HSPのこどもが学校でかかえる悩みやトラブルについて

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HSPとは物音や人間関係の空気感、雰囲気に敏感に反応してしまうは生まれつきの気質のことです。

テレビで取り上げられるなど、認知度は高まりつつありますが、未だに知られていないことが多いため、教育の現場でもHSPの影響で学校がつらいと感じたり、不登校・登校拒否になってしまう生徒も少なくありません。

一般的な学校の場合、同級生や先輩・後輩囲まれて集団生活を行うために、HSPの人にとっては過度に人に気を使ってしまって疲れてしまいやすく、一人になる時間が取れないために人知れず生きづらさを感じてしまうことがあります。

また、学内外を問わず思春期特有のべったりとした友達づきあいに苦労したり、刺激に敏感なことをからかわれていじめに発展してしまうこともあります。

今回は、HSPの人が学校でかかえる悩みやトラブルについてお話いたします。

HSPの生徒が学校でかかえる悩み・トラブル

HSPとは「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略であり、その特徴はというと、

  • 物音や匂い、感触などの感覚が過敏でほかの人が気づきにくいものに鋭く気がついてしまう。
  • 他の人との心理的な境界線が薄く、誰かが怒った、悲しんだという他人の感情の影響を受けやすい。
  • 刺激に敏感なため、抱えなくてもいいストレスを抱え込んでしまう。

という特徴があり、そのために集団生活を余儀なくされる学校生活で生きづらさや苦しさを感じることがあります。

例えば、

  • 先生が誰かを怒っている時に自分も怒られているような気がして怯えてしまう。
  • グループワークの時間でほかのメンバーに気を使いすぎて精神的に疲れてしまいやすい。
  • 人と適度な距離感を保った方が過ごしやすいのに、孤立していると思われからかわれたりいじめの対象になる。
  • 集団の中にいるだけで疲れてしまい、普通に学校生活を送れない自分にうんざりしてしまう。

というような多種多様な悩みを抱えることがあります。

続いて、HSPの生徒がかかえる悩みの中でいくつかピックアップして説明していきます。

教師や友達、親からの理解が得にくい

HSP特有の刺激に対する敏感さは、HSPではない他の人から理解されにくいものです。

悩みを相談しても「神経質なだけでしょ」「思い込みじゃないの?」「気のせいじゃないの」と言われて、自分の辛さや悩みに共感を覚える人が現れることはあまりいません。

そのため自分に自信が持てなってしまったり、「ひょっとして自分の方がおかしいのでは?」と自分で自分を責めるように物事を考え込んでしまい、更に生きづらさを強めてしまうこともあります。

勇気を出して悩みを打ち明けたのに、その悩みを軽くあしらわれたり、無かったことにされてしまう経験が続くと、いつしか悩みそのものを誰かに相談することすら諦めてしまい、ずっと自分の中で抱え込んでしまうこともあります。

学校に居心地の悪さを感じる

学生ともなれば、大声で叫びたいやんちゃ盛りの学生もクラスに数人はいるものですし、たわいもないガールズトークに花を咲かせたいクラスメイトの声がどこからともなく聞こえてくるのが一般的です。

しかし、HSPの人は自分には関係のない誰かの話し声や会話の内容、話しているときの表情や抑揚にまで敏感に反応してしまい「うるさい!」「耳障りだ」と感じて精神的に疲れてしまうことがあります。

また、周囲の話している内容から「ひょっとして自分のことを話されているのではないか?」「自分のことをからかっているのではないか?」と疑心暗鬼になってしまうことも多く、学校のように人の多く集まる場所に対して居心地の悪さを感じてしまうのも特徴の一つです。

