「心理的リアクタンス」素直になれない人の心理と特徴について

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相手からの褒め言葉を素直に受け取れず、「どうせ、お世辞で言っているだけだろ?」とひねくれたものの見方をする人は少なくありません。

例えば、インターネットで自分の描いた絵に対してポジティブなコメントが付いたとしても、「流行の絵だから褒めてくれているんでしょ」と褒め言葉に対して冷ややかな感情を抱く。

または、「そんなことないよ~!あなたが描いた放のが絵が私のより何倍もうまいから~!!」と、相手の褒め言葉を否定したうえに、自分を過小評価し相手を過度に持ち上げて変に舞い上がってしまうという感じです。

褒めてくれたことに対して素直に「ありがとう」と言えれば苦労はないのですが、素直に感謝の気持ちを伝えることに対して抵抗を感じいることや、自己評価の低さ、自意識の強さ、褒められ慣れていないことなどが災いして、相手の言葉を素直に受け取れない自分を嫌いになってしまう人は、何かとストレスを抱えがちです。

今回は素直になれない人に見られる「心理的リアクタンス」という事場を元に、その心理や特徴についてお話しいたします。

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心理的リアクタンスとは

心理的リアクタンスとは、自分の態度や行動の自由が制限された時に、その自由を取り戻そうとする心の働きの事です。

…と言っても、ピンと来ないと思いますので、具体的に心理的リアクタンスの例を上げると…

  • 「勉強しなさい」と言われるとますます勉強えのモチベーションが失われる。
  • 友達から「可愛い」と褒められても「そんなことないよ」と言って否定する。
  • 周囲で何かが(仮想通貨、話題のアニメなど)流行し出すと、その何かについてあえて興味を失う。
  • 就職活動の時期が迫っているのに、就職活動に対してやる気が入らなくなる。あるいは就職以外の道を探そうとする。

といった、行動は心理的リアクタンスによるものです。

人間には自分のやることを自分で決めたいという欲求があり、「自分で勉強をしよう」と思っているタイミングで「勉強しなさい」と言われると、自分で決めたことではなく誰かに決められたことを強制されていると感じて、無意識のうちに抵抗してしまいます。

褒め言葉を否定するのも、「褒められて喜ぶ事を強制されている」と感じるために、無意識のうちに抵抗することで、「強制されずに自分の意思で褒め言葉を否定するという行動を行えた」という欲求を満たしているのです。

周囲の流行や就職活動に反発するのも「場の空気や無言の圧力に負けて流されることを回避できた」という自分の自分のやることを決めたいという欲求を満たすために行っていると見ることができます。

英語でリアクタンス(reactance)には「抵抗」という意味があり、他人から「ああしなさい」「こうしなさい」と言われるとやる気をなくしてしまう、場の空気や無言の圧力に対して反発してしまうと、自分の行動をコントロールされるようなことに対して自然と抵抗する心理が働くのです。

心理的リアクタンスのように、何かに反発したり「いや、私はこう思う」と自分の考えや意見を主張することは誰にでもあることですが、素直になれない人にはなんでも反発してしまい、傍から見るといつもツンツンして機嫌の悪い人だと思われることもあります。

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素直になれない人の心理・特徴

心理的リアクタンス、つまり反発心が強く他人に強制されたり束縛されるのが苦手な人の心理や特徴について見ていきましょう。

約束事や決まりを守れない

なんでも自由に決めたい人は言い換えれば「人に強制されるのが苦手」という事です。

「人に強制される」というと聞こえは悪いですが、ルール、法律、約束事など私たちが社会生活を営む上で守るべき義務があるものは守らなければいけません。

例えば

  • 先生から言われた宿題をしっかりやる。
  • 上司から言われた作業を期日までにしっかり仕上げる。
  • 確定申告の締切を守る。

などの、人から言われたことやルールを守るのは大切なことですよね。

人の言うことや決まりしっかり守ってやり遂げることは、社会生活を営む上では欠かせないスキルです。

守るべき約束を守らなければ、単に怒られるだけでは済まず、お客さんに損害を与えたり、会社のや自分自身の信用を損ねることなりかねません。下手すれば他人を傷つけてしまったり、法律違反で罰を受けることも起こりえます。

自分でなんでもかんでも決めたい欲求が強いからと言って、社会のルールや法律を守らない理由にはなりません。

人と協力するのが苦手

なんでも自分の意思で自由にやりたいという欲求は、他の人と協力して仕事をこなすようば場面との相性はよくありません。

誰かと協力することは、時に自分の意見を抑えて譲歩したり、周りのレベルに合わせることが必要になるので自由にやりたいという欲求が満たされずストレスを抱える原因になります。

