怪しいインフルエンサーマーケティングの心理テクニックに関する考察

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インフルエンサーとはマーケティング用語の一種であり、世間の人々に多大な影響力を与える人のことを指します。

実生活においては、芸能人のような知名度のある人、SNSで多くのフォロワーがいる人、チャンネル登録者数が非常に多いyoutuberなどが、インフルエンサーに該当するでしょう。

インフルエンサーには多くの支持者やファンが付いているため、その人たちをターゲットにしてビジネスを展開しやすいのが特徴的。

また、インフルエンサーの影響力を利用し、商品やサービスの宣伝を行ってもらうというビジネス展開も行われています。いわゆる、広告塔と言ってもいいでしょう。

しかし、最近ではインフルエンサーの影響力が悪用されてしまい、高額の金融商品、セミナー、情報商材を買わされる事態が起きていたり、どこか詐欺やグレーなビジネスを行うために影響力を付けることに邁進している気配が、インフルエンサーの世界にて起きています。

また、インフルエンサーになりたい人に焦点を当てると同時に、インフルエンサー希望者を食い物にするような事例もあり、かつて話題になったネオヒルズ族のような異様な雰囲気が、インフルエンサーを取り巻く関係に存在しているように感じます。

今回は、そんな一部で腐…もとい、負のイメージが付いている、インフルエンサーマーケティングで使われる心理テクなどについて、お話しいたします。

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インフルエンサーマーケティングで使われる心理テクニック

無料プレゼント、キャンペーンを実施し恩を売る

インフルエンサーとして活動を始めだした人(アカウント)で見られるのが、無料プレゼント&キャンペーンを行うことです。

たとえば…

  • RT&フォローで現金○○円プレゼント
  • フォロー&リプであなたをSNS上で紹介します
  • チャンネル登録してくれたら、プレゼントを差しあげます

という類のキャンペーンを打ち出して、拡散を図る。これにより、多くのフォロワーを獲得し、認知度を高めます。また、ある程度有名になってきた段階で「無料でお悩み相談します!」とサービスを展開し、フォロワーに恩を売ろうとすることもあります。

これは、好意の返報性(返報性の原理)の応用であり、人間は他者から何らかの報酬を受け取ると、受け取った報酬の相応のお返しをしたくなる心理を指します。

インフルエンサーから無料で何かを受け取ると、受け取ったモノ・サービスに応じたお返しをしないと、気分が落ち着かなくなる…という心理が働くのを見越した上で、無料でキャンペーンをしているのです。

しかし、ここで覚えておきたいのが「タダより高いものはない」という言葉です。(心理学でも何でもないけど…)

タダを何かを受け取ったという事実を材料にして、受け取った人の良心や罪悪感を刺激して、「これ買ってくれっるよね?」と迫って、モノやサービスを売りつける。それも、高額で効果が疑わしいものを売りつける。

そのための前準備として、無料サービスが展開されている可能性については、考えておくべきでしょう。

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自分を賞賛するコメントのみ拡散&不都合なコメントは削除かブロック

胡散臭いものを売ることが最終目的なインフルエンサーにとって、自分の印象をクリーンにしておくことは重要です。

そのために行うのが

  • 自分にとって好意的・肯定的なコメントのみ表示させる、拡散させる。これにより、インフルエンサーのタイムラインやコメント欄を見れば、全員が応援・支持・賞賛しているように見えるため、インフルエンサーに対して好印象を持つようになるし、怪しさは薄れる。
  • 自分にとって懐疑的・否定的なコメントは削除し、アカウントはブロックさせる。あるいは肯定以外の意見は全て「アンチ」と決めつけ、聞くに値しないものというレッテルを貼る。

といった、自分をよく見せるためのテクニック…、もとい印象操作です。

あるインフルエンサーが非常に高評価を得ているように見えても、それは意図的に情報を選別&統制し、自分を実物以上に清く正しい存在に見えるようにしているだけというオチがある。

