自己愛性人格障害の部下・同僚との上手な付き合い方について

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自己愛の強い人が部下や同僚の場合は、上司のときとは違って権力や立場で威圧してくる…というパワハラの被害者になることはまずないので安心ですが、しかし上司のときと同様に肥大化した自尊心のせいで、対人トラブルが多い、精神的に不安定であることにはかわりはありません。

同僚として付き合うときは、まるで意識高い系の社会人のようにやたら自己アピールをしてきてはマウントを取ってくるので不愉快極まりない。

部下として指導をするにときは、自尊心が傷つくのを恐れるあまりに、仕事の報告・連絡・相談をしようとしない、下手をすれば音信不通になって仕事(というか現実)から逃げようとするなど、大きなトラブルにつながる困った行動を見せることがあります。

では、こうしたトラブルを起こしかねない同僚、部下といかにして上手く付き合うえばいいのか…今回は、このテーマについてお話致します。

※なお、この記事は、以前書いた「自己愛性人格障害の上司との上手な付き合い方」の続編です。前回の記事の中でも部下・同僚と上手く付き合うために応用できるコツがありますので、是非とも合わせてご覧下さい。

自己愛の強い同僚・部下との上手な付き合い方

頭ごなしに相手を否定せず冷静さを忘れない

自己愛の強い人は肥大化した自尊心を傷つけられることが大の苦手です。とくに、仕事においては叱られたり、指摘されることを強く嫌います。

そして、叱られるのを避けるためにもミスを隠そうとしたり、他人や環境に責任転嫁をして叱られなくても済むように逃げる…という、信じられないような行動をすることがあります。

そんな非常識でつい感情的になってしまうような行動をしがちな人ですが、上手に付き合うためには、冷静さを忘れずに対応していくことです。

感情的になるあまりに、つい相手の自尊心だけでなく人格を否定するような口汚い言葉を罵ってしまっては、相手の不安定な自尊心を傷つけてしまい、深く落ち込みそのまま立ち直れなくなる原因になります。

もちろん、自己愛の強さ故に目に余る言動に対して厳しく叱りたい気持ちはわかりますが、自己愛の強い人の精神的な打たれ弱さをよく理解して、冷静に淡々と指摘をする姿勢を持つことが大事です。

指摘するときは人格ではなく行動面に限定して指摘する

では、実際にどういう内容を指摘すればいいのかというと、相手の人格ではなく行動面に絞って、具体的な指摘をしていくことです。

自己愛の強い人の人格の根幹である考え方や思考の癖は、ちょっとした指摘で急には変わりにくいですが、一方で行動面については具体的に指摘すれば比較的容易に変えるように促せます。

例えば、話の途中で隙あらば自慢話をしてきて会話が進まないことが多い人に対して

  • 人格面の指摘:「あなたは自慢話が多くて、自分で自分のことをすごいと思っているでしょ?」
  • 行動面の指摘:「自慢話が多くて話が進まないから、我慢してくれる?」

と、いう二種類の指摘をする場合を考えます。

前者は相手の人格を嫌味ったらしく指摘して、相手に精神的なダメージを与えられるかもしれませんが、単純に相手を不快にさせてしまい、その鬱憤を晴らすべく自慢話が余計に悪化する可能性があります。

一方で後者の場合は、「自慢話が多い」という行動により「話が進まない」という困った出来事を招いている。そして「我慢」することで、困り事が解決するという道筋をしっかり表している具体的且つ建設的な指摘です。

この指摘なら、「自慢話が多い自分」を否定されているという拡大解釈を招くリスクも下がる。そして自慢話が減るであろうことも、前者と違って大きく期待できます。

…なお、こうした行動面に着目した指摘は、自己愛性人格障害の人に限ったものではないので、自己愛の強くない同僚・部下にも、なるべく行うようにするのがいいでしょう。

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普段から褒めておき指摘が受け入れやすい環境を作っておく

自己愛性人格障害の人は、

  • やたら自慢や自己主張が激しい。
  • 賞賛されたり、特別扱いされることを望む。
  • 他人を尊重せず、自己中心的な言動が目立つ。
  • 威勢のいいことを言うものの、実は臆病で打たれ弱い。
  • そのくせ、自分の言動や内面の未熟さを指摘・注意されることをひどく嫌う。

と、指摘されるような言動が多いくせに指摘を嫌がる。あまりにも身勝手で非常識な人だという印象を、常日頃から他人に抱かせてしまう人でもあります。

多くの人は、指摘することすら面倒になって投げ出す、無視を決め込む、そしてもっとマシな人と付き合うことを選んでしまい、自己愛の強い人の困った行動はいつまでも修正されないままになるのも無理はありません。

そんな指摘する点が多い自己愛の強い人に、何とかして指摘を受け入れてもらって最低限の常識や社交性を持ってもらうためには、普段から相手を褒めておき信頼関係を構築することです。

ただし、褒めるといっても何もいつでも大げさに褒めてお世辞を言うべき…というものではなく「仕事に関わることだけ褒める」と、一定のルールを決めて褒めるよう心がければ、精神的な負担が減るのでオススメです。

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信頼関係が構築できたら、相手の立場に立って物事を見るように勧める

ある程度信頼関係が構築できたら、自己愛の強い人に対して相手の立場に立って物事を見るように指導していくことが効果的です。

自己愛の強い人は「自分が!自分が!」と自己中心的な考え方にとらわれており、他人の立場に立って物事を考えることが苦手な傾向があります。

例えば、自己アピールにより他者から承認を得て自身の満足感を優先したがる。しかし、その行動はあくまでも自分の独りよがりでしかなく、同僚や上司に対して不快な思いをさせている…という、相手がどう思っているかに理解が及ばないからこそ起きるトラブルが、自己愛の強い人には目立つ。そして、それを克服していくことこそ指導の大きな目標となります。

自分ばかりを優先するのではなく、相手の立場や気持ちを想像して、自分の行動と自尊心をコントロールしてできるようにも接していく。行動面の変化を促せるように、時間をかけてしっかり話していくことが大事なのです。

余談 同僚・部下が自分を蹴落とそうとしてくる場合

ここまでは同僚・部下としての関係が比較的良好であることを前提にして話してきましたが、場合によっては自己愛の強さ故に不当に他人を利用して、自分だけのし上がろうという、乱暴さやハングリー精神に溢れた自己愛性人格障害の人もいます。

自分だけのし上がるために…

  • 日常的に嘘をついたり、誇張した物言いをする。
  • 人の善意に漬け込み、他人を不当に利用する。
  • 自分より優れている人を見ると、悪口や悪評を流して陰湿な攻撃をする。

など、自己愛の強さがとりわけ悪い方に出てしまい、今いる人間関係の雰囲気を暗く殺伐としたものに作り替えてしまうことが稀にあります。

もしも、こうした厄介な行動で穏やかでない行動を見せてくる人が、同僚・部下にいる場合は、自分に危害が及ばないよう相手が羨ましがることを言わないのはもちろんのこと、一人で抱えず第三者への相談を検討することも、頭に入れておくのがいいでしょう。

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