ネット上で「嫌なことから逃げてもいい」という人に抱く違和感

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SNSやyoutubeはじめ動画投稿サイトなど、いわゆるネット上では、学校や職場に馴染めず生きづらさを抱えている人に対して「嫌なことから逃げてもいい」という主張をする人が多いものです。

もちろん、生きづらさを強めて心の病気になったり、思いつめて自らの命を捨てる…などの悲しい結末になりそうな人をどうにかして救いたいからこそ、逃げてもいいんだよというメッセージを贈って啓発運動をしているのだと思います。

しかし、「逃げてもいい」というメッセージをネット上で発信する人を個別によく見ていくと、

  • 過激な発言で人気を集め炎上芸により知名度を上げているネット上の悪い意味での有名人。(自称プロブロガー、インフルエンサーなど)
  • 高額な投資商品やハイリスクな金融商品を買い煽っている人。(株用語ではこういう人を「煽り屋」と呼ぶ)
  • 「簡単にお金儲けができますよ!その方法は…」という、如何にも詐欺臭い情報商材を売っている人。
  • 一体どんな仕事をしているのかプロフィールを見ても実態がつかめない、スピリチュアル、自己啓発屋、コンサルタント。

…など、追い込まれている人をカモと見なし、そのカモをおびき寄せるための甘い言葉として「逃げてもいい」というメッセージを定期的に発信しているのではないかと感じます。

そんな人たちを見ていると、「逃げてもいい」という正論を放つ人を本当に信じてもいいのか、という疑問を感じずにはいられません。

今回は、そんな「逃げてもいい」というメッセージを放つ人に感じる疑問や違和感について、お話いたします。

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「逃げてもいい」と背中を押すけど協力や支援はしない無責任さ

まず、個別に見ていく中で気になったのが「逃げてもいい」という言葉を発信して、悩みを抱えている人の背中を押す姿勢は見せているものの、その人がいざ辛い環境を逃げたときに協力や支援を全くしないという無責任さが目立つ人です。

仕事をやめればいい、学校に行かなくてもいい、と既存社会に馴染めずに困っている人に対して優しい言葉を投げかけるものの、いざ逃げた人に対して今後の生活のためのアドバイスをするわけではない。結果として逃げる選択をした人が、逃げる前よりも更に困窮する状態へと追い込んでしまうのです。

もちろん、実際に顔を合わせなくても済む、所詮は薄っぺらい関係で終わりがちなネット上の関係だからこそ、こうした無責任な行動を取ることが平然とできてしまうのだと考えられます。

また、とりあえず逃げたくなるような劣悪な環境から、一時避難という意味合いで逃げるように促すことができれば自分の役目は果たされた…と考えているからこそ、逃げたい人の背中を押すことのみに注力している可能性も考えられる点は、一応補足しておきます。

「逃げてもいい」で逃げた人に自己責任論を押し付ける違和感

個別に見ていく中で、逃げることを促すと同時に「逃げるのはあなたの意思で、私は責任撮りませんよ」という、自己責任を押し付けると同時に切って捨てるような姿勢をとる人も確認できました。

とくに炎上芸で有名なSNS上の有名人、ネット上で過激な発言を繰り返す人、脱社畜を売りにするプロブロガーなどが、この姿勢を取る傾向にあります。

もちろん、どうしても今の職場が劣悪で耐えられないから逃げたい…という意見を尊重し、背中を押す行為自体は、社会的にも道徳的にも正しいことであり、推奨される行為だと思います。

しかし、その一方で自分が背中を押した人に対して、「そのあとは自分でなんとかしてね、私は責任取れませんけど」と自己責任論を押し付ける姿は、無責任の一言に尽きます。

もちろん、逃げるという選択を取って実行したのは逃げた人なので、逃げたことで起きる責任は逃げた人が引き受けるのが筋である、という意見も理解できます。

しかし、逃げるという選択を決める後押しとして、散々「逃げてもいいよ」と煽ってきた人が全くの無責任で、全て逃げた人の責任だと片付けるほど単純な問題かと言われれば、そうではにと思います。

背中を押すといえば聞こえはいいですが、やってることは他人の感情を揺さぶって煽る行為です。

煽る行為そのもので起きた結果に対する責任は取らないし、もし面倒事が起きてもそれは逃げた人の自己責任であり自分は悪くもないし、反省も改善もしない…そんな姿勢で「逃げてもいいよ」というメッセージを発信する人は、自分の発している言葉の重み、態度の軽率さや危険性を理解しているとは判断できないため、迂闊に信じてはいけない人だと個人的には強く思います。

