アンチになる人の心理・特徴 どうして嫌いなものに付きまとってしまうのか

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自分の好きな漫画家やイラストレーター、コスプレイヤー、芸能人、スポーツ選手などを応援する人のことを「ファン」と言いますが、一方で応援ではなく執拗に付きまとって野次や嫌がらせ、ブーイングをする人のことを「アンチ」といいます。

例えば、お笑い芸人に粘着するアンチの場合、芸に対して

  • 「純粋に面白くない」
  • 「笑いどころを間違えている」
  • 「こんなことやって恥ずかしくないのかw」
  • 「この人は自分で自分のことを面白い人間だと思っている」

など…あの手この手で持論を述べてマウンティングをしたり、思い込みから本人が傷つくような言葉をつぶやきます。

最近ではSNSを使って自分の意見を言ったり、作品を発表する機会が増えて新たなファン獲得が可能になり、芸能人のようにテレビでしか見ることができなかった人とSNSを通じて直接通じることもできるようになっています。

しかし、一方で今までなら出会うことがなかったアンチの人とも運悪くであってしまう時代になっているとも感じています。

アンチの人は、時にファン以上に熱心に付きまとったりファンの人でも気がつかないような細かいことにまでツッコミを入れてくることもあります。行き過ぎればネットストーカーのように、嘘の情報をばらまかれてしまうこともあります。

アンチの人がなぜそこまで自分の貴重な時間を使って他人に付きまとうのか…今回はそんなある側面では目を見張る存在とも言えるアンチの心理についてお話しいたします。

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アンチになる人の心理・特徴

優越感にひたりたい

アンチになる人は「自分はこう思う」という持論を述べて、優越感にひたりたいという欲求が強い傾向があります。

アンチの人が持論を述べるのは、自分よりも能力がある、地位や名誉がある、目立っている、注目されている、つまり自分よりも格上の存在に対してです。

その各上の存在に対して、アンチの人は劣等感や嫌悪感を抱きその解消のために持論を述べて優越感に浸ろうとするのです。

優越感とは、誰かと比べて自分は優れているという感情であり、持論を述べることによって「自分は有名な○○さんに意見が言える立場である」ということを周囲にアピールして承認欲求を満たそうとする意図も隠れています。

承認欲求を満たしたい

承認欲求とは、自分のことを誰かに認めてもらいたいという人間なら誰もが持つ欲求ですが、この欲求が強すぎると他人に対してマウントをとったり、迷惑をかけてしまう原因にもなります。

アンチになる人は自分なりの意見や持論を持っていることが多く、その意見を誰かに認めてもらいたい、共感されたいという欲求からアンチと呼ばれる行動をしてしまいます。

もちろん、自分なり考えた意見といった理屈っぽいものではなく、ただ「嫌いだ」「気に入らない」という不快感を口にすることもありますが。

これも「ファンの人はもてはやしているけど、私は嫌いだと感じている」ことを誰かに認めてもらいたいという欲求や、「私もあなたの嫌いという意見に同意します」という賛同の声を得て安心感を得たいという無意識の心理が働いていると見ることができます。

嫉妬、うらやましいから

一定のファンが付くような人を見ると、うらやましい、妬ましいという気持ち、すなわち「嫉妬」の感情が芽生えてくるのは誰でもあることです。

ファンが付くような人を見ると「あの人は自分にはない魅力、能力、地位、名誉、財産を持っている」と同時に「自分にはあの人が持つ魅力、能力などが無い人間である」という事をいやでも思い知らせれます。

この時に、嫉妬の不快な気持ちをうまく前向きに利用して自分磨きや努力のために用いれればいいのですが、アンチになる人は嫉妬による不快な気持ちに対して野次や悪口、粗探しをすることで解消しようとします。

自分を変えるのではなく相手を見る目を変える、魅力があるように見えるけど実は大したことがない、ダメなところもあるから嫉妬するような人ではない、と自分で自分を納得させようとします。

この一連の行動は心理学の防衛機制で言う「合理化」と呼ばれるものであり、自分の手に届かない物、立場、魅力を前にして自分が傷つかないように、自分に都合よく現実を歪めてしまいます。(「合理化」はイソップ童話のすっぱいぶどうの話が有名)

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不安をくすぐられるから

たくさんのファンが付く人を見ると、自分の立場や地位が脅かされるという不安を感じてしまうことからアンチになってしまう人もいます。

例えば、スポーツ選手の場合、自分が先輩で後輩に将来有望でファンもたくさんついている人が入ってきたとしましょう。

スポーツの世界では競争は避けられないので既に先輩として活躍している自分に取って、自分存在を脅かすような後輩の存在は恐ろしいものです。

後輩のせいで自分がレギュラーから落ちてしまうかもしれない、自分のファンが後輩に移ってしまうかもしれない…など、魅力のある人はそれだけ誰かに取って不安をくすぐる存在となるのです。

