視線がこわい、目を合わせるのが苦手…他人と目を合わせない人の心理や悩みについて

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学校でも職場でも「人の目を見て話をしなさい!」と言われることはよくあります。

人と目を合わせて話さないと、話を真剣に聞いていない、生意気なやつだと思われる、お行儀が悪いなどと怒られてしまうのが普通です。

また、真剣な話の時ほど相手の目を見続けるなければいけないものです。真面目にお説教をしているのにも関わらず怒られている方が俯いてスマホをいじっているようでは、怒る人も呆れてしまうことでしょう。

しかし、全ての人が人の目を見て話すことが出来るとは限りません。

視線恐怖症と呼ばれる、いわゆる人と目を合わせられない、人の目を見続けることにストレスを感じる人も少なくなりません。

今回は視線恐怖症の人の特徴や悩みについて、お話させて頂きます。

視線恐怖症とは

視線恐怖症とは文字通り視線に対して強いストレスや恐怖を感じて、不安になったり体調を崩すなどの日常生活に影響が出てしまう状態を指します。

他人の視線を怖がる人もいれば、自分自身の視線に対しても不安を感じる人もいます。

視線恐怖症になる人は過去に冷たい視線を受け続けて辛い思いをした、自分の目に対するコンプレックスがある、周囲の反応に敏感で繊細な性格である…などが症状を引き起こす原因と考えられています。

視線への恐怖から

  • 人と目を見て話すことができず、コミュニケーションができない。
  • 接客業などの対人相手の仕事で過度に緊張してします
  • 「自分は周囲からおかしい人と思われている」と妄想するようになる。
  • 視線を避けるために人との付き合いが減ることで孤独を感じる。

というような悩みや不安を抱えることがあります。

視線恐怖症にもいくつか種類があり、他人からの視線を怖がる「他者視線恐怖症」、自分の視線が相手に不快感を与えていない気になる「自己視線恐怖症」、恥ずかしさから相手の目を直視しない「正視恐怖症」、他人の視界にはいってしまった事で相手に迷惑をかけたと重い子m「脇見恐怖症」などがあります。

もちろん、誰かにじーっと見つめられるのに不気味さや不安を感じるのは自然なことであり、誰かに見つめらたからといってすぐに視線恐怖症と決め付けることはできません。

長いこと相手を見つめるのは、それはそれで喧嘩を売っている、馬鹿にしている、挑発・威嚇をしている、一方的な好意を寄せられているという心理が隠れています。

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視線恐怖症の人が持つ悩み

自分に自信を持つことができない

社会人なら当然である「人と目を合わせる」ということができないことから、自分に対して自信をなくしてしまいがちになります。

また、自信がないがゆえに人の目を見てコミュニケーションできない。そして、そのことを上司や先輩に注意されて落ち込んでしまうという悪循環になることもあります。

この悪循環が進むと自信に大切な自己肯定感が育たなくなってしまいます。

また目を見つめるという場面は恋愛においては欠かせない事の一つです。目を見ることができない人は、恋愛においても苦手意識がありコンプレックスになっていることがあります。

コミュニケーションがうまくできない

意識して人の目を見て話そうとすると、緊張が強くなりうまく言葉がでなくなる、頭が真っ白になって何を話せば良いのか全く分からなくなるということがあります。

いわゆる自称or他称含めた「コミュ障(コミュニケーション障害)」と呼ばれる人も、人の目を見て話すことに強いストレスを感じることがあります。

また、最近認知度が高まってきたアスペルガー症候群、発達障害の人でも、子供大人関係なく人と目を見て話すことが困難であることがわかっています。

しかし、人の目を見て話す必要がないSNSやチャットでは普通にコミュニケーションができる人もおり、目を合わせなければ会話のキャッチボールができるということもあります。

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「睨んでいるのでは?」と自分の視線も疑ってしまう

自分の目や目元にコンプレックスがある…具体的には、一重まぶたやつり目、細め、目が笑っていないなどのコンプレックスがあるために、誰かの目を見て話しても「ひょっとして相手を睨みつけているのでは?」と不安になる事もあります。

もちろん、相手からしてみれば全然睨まれるように感じていない、話していて不快を感じるようなことは無いのにも関わらず、自意識過剰になってしまい相手に不快感を与えないために自然と目を合わせなくなってしまうことがあります。

目は仕草や表情などの言葉以外のコミュニケーションにおいて、大きな役割を果たす体の一部分であるだけに、目のコンプレックスから視線恐怖に繋がっているケースは少なくありません。

神経質な人やコンプレックスをこじらせてしまう、心配事が耐えないなどの自分で自分を苦しめちな性格の人は、「私は睨んで話しているに違いない」「話が途切れたのは私の目がきつかっからだ」と自分の中で妄想を膨らませすぎてしまうこともあります