また、自由にやりたいという気持ちが強すぎるあまりに、あえて自分からリーダーシップを取ることもありますが、指示をする相手の力量を無視した独断な指示をしてしまい、自分の思い通りに他人が動かないことに腹を立ててしまうこともあります。

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なんでも否定から入って自己主張をする

なんでも自分で決めたいという欲求が強いあまり、人の事場を素直に受け入れられず「でも」「だけど」「いや、そんなことない」と相手の話に対して否定から入ってしまうことがあります。

褒め言葉であれ否定する言葉である、相手の言葉に素直に反応することは相手の思惑通りに動かされていると無意識のうちに感じるので、なんでも否定する言葉を口にすることで、自分の行動を自由に決めたいという欲求を満たしています。

会話の中でまずは否定から入り、そして自分の意見を述べるというパターンは、相手の意見を否定した上で自己主張するという話し方のため、話を聞く側にとってはプレッシャーを感じやすくなります。

聞く方も何度も自分の意見を言うたびに「いや、それは…」と否定されると次第に話すのが面倒になってしまうのも無理はありません。

アドバイスや忠告を無視する

人に強制されるのが苦手でなんでも自分で決めたがる傾向が強いため、優しいアドバイスですら拒絶してしまうことがあります。

アドバイス通りに行動することは自分の自由な行動を奪うことだと考えているために、たとえ善意で言っているアドバイスであっても聞く耳を持たず、自分のルールで仕事や勉強を進めてしまうことがあります。

もちろん、そのやり方で問題なければいいのですが、問題が出てきたときに周囲に迷惑をかけても、聞く耳を持たず改善しようしないので指導する人を困らせてしまいます。

ネットやSNSで自分に対する意見を無視したりブロックしてしまう人も同様です。

相手のアドバイス通りに動くけば、自分はネット上で見ず知らずの人の意見に負けてしまったとことになるので、意地でも聞く耳を持たずに突き進んだ結果、炎上に発展することもあります。

他人に心を開けなくなる

なんにでも反発をしてしまう人は、相手に必要以上に警戒心を抱いてしまうので、他人に自分の心を開けなくなってしまいます。

親しく接してきた人に対しても警戒し、自分の自由を守ろうとした結果、次第に人が離れていき周囲から孤立することも珍しくありません。

アニメや漫画などのフィクションで、他人に対していつも反発しツンツンしている人が、学校で孤立しているのも納得できることでしょう。

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素直になれない性格を活かすために

誰にでも素直になれないことや、ひねくれてしまうことはあるものです。しかし、素直になれないことが続くと、周囲から孤立したり、自分で自分が嫌になる原因になってしまいます。

しかし、素直になれないことは決して悪いことばかりではありません。

周囲に流されず自分の世界観を価値観を持っている人は、時に個性的な人だと周囲から見られて注目を浴びることがあります。

芸術や音楽、お笑い、手品などの創作活動・パフォーマンスをしている人にとっては、流行り廃りの激しい流行に流されず自分の作風を磨くことは重要です。

しかし、反発心が強いだけに留まってしまい、流行に対してツッコミを入れるだけになってしまうのは考えものです。

反発心の強さを活かして何か自分のスキルを磨いたり、創作活動にエネルギーを費やすのではなく、ただ反発することそのものに力を注いでしまっては、周囲の人から煙たがられ距離を取られるのも無理はありません。

このことは仕事の場面でも同じですね。

仕事に対して自分のこだわりやプライドを持つことが必要な場面はありますが、こだわりが強すぎるあまりに上司や同僚の足を引っ張ってしまう、優先順位を無視した作業をして迷惑をかけてしまう、自分勝手に仕事を進めてしまう、などの問題をおこす原因にもなります。

また、素直になれない人は、何事も自分で決めたい、束縛されたくないという気持ちが強いために、独立や起業に対して強い憧れを抱いていることもあります。

独立すれば嫌な上司の言うことを聞かなくても済む、自分の思い通りにスケジュールを組んで仕事ができると想像してしまうのも、自由に対する強い欲求からくるものです

しかし、いざ実際に起業をしてみても、やりたいことを後回しにしてでもやらなければいいけない事務作業や書類仕事、役所への届出、雑務を目の前にして「こんなはずではなかった…」と後悔してしまうことは少なくありません。

自分がやりたいことをやるためには、面倒なことも多少はこなせるようになるのが大事ですね。

「好きなことで生きていく」という夢を胸に抱いているとしても、好きではない面倒な雑務もある程度しっかりこなさなければ、好きなことすらできない生活になってしまうのです。