若いうちは「会社に行きたくない」と感じることは多くても、仕事に慣れてくれるとだんだんとそうした気持ちは薄れてくることが多いです。
しかし、40代になっても「会社に行きたくない」と感じる人が実はたくさんいます。
年齢に関わらず、誰しも感じることがあるので不安を感じる必要はありません。
今回は、会社に行きたくない40代が取るべき行動を5つ紹介します。40代ならではの悩みや不安を解消していきましょう。
当記事は次のような人にぴったりの内容になっています。
- 仕事に行きたくない40代の人
- このまま同じ続けるべきか悩んでいる人
- 今の会社を辞めて転職するか迷っている人
目次
そもそもなぜ会社に行きたくないと感じるのか
なぜ会社に行きたくないと感じるのか、まずは原因をしっかり突き止めましょう。
会社に行きたくなる一般的な理由ではなく、「40代ならでは」の理由を6つ紹介していきます。
- 役職について責任が重く感じる
- 仕事にやりがいが感じられない
- 給料が頭打ちになった
- ポストにつけないことが分かった
- 気付かない間にうつ病になることもある
- 同世代で転職を成功させた同期がいる
それぞれの理由について、一つずつ解説していきます。
役職について責任が重く感じる
40代になると会社から経験やスキルが認められて、役職につくチャンスがあります。
あるいは現在役職についている方も多いでしょう。
今まで仕事を精一杯やってきた結果の昇進ですが、自分が想定していたよりも役職者の責任は重くのしかかります。
精神的な負荷をひしひしと感じるので、環境にもよりますが役職がないときの方が自分の仕事に集中しやすかったと考える人も多いです。
40代が仕事上難しい立場になりがちな原因のひとつが、マネージャではなくプレイヤーとして活躍する方が向いていることに気付くことです。
自分が部下のフォローやサポートをするのに向いていないと感じ、だんだんと自信を喪失するとうまく人材育成ができない状況に陥ります。
昇進が決まったときは自分の能力が認められて喜ばしい気持ちを感じていても、実際に役職につくと理想と現実のギャップに参ってしまい、仕事に行きたくないと感じる要因になります。
仕事にやりがいが感じられない
仕事にやりがいを感じられなくなる主な原因は3つあります。
- 仕事に慣れて飽きてきた
- 大きな失敗をしたことで仕事をする意味が分からなくなった
- 自分を見つめ直し始めている
長年会社に勤めると、仕事に余裕が生まれて安定して業務をこなしていけますが、その分刺激が少なくなります。
「自分の人生はこのままでいいのか」とさえ感じ、40代で自分自身のあり方や働き方を見つめ直す人も多いです。
いずれの要因も一時的な感情ではなく、心の深くで「会社に行きたくない」と感じていることが多いので、気持ちを切り替えて仕事に打ち込むのがなかなか難しいです。
給料が頭打ちになった
会社特有の体制や人事評価にもよりますが、仕事のモチベーションになる給料が頭打ちになると、会社に行く気がなくなってしまいます。
能力次第ではありますが、今の会社を辞めて別の会社に思い切って転職すれば同じ仕事量でももっと稼げる可能性があります。
ポストにつけないことが分かった
会社の経営など重要な業務に携われるポストは限られているので、誰しもが就けるわけではありません。
とは言え、上昇志向が強い人にとっては、狙っていたポストが埋まると仕事のやる気がそがれるのは当然です。
ずっと目標にしてきた役職につけないと分かると、今の会社に勤務し続けるべきかすら迷ってしまいます。
気付かない間にうつ病になることもある
自分でも知らない間に無理が積み重なって、うつ病を発症していることもあります。
気持ちを切り替えようと誰かに相談したり、運動したりなどしてもなかなか気分が上がらないときは、特に注意が必要です。
会社に行きたくないと感じている原因がうつ病であれば、きちんとした治療が必要です。
「まさか自分がうつ病になるなんて」と考える人がいるかもしれませんが、厚生労働省の調査によると40代はうつ病が発生しやすい年代です。
同調査の35歳~44歳、45歳~54歳のうつ病の患者数を全体の割合で見ると、約38%になります。うつ病の約4割の患者が35歳~54歳だと分かります。
参考:患者調査(平成29年)|総患者数,性・年齢階級×傷病分類別
同世代で転職を成功させた同期がいる
「転職」というワードが頭にちらつく中で、転職に成功した同期がいると誰だってうらやましくなります。
「会社に行きたくないと」と考える人は、「自分も転職したい」という思いを抱くのは自然のことです。
「40代の転職は難しい」と考える人は多いですが、安心してください。確かに、若い人に対する求人数は多いですが、それは安い給料でも雇えるからです。
しかし、この記事を読んでいるあなたは若い人と比べると少なからずスキルを手にしているはずです。
自分が持っているスキルをしっかり分析して、企業にアプローチすれば多くの会社から声をかけてもらえます。これは誇張ではなく、事実です。
「40代にもなって転職なんて難しいだろう」と言っている人は、自分のスキルの棚卸ができていません。
採用試験を受ける企業側から「この人はどんなスキルを持っているか分からない」「給料支払ってまで欲しい人材と言えないかもしれない」と捉えられているだけです。
転職に年齢は関係ありません。
会社に行きたくない40代が取るべき5つの行動