その不安を解消するためにトレーニングに励もうとするも、乗り越えるべき壁は高く険しいので、手っ取り早く不安を取り除くために、裏でアンチ活動をしてしまうのです。

アンチ活動により後輩がくじけてしまえば、不安材料は無くなり晴れて自分の安全が確保される。

ネット上でアンチ活動をしている人は、案外自分の身近な人や同業者、自分にとって何かしらの関係がある人だったという例も報告されており、身近だからこそ、存在がより驚異に感じるためにアンチ活動に手を染めてしまうのです。

正義感が強すぎる

アンチの人でも相手を傷つけようという目的ではなく、「自分は正しいことをやっている」「あの人は間違ったことをしているから自分が正さなければいけない」という強い正義感に駆られて、付きまとっていることがあります。

正義感が強いの一般的に良い事だと思われがちですが、行き過ぎた正義感は乱暴で極端な言動に陥ったり、独りよがりで相手の気持ちを考えないといったデメリットもあります。

また、「自分は正しいことをやっている」と思っているために、「もしや自分のやっていることは正義でもなんでも、自分が憎むべき悪ではないのか?」と自分の行動を省みることもないため、行動がエスカレートしてしまうのが困りものです。

アンチに限らず正義感に駆られる人が時間が経つにつれて、だんだん私情を挟んだり冷静な判断ができなくなってしまうのもこのためです。

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アンチ同士が仲良くなる理由

アンチはファンではなくアンチと仲良くなる

悪口や揚げ足取りをするアンチの人は、当然ファンの人と仲良くなることは滅多にありません。

その代わりに、アンチの人はアンチ同士で仲良くなり、悪口に花を咲かせる光景はよく見られます。

まさに共通の敵を作り意気投合するかのごとく、アンチはアンチ同士で交流し、自身の活動をより活発にしていきます。

アンチ同士が仲良くなるのは感情が一致するから

悪口をいうことで仲良くなれる、共通の敵を作ることで仲良くなることは、心理学者ハイダーによるバランス理論で説明ができます。

バランス理論は、3つの関係において、好きを「+」、嫌い「-」とした場合、3つの関係をかけ合わせて「+」になった状態が最もバランスが取れ心地よい状態になるという理論です。

バランス理論をアンチの関係で見ていくと…

  • アンチA → 物事 =「-」…(1)
  • アンチB → 物事 =「-」…(2)
  • アンチA →  アンチB=「+」…(3)

よって、(1)×(2)×(3)=(-)×(-)×(+)=(+)

となり、バランスが取れた関係でお互いにアンチ同士の距離が縮まり意気投合します。

バランスから分かることは、人間は自分の気持ちと同じ気持ちを持っている人と意気投合しやすいということです。

ファンはファン同士で仲良くなり、アンチはアンチ同士で仲良くなるのはそのためです。

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アンチへの対処法

自分が何かしらの活動をしていたり、人に見られるような仕事をしている場合、アンチの存在はまさに目の上のコブで、できれば見たくないと思うのはいたって自然なことです。

ここでは、アンチへの対処法についてまとめています。

逆に質問をしてみる

ごくまれにですがアンチの人はファン以上に物知りで、自分では気づかないような細かな事までよく分析しており、観察眼に優れた人がいます。

観察眼に優れているがゆえに他人の拙さや未熟さに敏感に反応し、ついついお節介とも取れる行動をしてしまいますが、伝え方が下手だったり、言葉が乱暴なために不快に感じることもあります。

そういうアンチの人が現れた時は相手のペースに飲み込まれるのではなく、自分から質問をしてみることでアンチからファンへと変わることがあります。

アンチの人にとって質問をされたということは、自分の意見が認められたと感じて怒りや不快感が収まるだけでなく、「この人は自分の話を聞いてくれる」と感じるのでアンチから心強いファンへと変わることがあります。

なお、ファン以上に人を見る目を持つアンチは稀なので、この方法は参考程度にとどめておくのが賢明だと思います。

時間を置いてみる

アンチの人はいつも冷静に淡々と悪口を書いているわけではなく、時には感情的になって普段なら到底口にできないことを言ってしまう、書いてしまうこともあります。

そんな悪口を言われた時に、自分も感情的になって焦ってしまっては精神的に疲れてしまいます。

相手が感情的になっているのならば、こちらは感情的にならず、あえて時間を置いて冷静になるまで待ってみるのもアンチへの対処法です。

気にしない

アンチに対する方法として鉄板なのが「気にしない」という対処法。

アンチに構うのはアンチが増長してしまう、アンチに構った結果、時間と労力を無駄にしてしまうのはやはり勿体ないものです。

SNSならブロックしてしまう、相手にブロックしたことが伝わってしまうのでミュートにする。あるいはSNSのアカウントそのものを非公開にしたり削除してしまい、アンチの声が届かないようにして、自分を守るようにしましょう。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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