかもしれないが、もしも失敗してしまえば、批判や指摘を受けて責められてしまうことに過度な不安を感じることで、責任を追うような場面から逃げてしまうのです。

最初は自分をよく見せるが、途中で維持できなくなり投げ出す

責任を負いたくないからと言って、最初からなんでも責任を放棄して生きていくのはあまり現実的とは言えません。責任の大小あれども、皆何かしらの責任(あるいは「義務」「役割」と表現した方が適当)を負って生きているものです。

逃げ癖のある人は、仕事などで責任を追う場面になったときに最初から嫌がるのではなく、むしろ「頑張ります」と言わんばかりに、相手をがっかりさせないために振舞ったり、自分を実力以上によく見せるような態度を取ります。

しかし、実力以上に見せる方法は長続きしにくく、途中で維持するのが難しくなってしまい全てを投げ出し逃げ出してしまいます。

なお、実力以上の自分を演じているために、周囲に対して弱音を吐けば化けの皮がはがれてしまう恐れがあります。そのため、困っても周囲に協力を頼めなくなり、状況は悪化しやすくどんどん追い込まれ逃げ出したくなるのです。

そして、我慢できないラインを超えたら「すみません、やっぱり無理でした!」と態度を急変させ逃げ出してしまうのです。

予防線を張って自分を守ろうとする

予防線を張って失敗した時のショックを和らげる行動は心理学ではセルフハンディキャッピングと呼ばれています。

セルフハンディキャッピングや自分自身にハンデをかけることで、

  • 成功すれば「ハンデがあるのに成功した」と自分の評価をより大きくできる。
  • 失敗すれば「ハンデがあるから失敗しても仕方ないよね」と失敗の理由を作れるので納得できる。

と、どちらに転んでも説明ができるようになります。

しかし、自分にハンデをかけている以上は、ハンデなしの状況と比べて期待できる成果は上げにくく、また失敗する確率を自ら上げているために、仕事や勉強のような結果が求められる場面で行うのは好ましくありません。

逃げ癖がある人は、表面的には頑張っているように見せかけるものの、裏では手を抜いたり自分を甘やかし、逃げる時の言い訳作りと失敗しても納得できる状況を自分で作る傾向があります。

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失敗したときに内心はホッとしている、安心している

自分が引き受けた仕事を途中で投げ出したり、周囲から受けた期待を裏切ってしまったときに、自分でやらかしてしまったことへの嫌悪や後悔を感じつつも、どこか心の奥底で「これで楽になれる」「ようやくホッとできる」と安心するのも特徴の一つです。

とくに逃げたいという気持ちを抑え、我慢し続けた期間が長かれば長いほど、いざ逃げた時の快感、開放感は大きくなり、その快感を味わいたいがために最後まで責任を果たすことよりも、途中で逃げ出すことが癖になるのです。

自己評価が低く、ダメな自分でいる方が落ち着く

何度も逃げてきた経験から、自分に自信がなく自己肯定感が低くなる傾向があります。

しかし、自己肯定感が低さゆえに、そんな自分を変えてしっかり最後まで責任を果たす人間になろうとすると「自分はそんな立派な人間になるのは向いていない」と感じ、自分から自己評価が低くなるような行動をあえて取ろうとします。

これは、心理学の認知的整合性理論の例であり、自己評価が低い人は無理に自己評価が高いと思われる行動をとることよりも、自己評価が低いと思われる行動(この場合は逃げぐせ)を取った方が、安心感や落ち着きを感じるのです。

自分に自信のない人が暴力・暴言などのDVを振るう恋人に惚れ込み「自分には問題がある方がお似合い」と感じるように、自己評価の低さ故に自ら苦しさや辛さを感じる状況を作りだし、居心地の良さを感じようとするのです。