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体育の時間や発表会の場面が苦手

HSPの人は人前で何かを行う場面で、他人の視線に強いストレスを感じることがあります。

学校の場合だと体育の時間でクラスメイトの前で競技をするシーンであったり、音楽や文化祭などで何かのパフォーマンスをするシーンが苦手です。

また緊張感から人前でうまくしゃべれない、ミスをして笑われてしまうという経験をしてしまい、更にストレスを抱えてしまうこともあります。

優しい性格の場合だと、なんて自分は情けないんだ、普通のことができない自分は劣っているんだと、自分を責めてしまうこともあります。

一人になることが多い

HSPの生徒は集団の中にいると強い緊張感を覚えるために、あえて集団から距離を置いて一人になることがあります。

一人になったほうが集団の中にいる時と比較して、精神的に落ち着ける、話し声や視線などの余計な刺激を感じず安心できるので、進んで一人になっているというわけです。

しかし、その光景を見た同級生が「あいつ、クラスから浮いているな」と感じて笑いものやいじめのターゲットにされることや、先生から「友達が出なきなくて孤立している」と思われて、過度に心配されたり、無理にでも友達作りをさせようとさせることがあります。

自分は好きで一人になっているだけなのに、周囲やそのことを理解できずに、友達ができな異人、一人が好きな変人、問題を起こしそうな人と思われることで、HSPの人は生きづらさを感じてしまいます。

不登校・登校拒否になることも

学校という集団生活の生きづらさから学校に通うことそのものが辛くなり、不登校や登校拒否を訴えることもあります。

学校は刺激が多く、自分の部屋から一歩も出ずに引きこもっている方が安心できるという気持ちになるからです。

当然ながら不登校が長引くと進学や就職にも影響が出てしまう恐れがあり、行政などの適切な支援や援助を受けて社会に復帰できるようにしていくことが大切です。

自閉症・発達障害と誤解されることがある

HSPの人にとっては学校を含む集団生活が苦手、孤独を込むという特徴が、自閉症や発達障害の特徴と似ているために誤解されることがあります。

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HSPの人が学校を少しでも楽に過ごせるためにできること

自信を失わないようにする

HSPの人は集団生活に馴染めないことで自身を失いがちになります。

クラスメイトや先生によっては、人付き合いは疲れるからという理由で、あえて一人でいる生徒を見ただけで「いじめられているのではないか?」「どこか素行に問題があるのではないか」と奇異の目で見てしまうこともあります。

自信を失いがちなHSPの人ほど気をつけたいのは、自分で自分を責めすぎないことです。うまく気持ちを切り替えて、ネガティブな気持ちがずっと続かないようにすることが肝心です。

落ち込むにしても「1回につき5分まで」と時間制限を決めておいて、時間が来たら気持ちを切り替えられるようにしておくのがおすすめです。

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保健室や図書館などの落ち着ける場所を見つける

学校に居づらさを感じる場合は、図書館や保健室、カウンセラー相談室のように、静かで精神的に落ち着けるような場所で過ごす時間を持つようにしましょう。

また、学校の中に落ち着けるところがない場合は、学外の図書館や公園、落ち着いたカフェ、塾・予備校などでもOKです。

学生の時は家と学校の中が自分の世界の全て…というような感覚を抱きがちですが、当然ながら世界は家と学校だけで簡潔しているのではありません。

家にも学校にも落ち着ける場所がないと感じたら、治安の良いところを第一として且つ、一人でいると落ち着けるような場所を探してそこで過ごす時間を持つようにしましょう。

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スクールカウンセラーに相談する

友達や先生に自分の辛さが理解されない場合は、スクールカウンセラーの方に相談しにいくのも方法の一つです。

ただし、スクールカウンセラーの人でも「HSP」という言葉の意味をよく知らない人がいることもあるので、HSPのことから打ち明けるのではなく「神経質なところがあってつらい」「繊細すぎて困っている」という内容で話しをしてみてもいいでしょう。

最初から相談することに抵抗がある場合は、まずはスクールカウンセラーの方に会いに行くだけでも構いません。

会いに行くことで気持ちが落ち着けたり、少しでも楽になれれば、学校生活の辛さを和らげることが期待できます。

保健室登校を利用することも考えてみる

どうしても学校に通いづらいとなった時に、最初から不登校という選択肢を撮るのではなく、保健室登校を行うという方法もあります。

学校によりますが、保健室登校は出席に日数に含める学校が多く欠席扱いされないというメリットもあるため、進級や卒業のために出席日数が必要な場合に有効な手段となることがあります。

保健室登校については学校によって出席の扱いに差があるので、いきなり行うのではなく事前に先生や養護教諭の方と相談するようにしましょう。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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