つまり、意図的に他人を錯覚させたり、騙すようなテクニックを使っていることが、インフルエンサーに対する負のイメージが生まれる理由です。

権威ある人物・組織とのつながりを強調し、信頼に足る人物だとアピールする

クリーンな人物であることを強調するためには、権威ある人物・組織との繋がりを強調することもあります。

たとえば、某企業の社長との交友関係があることを強調したり、自分より有名な人(同業のインフルエンサーも含む)と繋がっていることを強調する。これにより、自分の発言や投稿の内容がの正当性・信ぴょう性を高めるのです。

また、「多くの人が知っている有名人から認められている」ことが、その人を必要以上に素晴らしい人間であるという錯覚する…つまり、ハロー効果の悪用をしているとも解釈できます。

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あるあるネタ、自己啓発ネタを投稿して親近感・信頼感を抱かせる

インフルエンサーとしての知名度を上げるためには、あるあるネタや自己啓発ネタなど、多くの人が興味を持ち、且つ共感や知見が得られそうな有益な情報を投稿するのが特徴的です。

これもまた、インフルエンサーたる自分が自分と馴染みのある人、共通点のある人として、好感を持たれやすくなるためであったり、「この人をフォローしておけばいいことがある」と思われるために行っている活動です。

しかし、ここまで自分のイメージ作りに邁進するのは、あくまでも最終的に胡散臭いものを売り付けるための準備です。

胡散臭いものを売るからこそ、自分に怪しさや疑いを抱かせないようにする。そのために、共感を呼び起こすネタや、自己啓発を含む有益なネタを投稿しているのです。

なお、投稿するネタは自分で考えておらず、本やネット上にある情報のコピペいうこともある。しかし、コピペだとを明かしていないのが大半で、あたかも自分が考えて発言しているよう誤認させているのが、実に狡猾である。

最終的には自分の粗悪な商品・サービスへ誘導する

自分に好印象を抱かせるように誘導させる、自分は信頼に足る人物だと錯覚させる、自分は能力があり、人の心を掴む人物であるように誤認させる…。

こうした入念な準備を行い「もうそろそろ養分ファン向けにビジネスをしてもいい頃合か」と判断できると、自分の商品・サービスを展開していきます。

ただし、何度も述べているように、売るものはやたら高額であったり、情報商材のように信ぴょう性や再現性に乏しいものでしかない。つまり、胡散臭さが隠せないものです。

ですが、これほどまでに入念な下準備をしておくことで、購入した人が

  • 「あんだけいい人の商品なんだから、悪いものではないはず!」
  • 「信頼できる人の商品なんだから、怪しいもののはずがない!」

と、都合よく解釈してくれる。

純粋に粗悪な商品を掴まされてる現実を認めなくなるどころか、粗悪品を売ってる張本人を疑うことすら放棄してしまう。

こうした、自分の周りに金を出すイエスマンばかりがいる状況を作り出すことを狙いにしているのが、一部のインフルエンサーマーケティング界隈の実情です。

インフルエンサー同士で演技で褒め合う、自作自演をすることも

インフルエンサーの中には、インフルエンサー同士で自作自演して、自分たちに好印象を持たせようとすることがあります。

たとえば、ネット上でお互いに褒め合うようなコメントを付ける。これにより「多くの人から肯定的なコメントをされているので、この人は信頼できる」と思ってしまい、好印象を持ってしまうでしょう。

しかし、実情はお互いがお互いに演技として褒めているだけでしかなく、その事実を知らないまま「信頼できる」と断定するのは危険です。

また、インフルエンサーが一人で複数のアカウントを取得し、各アカウントに応じたキャラクターを演じて、アカウント同士で褒め合ったり、拡散し合うという状況を作り出すこともあります。

内情をよく知らない人からすれば、ある人がネット上で多くの人から好意的なコメントを受けているように見えますが、その実態は全美自分一人であるアカウントをほめたたえているだけで、自作自演でしかない。

影響力を獲得するためなら、嘘をついたり、他人を錯覚させるような不誠実極まりない手法を使うことが、インフルエンサーに対する悪印象を招いているのです。

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