HSPで片付けられないのはHSS、ADHDの誤解、HSP/HSSが原因かも

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当ブログにて「HSP 片付けられない」という内容で何件か断続的にアクセスが来ているのを確認しています。

HSP(ハイリーセンシティブパーソン)とは、物音や人間関係の雰囲気などに敏感に反応してしまう人を指す先天的な気質のことです。書籍やネットを調べた限りでは、HSPの主な特徴として片付けられないことが明記されているのを確認できませんでした。

しかし、HSPに関する書物や発達・児童心理学などでよく耳にする

  • HSS (ハイセンセーションシーキング[High Sensation Seeking]:意訳すると「刺激を求める人」、HSP同様に先天的な気質とされている)
  • ADHD (注意欠陥多動性障害、先天的な気質とされている)

においては「片付けられない」が特徴としてあげられることがあります。

従って「HSPだから片付けられない」のではなく「HSSあるいはADHD(もしくはその両方)のために、片付けられない」…と結論づけることができます。

HSSから見る片付けられなさ

HSSは

HSPが繊細で内向的な人だと表現される一方で、HSSは刺激や変化に旺盛で外交的な人だと表現されます。

外交的な気質のため何かと外に出かけることが多く、それに従って買い物をしたり外出のために必要なもの(レジャー道具、服など)を用意することが増えるため、結果として部屋が汚くなってしまうのだと考えられます。

また、散らかっている部屋そのものが、(実際は汚くて到底見るに堪えないものであっても)HSSの人からすれば、目に訴えるものが多くある刺激が多くて自分好み部屋に感じるため、片付けずにそのまま放置してしまうことも考えられます。

なお、HSSには好奇心旺盛と同時に飽きっぽさが見られることもあります。

大量に物を買って満足するものの、ほとぼりが冷めれば今までのような興味が薄れて買ったものを放置する。その結果として、部屋内に物があふれてしまったり、物が片付けられなくなってしまうことも考えられます。

これらの多動的、衝動的な行動は後述するADHDとの類似点も多く、また幼少期に医者からHSSではなくADHDと誤診されることも少なくありません。(そもそもHSPおよびHSSの認知度が低いのと歴史が浅いために、ADHDに誤診してしまいやすい環境が整っているとも言えますが。)

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HSSとADHDの関連性

好奇心旺盛で刺激を求めるHSSは、ADHD(注意欠陥多動性障害、発達障害の一種)との似ている点が多くあります。

例えば、ADHDの大人の症状には

  • 落ち着きがない。
  • 衝動買いをしてしまう。
  • 片付けられない(…物事を順序立てて行うのが苦手なのが原因)

など、HSSにも共通している点がよく見られます。

ただし、HSSとADHD(発達障害)は全くの別物であり、類似しているだけにすぎません。

またADHDは何度も不注意で同じミスを繰り返すことが症状として挙げられている一方で、HSSは不注意こそあれど、しっかり学習してミスを防ぐことができるとされてます。

ですので、両者は特徴こそ似ているが全くの別物と言われているのです。

子供のHSP(HSC)とADHDは誤解されやすい

HSPを提唱したアーロン博士は、子供のHSPであるHSC(ハイパー センシティブ チャイルド)がADHDと誤解されることについて述べられています。

子供の場合、刺激への敏感さから不快感を覚えると、大人とは違ってすぐに表情や行動に出てしまったり、不快感のせいで集団生活ができなくなる離れるなどの問題行動が目立ちます。

その問題行動を紐解いていくと

  • (実は刺激に敏感すぎて)集中できない、椅子に座ってられない。
  • (実は刺激に敏感すぎて)飽きっぽい、物事を順序立てて行うのが難しい。

と、()でくくってない目に見えている行動のみに注目すれば、ADHDの特徴と類似している点が多いために、ADHDだと誤診されることがあるとされています。

ただし、ADHDと違って刺激を感じにくい場面においては、ADHDのような多動的・衝動的な行動が出ず、自分をコントロールしやすい点がHSCがADHDと大きく異なる点です。

HSCに見られるADHD的な行動の多くは、刺激に対する過剰反応の結果として起きるものだとされています。

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HSSの気質を持つHSPの場合も片付けられない特徴が出る

冒頭で「HSPには片付けられないという特徴は無い」と書きましたが、HSSの性質を併せ持っているHSPの人(HSP/HSSと表現されることが多い)であれば、HSSの気質により付けられない特徴が出ることも考えられます。

整理すると、「HSPには片付けられないという特徴は無い」が「HSP/HSSの場合だと片付けられない特徴が出ることがある」となります。

HSP/HSSは全人口の約6%(HSPは約20%,HSSは約30%)ほど存在すると言われており、刺激に対する繊細さと好奇心旺盛さの両方を掛け持っている気質です。

また、HSP/HSSの人を端的に言い表すと、アクセルとブレーキの両方を踏む人です

HSS特有のイケイケどんどんなアグレッシブな姿勢(アクセル)と、HSP特有の繊細さからくる慎重な姿勢(ブレーキ)の両方を持っているために、どちらか一方に突き進みやすい傾向があります。

もちろん、突き進みすぎて心身ともに疲労してしまうことも多く、普段の生活の中でルールを決めておくなどの対策を立てて、アクセルとブレーキのコントロールができるようになることが重要とされています。

話を片付けられないに戻すと、HSP/HSSの人は、HSPのみの人同様に、部屋に余計な刺激を置くものを置きたくない(刺激の回避)気持ちはあるものの、HSSの人に見られる物への執着と飽きっぽさの方が優った結果、物が片付けられない、あふれてしまうのだと考えられます。

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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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