周囲からの目線に敏感になり精神的に疲れてしまう

視線への恐れは自分の視線だけでなく他人からの視線も恐れるケースがあります。

  • 常に他人からの視線を気にして気を張り詰めている。
  • 誰かに顔や体などを見られているのでは、と疑うようになる。
  • ただ他人からの視線が怖くなり、精神的に参っていしまう。

など、周囲の視線にストレスを感じて精神的に落ち着かなくなる、しんどい思いをすることがあります。

とくに他人から顔や外見を見られることが避けられない就職活動のよう場面では、人一倍神経を使ってしまうだけでなく、社会不安障害や対人恐怖症になり発作やパニック状態になってしまうというケースもあります。

また視線への恐怖は目そのものでなく、目を通した評価に恐怖を感じていると考えられています。

さきほどの就職活動の例なら…

  • リクルートスーツは派手すぎないか。
  • 笑顔がこわばっていないか。
  • 周囲から変に浮いた感じになっていないか。
  • 面接官に失礼な就活生、非常識な就活生と見られていないか。

などの自分の将来が今まさに決まろうとする場面で評価される事への不安や恐怖が、視線への恐怖として感じるというわけなのです。

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視線恐怖症でも楽に生きるためのコツ

人と目を合わせるのが怖いという考えの歪みを直していく

ただ「視線が怖い…」と漠然に感じている場合は、なんで視線が怖いのか、誰の視線が怖いのかについて自分の考えをよく調べていくことで克服できることがあります。

「他人から冷たい視線を浴びている」「自分は醜いから周囲から好奇の目で見られている」などの思い込みが辛さの原因であるのなら、歪んだ思い込みを正していくのが効果的です。

もちろん、「周囲の人は自分のことなんて見ていない」と心の中では分かっていたとしても、その実感がなければ辛さが緩和されている実感は湧きにくいものです。その場合は、カウンセラーなどの専門家の手を借りるという方法が効果的です。

また、視線への恐怖が完璧主義や神経質などの性格によるものであれば、歪んだ見方をしてしまう性格についてもゆっくり正していき、ストレスを感じにくくしていくのが効果的です。

完璧主義ならある程度失敗を許容できるようになる、神経質なら気を張り詰めなくてもいいような生活を送るなどの工夫をするという方法もあります。

なお、考えの歪みは心理学では「認知の歪み」とも言われています。認知の歪みについては「自分を苦しめる「認知の歪み」10パターンとその例」の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

視線に慣れるため出来る範囲で練習をする

就職活動の面接のように、誰かから見られる場面に何の準備も無しで挑んでは、強い緊張を感じて思うように喋れなくなるのは無理もありません。

視線に対する恐怖感を少しでも和らげるには、模擬面接のように練習をする、場数を踏んで徐々に緊張に慣れるようしていくという方法があります。

また、緊張してしまう場面を5~10段階評価にして記録しておくという方法も克服に役立ちます。

いくらか場数を踏んでいく中で、「5段階評価で2の場面ではあまり緊張しないけど、3の場面では緊張しすぎてしまった」という癖がわかれば、2~3の場面で練習を重ねて自信をつけていくという方法で克服することができます。

筋トレ同様に、自分に取って適切な緊張の負荷を知ることで、視線に対する恐怖を和らげるという仕組みです。

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どんな人でも視線が怖がるのは自然なことだと理解する

人は多かれ少なかれ人から見られる、注目を浴びることに対して恐怖感を感じるものです。

人の視線をよく浴びる有名人や芸能人、スポーツ選手でも「注目を浴びて笑いものにされていないか」「恥ずかしいやつだと思われていないか」などの不安は、多かれ少なかれ感じているものです。

視線を怖がっているのは自分だけではない、という事を頭の片隅にでも入れておけば、自分の悩みだけではなく、誰かが視線恐怖症で悩んでいるときに優しく接することができます。

人の目を見なくてもOKな仕事に就く

接客業や営業マンなどの人が相手の仕事において、目を合わせられないというのはマイナスになってしまいます。

目が合わせられないと「なんか雰囲気の悪い人だな…」と心象がよくないことから契約が取れなかったり、お客さんから「店員の態度が気に入らない!」というクレームの原因になり兼ねません。

また、当の本人も自分では努力して目を見て話そうとしているのに、どうも力がはいって不自然な表情で接してしまい、お互いにストレスを抱えてしまうなんてこともあります。

人の目を見るのが苦手な人は、無理に改善しようとするのではなく、人の目を見て話す場面が少ない仕事に就くことでストレスを減らすことができます。

例えば、テレアポ、オペレーター、在宅ワーク、パソコンを使った作業(プログラマーなど)、技術職、研究職、建設業などの接客や営業以外の職に就くことで悩みを減らすことができます。

もちろん、これらの仕事に就いたとしても仕事以外の場面で苦労しないように、ある程度は人の目を見て話すように心がけるのは良いことです。

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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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