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逃げ癖のせいで起きる問題・トラブル

仕事を途中で投げ出すことで信用を失う

仕事で逃げ癖を起こしてしまった場合、やっていた仕事の引き継ぎもろくにできず、そのまま連絡が取れなくなることで信用を失うハメになります。

なお、この場合逃げる直前までは必死に努力して真面目に仕事をしているので、いざ連絡が取れなくなっても、「事故に巻き込まれたのだろうか」「急病で倒れたのではないか」という逃げたことへの怒りよりも、何かトラブルに巻き込まれたではという心配に襲われることが多いです。

もしも、いつ逃げ出してもおかしくないような働きっぷりなら、心配よりもまず「やっぱり逃げたか」という感情になるものです。

逃げ癖が治らない人は、こうやって逃げる直前まではごく真面目に普通に働くものの我慢できなくなったら逃げて環境をリセットする。

そして、自分のことを知らない新しい環境でもまた同じように真面目に働くものの、我慢の限界が来れば逃げるという一連の行動を繰り返すのです、

逃げ癖だけでなくリセット癖もこじらせているとも考えることができます。

逃げた自分を自己正当化し反省する機会をなくす

なにもかも投げ出し逃げてしまってことで「やらかしてしまった」という自責の念や良心の呵責に苦しめられますが、逃げ癖が身につくとその苦しみからも逃げて自己正当化しようとします。

例えば、

  • 逃げてしまうような環境に問題がある。
  • 自分の苦しみをわかろうとしない上司・同僚が悪い。
  • これからの時代は好きなことだけて生きていけばいいし、それで実際に生きている人もいるから、なにも落ち込む必要はない。
  • 逃げてもうまく生活できている人がいるから心配いらない。堂々とすればいい。

と、逃げた過去を自分に都合よく脚色したり、極端な例を持ち出して納得しようとします。(=防衛機制)

しかし、これでは逃げ出すに至った自分の考え方の癖や、自分を追い込む癖を正し反省は不十分です。逃げ癖は改善されず、また同じような過ちを繰り返し逃げるという一連の行動を繰り返します。

コツコツ積み重ねるのではなく一発逆転ばかりを夢見る

逃げてばかりなので、仕事や勉強で地道に努力を積み重ねてスキルやキャリアを積むことができません。

そんな不甲斐ない自分に対するコンプレックスを日々感じつつも、コツコツ努力することからは逃げ、ギャンブルのように一発逆転で不甲斐ない自分が一瞬で変わる…という甘い夢を見るのも特徴的です。

そしてそんな甘いお花畑な夢を見ていることを利用され詐欺の被害者になったり、有り金を叩いて株、先物、FX、仮想通貨などの金融商品で一山当てようとした結果、借金を背負ってしまい、今度は借金から逃げる生活を送ってしまうことになります。

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逃げている人ばかりで馴れ合うと更に逃げ癖が加速する

冒頭でも述べましたが、今や逃げてばかりのいわゆるダメ人間であっても、SNSやネット上でも同じような過去を持つ人と交流し、安心感を得ることができます。

しかし、逃げぐせが身についている人同士のコミュニティは、

  • お互いに慰めあうだけで鋭い指摘ができず馴れ合いになる。(これは、指摘されるようなことはリアルでいっぱいされているので、せめてネット上は優しい関係にしたいという欲求がある。)
  • 馴れ合いを続けていくに逃げる事に対する危機感が薄れてしまう。
  • コミュニティ内の人間関係に慣れきってしまい、ますます自分の逃げ癖を治す気が失せる。

という、逃げ癖の改善からどんどん遠のくような関係に陥りがちです。

どんなに惨めでダメな人間でも受け入れてくれる優しさがあるような関係ですが優しさと甘やかしは全くの別物です。

本当に逃げ癖を治したいと思うのであれば、適度にコミュニティと距離感を取り、自分のいたらなさや悪い癖、開き直りや自己正当化によって歪んだ認知を地道に改めて、自己肯定感を身につけて行くことが長い目で見て大事だと感じます。

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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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