初頭効果と新近効果を仕事に生かすためのコツ

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就職活動や普段の仕事において

  • 人間は第一印象で判断される
  • 第一印象ではなくその後の印象で判断される

という、両極端な考え方を耳にすることはあろうかと思います。

この2つの考え方は一見すると相容れないもののように見える事から、場合によっては卵が先か鶏が先がという言い争いになりがちです。

心理学においては、第一印象で評価が決まることは「初頭効果」、その後の印象で評価が決まることは「親近効果」と呼ばれています。

初頭効果と親近効果は心理学に関する本でも一緒に語られる言葉であり、それぞれ評価されるポイントが違ってきます。

今回は初頭効果と親近効果に関してお話し致します。

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初頭効果とは

初頭効果とは、ある人や団体などの第一印象に引きずられ、その後の印象が左右されることを指す言葉です。

誰かを判断するときに、顔、表情、見た目、服装、話し方などの、まず最初に得られる情報からその人を判断し、それらを元にその後の相手の印象が左右されてしまうといった経験が初頭効果そのものなのです。

例えば、仕事で取引先と話す場面で、清潔感のある服装を心がけたり、笑顔で話すようにすれば、取引先から好印象を得やすく仕事もスムーズに進みやすくなります。

接客業ならお客さんから見て第一印象がよかったおかげで、リピーターになることも初頭効果によるものだと考えることができます。

ごく当たり前のビジネスマナーやエチケットも、初頭効果によりで出会って間もない相手に好印象を抱かせるためのコツだと考えることができます。

また、初頭効果で好印象を与えていれば、もしも自分のミスで取引先に迷惑をかけてしまっても「この前合った時にいい人やったから、ミスぐらい許そうか…」と感じて、許しくれることも、初頭効果のおかげと考えることができます。

初頭効果の仕事への活かし方

良くも悪くも第一印象を引きずる

初頭効果により、第一印象で「いい人」という印象を相手に抱かせることができれば、その印象がたとえミスの場面でも影響してしまい、強く怒るのが難しくなる…良くも悪くも第一印象を引きずるのが、初頭効果の特徴と言えます。

ミスを普段からしやすい人からすれば、とりあえず第一印象にだけ気をつけていれば、その後のミスに対して、あまり怒られなくても済むので世渡り上手になれる。(無論、ミスが許されるかどうかは場合によりけりですが…)

逆にいつもミスの対応でうんざりしている人からすれば「第一印象や外面だけは良い人にいつもいいように使われてしまう」というストレスを抱える原因になります。

初頭効果は使い方を間違えれば、自分を甘やかしたり、第一印象だけで乗り切ろうとして継続的な努力ができず次第に信用を失う原因を自ら作り出してしまいます。

なお、第一印象で好印象を与えられなかった場合は、そのことが影響してミスをした場面でも強いお叱りを受けるのは初頭効果の影響です。

第一印象を良くしたら、その後の行動にも気をつける

仕事において第一印象を良くするのは基本中の基本です。

第一印象が良くなければ、

  • 就活なら最初の面接でお祈りを食らう
  • 営業ならお断りの返事が返ってくる
  • 取引先との話し合いが破談になる
  • とんでもない第一印象の場合、そのことがSNSにアップされて炎上するリスクもある

という事態になるのは明白で、当然利益につながりません。なので第一印象を良くして、少なくとも「何の成果も得られませんでした…」とならないように気をつけるものなのです。

もちろん、第一印象を良く見せることに成功したら、今度はその印象が損なわれないように気をつけなければいけないのは言うまでもありません。

初頭効果で良い第一印象を抱かせたおかげで、ちょっとしたミスや不手際なら「第一印象が良かったからなぁ…」と許されることもあるかもしれませんが、そこで気を引き締め図にあぐらをまた同じようなミスをすれば「あの第一印象は嘘やったんか!」と怒られるのも無理はありません。

「人は第一印象で決まる!」という説は確かにそのとおりですが、同時に

  • 第一印象で決まったイメージを維持するための努力をする。
  • 第一印象をよく見せすぎてその後苦労しないためにも自分を盛って見せないこと

については、あまり表立って言われることではありませんが大事なことなのです。

(第一印象よりもその後の印象の方が大事という本を書いている人やセミナーの講師なら、自身のポジションを揺るがすことになりますので、言いたくても言えないのだと思いますが…)

新近効果とは

第一印象が引きずられる初頭効果に対して、最後の印象やその後の印象が大きく影響する事を「親近効果」(あるいは「終末効果」)と呼びます。

取引先との別れ際での挨拶、結婚式のスピーチでの締めの言葉、同じ人とまた会ったとき、お笑いの演目のトリ(最後の出演者)…など、物事の最後、後ろの順番にあるものは初頭効果同様に印象に残りやすい性質があるのです。

