自己愛性人格障害の特徴が仕事で活きる場面とは

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傲慢な態度で他人を不快な気持ちにさせてしまう、自己中心的で他人に対する思いやりや配慮が見られない…など、いわゆる自己愛性パーソナリティ障害の人が持つ特徴の多くは、社会生活を送るにあたって他人と衝突を起こす原因になってしまう。

つまり、仕事において自己愛の強さからくる行動のせいで、職場内で孤立したり、いわゆるパワハラ加害者とみなされてしまい、上手く適応できずに苦しむ特徴といえます。

しかし、一方で自己愛性パーソナリティ障害の特徴が、職場のルールや雰囲気とマッチして、問題らしい問題を起こさず、上手く社会生活を営める事もあります。

では、どういった職場、立場、状況において、自己愛性パーソナリティ障害の特徴が発揮されるのか…今回は、このテーマについてお話しいたします。

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自己愛性人格障害の特徴がどのように仕事に活きるか

自己愛性人格障害の特徴としてよく挙げられる

  • 「自分は特別である」という意識の強さ。
  • 他人から特別扱いされることを求める。
  • 対人関係で他人を不当に利用すること。
  • 自己中心的で傲慢な態度。
  • 共感の欠如。

という、特徴をなるべく好意的に解釈すれば

  • 野心家、ハングリー精神が強い。
  • 権力・権威・肩書きに対する執着の強さ。
  • (仕事のためなら)他人を利用することをためらわないリーダーシップの強さ。

などを持っていると解釈できます。以下、各特徴について解説していきます。

野心家、ハングリー精神が強い

自己愛性人格障害の人が持つ「自分は特別な人間である」という考えの強さは、仕事においては特別であると他人から認められるために、熱心に働き成果を出して、出世&肩書きや役職を手に入れる…という、場面で強く活きていきます。

また、ハングリー精神の強さゆえに、上司や先輩、取引先など特別である自分にふさわしいと思えるだけの立場がある人と関わる事を好むために、顔を覚えてもらいやすいとも言えます。

しかし、ハングリー精神の強さ故に、同期に対して敵対心を燃やしたり、自分よりも有能な人を前にすると嫉妬や劣等感を抱きやすいという欠点もあります。

権力・権威・肩書きに対する執着の強さ。

野心家であることに関連して、自己愛の強い人は、権力・権威・肩書きなど、社会的地位・ステータスに対して強い執着心を持つことがあります。社会的地位を手に入れる、あるいはそれにあやかることで「自分が特別な存在であると」実感できるからこそ、強い執着心を見せるのです。

そのため、肩書きのためなら、仕事を必死に頑張ると同時に、責任のある立場に着くことを好む、まさに仕事が大好きな人間であるとみなされて、組織からは歓迎される素質を持っていると言えます。

また、自分が権威を持つことばかりではなく、権威のある人に対して、非常に気を配ったり、平身低頭な振る舞いをするなど、上下関係にすんなり馴染むだけの柔軟性を持っているとも言えます。

ただし、権威に対する執着心の強さは、自分よりも権威がない格下の人を見下したり、ぞんざいに扱うと言った問題行動を招く。肩書きを失いたくないために、不都合な事実の隠蔽する、第三者に罪を擦り付けるなどによりで、自身の信用を失う事態を招くリスクもあります。

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他人を利用することをためらわないリーダーシップの強さ

自己愛の強い人は、自分の利益のために他人を使役させる事を厭わない特徴があります。

これは他人への共感が欠如していることが主な原因。つまり、「○○さんに『△△して欲しい』っていたら迷惑がられるかな?」と考えないからこそ、自分の利益のため平気で他人を使役させるのです。

友達や家族として関わる場合にはこの特徴は困りものですが、仕事のようにある目的や利益のために誰かに指示を下すことが求められる場面においては、他人に指示を出して仕事を割り振っていくことにためらいがない事は、リーダーシップがあるとみなされ評価される長所になります。

また、リストラや左遷のように、相手に伝えるだけでも心苦しい気持ちになることですらも、相手に対して共感しないために、容易に行えてしまう。

組織の利益のために誰かに非情な決断を下す場面においては、皮肉にも自己愛の強い人の特徴が活きるのです。

自己愛性パーソナリティ障害の特徴から見るワンマン社長

自己中心的で傲慢な言動は、会社に就職して組織の一員…それも、一番立場が低い人として動く場合は、非常に厄介なものになります。

他人への共感がなく、持ち前の自己中心的な思考の強さ故に、周囲と力を合わせて仕事をすることに困難を覚えやすいために、組織内で下の立場で働く場合に、周りと馴染めず孤立しやすい考え方の持ち主とも言えます。

しかし、社長のように経営者として働く場合においては、自分が組織を引っ張って行くだけの立場であるために、自己中心的な言動を行っても問題になりにくいのが特徴的です。(もちろん、組織ぐるみでの隠蔽のリスクと隣り合わせだが…)

人によっては、経営者らしいハングリー精神や野心に溢れている人と見られて評価を得やすい。また、自分の野心のためには従業員に対して犠牲や痛みを強いる事を厭わず、ガンガン仕事を割り振っている様は、まさにワンマン社長そのものと言えます。

ワンマン社長であれば、会社という組織にて自分がトップであり、自分の意思で自由に組織を動かす事が可能な立場である。特別意識を持ちたがる自己愛の強い人の特徴から見てもピッタリの立場であると言えます。

まとめると、自己愛の強い人は、サラリーマンやアルバイトなどの被雇用者として働くことよりも、経営者のように雇用者として働くことの方が、衝突が起きづらく、また生きづらさが軽減されると言えます。

…なお、補足ですが、ワンマンっぷりが絶対に問題にならないというわけではありません。

  • ブラック企業のように低賃金&重労働&ずさんな経営に関する世間の目の厳しさ。
  • パワハラ、セクハラ、モラハラなど各種ハラスメントに関する知識の浸透。
  • バイトテロのように、不満を抱えた従業員がSNSを駆使し、会社のイメージを著しく下げる行動に出てしまうリスク。
  • 人手不足倒産のように、売り手市場で雇用者の立場が相対的に弱まっていること。(リーマンショック後のように、生活のために被雇用者が雇用者の無茶に付き合う時代とは言えませんし…)

など、ワンマン経営が時代錯誤となりつつある状況については、知識として頭の片隅にでも入れておいて損はないと言えます。

また、経営者と言っても社内では威張れても、社外(取引先、銀行、投資家、行政…など)にて同じように威張り散らそうものなら、自分だけでなく自社の信用を失いかねない点には留意しておくべきでしょう。

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自己愛の強い人と自営業(フリーランス)

経営者になる他にも、自己愛の強い人は自営業(フリーランス)で働くこともまた、向いていると感じます。

組織の一員として働く人の多数派の昨今においては、組織に属さずフリーで働くというだけでも注目や賞賛を浴びやすいこと。

そして、経営同様に働いて結果を出せば、自分の社会的な評価やステータスが上がりやすく、より自分は特別であるという実感を得やすい点では、自営業は向いています。

なお、自営業と言っても、とくにクリエティブ系の仕事のように、自分しか作り出せない商品を作る仕事は、多くの人から賞賛を集めたい自己愛の強い人向きの仕事と言えます。

ただし、自己中心的な考えの強さ故に、クライエントの意向を無視してしまうことがないように、相手のニーズを汲み取る技術や相手に合わせる姿勢を持つことは、経営者でも自営業でも重要です。

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