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「逃げたらうまくいった」は芸風・ポジショントークという可能性

「逃げてもいいよ」という情報を発信する人の中には、自分も過去に逃げた経験があるけど、それでも人生はうまく行くことを伝えて、同じ悩みを持っている人を助けたい意味で活動している人も見かけます。

例えば

  • 学校でいじめを受けており、逃げる意味で不登校の道を選んだけど問題なく生活を送れています!
  • ブラック企業で働いいたせいで心身ともに健康を損ねたけど、退職して今は自分の好きなことで仕事をしています!
  • 受験からも就職活動からも逃げてばかりの人生だけど、今は結婚をして仲間に囲まれて幸せな生活をしています!

…など、「逃げても大丈夫。むしろ、逃げた方が人生うまくいきました」というメッセージを込めて、活動している人のことです。

しかし、こうした「逃げてうまくいった例」をネット上でする人を複数人且つ長期的に見ていると、それはあくまでもネット上での自分の人気を保つための芸風の一部であったり、自身が運営しているブログのアフィリエイト(転職関連、出会い系など)へと誘導するためのポジショントークだと考えると腑に落ちる人が何人かいました。

「逃げたらうまくいったよ」というキャラを嘘や誇張が混ざってもいいから演じることでファンを集める。

ある程度ファンが獲得できたら「自分は社会で生きづらさを抱えている人に寄り添える素敵な人」という自己ブランディング(=ある目的のためのキャラ作り、大抵は金儲け)に使うもよし、ファンに直接・間接的にお金を使うように誘導して金を稼ぐのでもよい。

要するに、承認欲求や金儲けのために「逃げてうまくいった人生の成功者」キャラを演じているだけで、本当は困っている人のことなど二の次。

自分の生活のために他人を食い物にしている…それも、今まさに苦しんでいて弱っている人を食い物にする悪辣さが垣間見えて、なんとも言えない複雑な気持ちになると同時に、この人が言う「逃げたら上手くいった」という話を鵜呑みにしてはいけないと強く感じました。

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逃げたいほどに追い詰められている人を狙った情弱ビジネスの可能性

上でも触れていますが、「逃げてもいい」という言葉をやたら発信する人は、逃げたいほどに追い詰められている人をターゲットにした、情弱ビジネスをしている人だとも考えられます。

逃げたいという思いに駆られている人は、情弱ビジネスを行う人からすれば、冷静な判断力をなくしているからこそ、甘い言葉に惑わされやすくてチョロいカモである。

不安からなるべく早く逃れることを夢見ているから、その夢が実現するような美味しい話(投資話、不労所得、楽して稼げる系の話)を出せばすぐに食いつき、集金することができると相手だと考えるのも至って自然です。

冷静なときに聞けば「そんなうまい儲け話があるはずがない!」と一蹴されるほど詰めが甘く雑な儲け話でも、精神的に追い詰められて判断力が鈍っている人であれば騙しやすいものです。

もちろん、最初から金をだまし取ることをちらつかせては、流石に追い込まれている人でも警戒心を持たれてしまい利益にならないので、最初は安心感を抱かせるような態度で接することが求められます。

その場面で使われるのが「逃げてもいいよ」という言葉なのです。

「逃げてもいいよ」とのたまう人が最初から騙すことをメインにしている考えると、無責任に逃げることを煽る姿勢も、逃げた人に自己責任論を強いる姿勢も、「逃げたら人生うまくいった」という演技を取ることも、すべて納得がいきます。

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「逃げてもいいよ」と言っている人の人となりを落ち着いて見極める大切さ

逃げたいほどに追い込まれている人が情報弱者としてカモられている状況に対する対策としては、月並みな意見になりますが「逃げてもいいよ」と言っている人の人となりを、時間をかけて落ち着いて見極めることが大切だと感じます。

…ただし、精神的に追い込まれている人にとって、冷静になるとか落ち着いて相手を見ることは、そう簡単にできないのもまた事実です。

判断力が鈍っており衝動的に動いていしまう特性に目をつけているからこそ、精神的に弱っている人を狙ったビジネスは悪辣極まりないと表現するほかありません。

また、追い込まれている人に家族や友人、そのほか公平且つ冷静な意見が言える人との交流があればいのですが、追い込まれている人は既にそういった人との交流が途絶えており、孤独な状態であるからこそ劣悪な状況から抜け出せないケースもあります…実に悩ましい問題です。

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