一般的には初頭効果の方が親近効果よりも強いとされていますが、親近効果そのものが決してその後の印象に与える影響が小さいというわけではありません。

親近効果の仕事への活かし方

親近効果は初対面であまりアピールできるポイントがない人や、他の人と比べると自己主張やコミュニケーションが苦手な人こそ、きっちり活かすことで時間差で自分の印象をよくすることができます。

話の途中・別れ際で自分の魅力をアピールする

例えば、取引先との話し合いで第一印象は好印象だったものの、話していくうちに失礼な態度や「自分が自分が」という独りよがりな話し方が目立ち、別れ際の挨拶も非常に雑なものであったならば、その人の印象はあまりいいものに映りません。

しかし、第一印象こそなんとなく内気で頼りなさそうであり、正直信頼できるか心配だったものの、話していくうちに真摯さや相手の視点に立って考えていることが分かり、別れ際には丁寧に挨拶してくれたのなら、その人の印象は第一印象と比較して格段に良く映っているものです。

「終わりよければすべてよし」ということわざにもあるように、物事の終わりはできれば心地のいいもの、後腐れのないものにして、お互いすっきりとできる形で締めくくることも大事です。

メリットとデメリットの説明する場合は先にメリットを言う

例えば、株や投資信託のように、リスクとリターンのある商品について、リターンばかり強調して話すのはどうしても不自然に感じるものです。

また、リスクについて説明不足だったことが原因で、クレームが来るのを防ぐためにもどこかのタイミングでリスクを説明することは必要不可欠です。

そんな場面では親近効果を用いて、話の最初にリスクの話しをして、話の最後にリターンの話で締めくくれば、商品に対する印象が良くなり、より成約に結びつきやすくなります。

初頭効果・親近効果は悪用されることもある

なお、初頭効果や親近効果について知っておけば、自分の仕事での成果をあげることができる一方で、それらの効果を使った悪徳商法や胡散臭い商売に関する免疫をつけることができます。

例えば、金融商品などのリスクとリターンの両方がある商品を勧められた時に

  • とにかく第一印象を良くして、親しみやすい印象を植え付けている。
  • 「デメリットは最初に申し訳程度に言い、あとはメリットばかりを強調している」
  • SNSでの印象をよくするために、自己啓発本に載ってるような名言や偉人の言葉をつぶやいている。

など、何かしらの「売りつけたい(or買わせたい)」という思惑を感じるような、不自然な行動をしている人が、リアルの世界でもネット上の世界でも目立ちます。

また、マルチ商法やねずみ講などの悪徳商法を勧める人や詐欺師と呼ばれる人が、ドラマに出るような、いかにもワルそうな見た目の人ではなく、私達と同じでごく平凡そうな人、いい人に思えてしまう人が平然とやっており、SNSでも顔出しして傍から見ればいい人層に見えるような活動しているものです。

どういう形であれ、顧客になるような相手に対して、最初からつれない態度を取るのは理にかなっていませんので、最初は優しくしたり親しみを持たせるような印象で接して、とにかく不安を抱かせないためのイメージ戦略が成功した後に、顧客に商品を売りつけるのが一般的です。

初頭効果が親近効果が胡散臭い場面で使われる場合、大抵は成約に結びつけるためのテクニックとして使われるもものです。

そのため、それらの効果について知識があれば、相手の様子が明らかに売ることばかりに注目している不自然さを見抜いて、話を断ることも可能です。

ある商品や取引先との契約に至るまでの相手の様子、メリット・デメリットの話す順番や話している時間の長さについてよく観察しておくことも、いい相手とビジネスをするためには大事だと思います

なお、最近では、個人のSNSでの活動やyoutuberのようなテレビを介さないで動画を投稿して、より直接的に多くの人を対象に収益化を図るビジネスが台頭したことで、ますます自分自身を売り物としてブランド化するセルフブランディングの必要性が高まって来ていると感じることがあります。

セルフブランディングでは、今回紹介した初頭効果や親近効果のような心理学の知識を使って仕事に結びつけるまっとうなブランディングをしている人もいるのは確かです。

しかし、心理学の知識を用いてグレーな商品を売りつけてはめ込みを行うためのブランディングであったり、半ば騙すような形で無知な相手から搾り取るようなビジネスも展開されており、自衛のために勉強をしておくことの大切だと思います。

心理学は人を騙すことに使われる印象もありますが、同時に騙されないために自衛するための学問でもあると感じる次第です。

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