では実際に、会社に行きたくない場合に40代が取るべき5つの行動を具体的に紹介します。
今すぐ会社を辞めたいと考える人も中にはいるかもしれませんが、大きな決断をする前に次の行動を試してみましょう。
- 会社を休む
- 会社の同期や親しい友人に相談する
- 人事異動を願い出る
- 家族会議を開いて意見を聞く
- 思い切って転職をする
会社を休む
まずは、しばらく休養を取って自分の頭の熱を冷ましましょう。
会社を休んでまとまった時間を取ると、仕事についてはもちろん、自分の人生について見つめ直すいい機会になります。
ちなみに、仕事を休むときの理由は「体調不良」で構いません。
自己都合で仕事を休んだことがない人はドキドキするかもしれませんが、意外とすんなり休暇をもらえることが多いです。
自分の気持ちを切り替えるためにも、定期的な休養やメンテナンスは大切です。
会社の同期や親しい友人に相談する
同じ会社で働く同期なら、同じ悩みや不安を抱えている可能性があるので共有できることがあるかもしれません。同じ役職についている同期だと話をしやすいですね。
また、プライベートで親しい友人に相談すれば腹を割って悩みを話せるのでおすすめです。親身になって対応してくれる人を選ぶことがポイントになります。
人事異動を願い出る
役職が自分にとって重い場合は、人事異動を願い出る方法もあります。勤めている会社によって流れが違いますが、人事部に口頭で伝える場合や異動願いを提出するケースなどがあります。
人事異動をする場合はなぜそう思ったのか明確な理由が必要になるので、あらかじめ自分の気持ちをまとめて置くことが大切です。
長く同じ部署にいる場合は、なかなか受け入れてもらえない可能性もあるのでよく考えましょう。
家族会議を開いて意見を聞く
「会社に行きたくない」「会社を辞めたい」「転職をしたい」と考えるようになったら、家族の親密度にもよりますが、きちんと相談することをおすすめします。
家族は一番身近であなたを支えてきた存在です。おそらく、家族はあなたが辛そうに仕事に向かう姿を見たくないと考えているでしょう。
今の会社を退職する気持ちがかたまりつつあるなら、このときに将来の自分の意向を伝えておくと精神的に楽になります。
思い切って転職をする
一度切りの人生なので、自分が納得できる仕事を選び直すことも大切です。信じられない人もいるかもしれませんが、40代でも転職を実現する人は多いです。
40代の転職状況を総務省統計局のデータをもとに見ていきましょう。
40代の転職状況
総務省統計局の労働力調査によると、40代の転職者数の変化は以下の通りです。
年 | 35歳~44歳 | 45歳~54歳 |
---|---|---|
2014年 | 67万人 | 41万人 |
2015年 | 65万人 | 45万人 |
2016年 | 60万人 | 51万人 |
2017年 | 67万人 | 50万人 |
2018年 | 65万人 | 55万人 |
労働力調査(詳細集計)|平成30年(2018年)平均(速報)結果
上記の表から、2015年以降どちらの年代も転職者数が増えていることが分かります。
もちろん、転職者の人数を年代別に見ると一番多いのは20歳~34歳の78万人(2018年)です、40代は20代~30代と比較すると数が少ないです。
しかし、2015年以降の転職者数が増えて続けていることから、40代でも自分に合った新しい職場を見つけられる環境だと言えます。
若い頃と比べると決して楽な転職活動とは言えません。
求人の募集の幅が狭まることを念頭において、転職を成功させるポイントしっかり押さえて行動すれば、あなたに合った転職先は見つけられます。
40代で転職を成功させるポイント
それでは、40代で転職する場合に押さえるべきポイントを紹介します。
今回紹介するのは次の3つです。
- 家族の理解を得る
- できるだけ在職中に内定先を探す
- 転職エージェントを賢く利用する
いずれのポイントも誰でも簡単にできることなので、ぜひ参考にしてください。
家族の理解を得る
あなたの収入は家族の生活に直結するので、まずは転職活動をすることをきちんと話して理解してもらいましょう。
きちんと理由を話して理解してもらうことが大切です。
仮に転職活動がうまくいかなくても、家族がいれば精神的に支えてもらえます。
できるだけ在職中に内定先を探す
思い立ったらすぐ行動の精神ですぐに会社を辞める準備をする人もいますが、40代の転職においては適切ではありません。
先に説明した通り、40代は一般的に募集の幅が狭いので転職活動がうまくいかない危険性があります。
仕事を辞めて転職をする方法もあるが、転職活動期間中は収入が得られないのでおすすめできません。
転職先を決めてから退職するのが、40代のスマートな立ち回りです。
転職エージェントを賢く利用する
転職エージェントは、基本的に利用料無料で自分に合う仕事を探してくれるサービスです。
人材紹介サービスでもあるので、会員登録すると専任の担当者がついて企業にアプローチしてくれます。
綿密なカウンセリングをした上で、ライフスタイルや自分の意向に合った仕事を提案してもらえるのも転職エージェントを利用する魅力のひとつでもあります。
他にも、履歴書の添削や面接の練習まで手厚くサポートしてくれたり、面接のスケジューリングを代行してもらえたりします。
求人募集を出している企業の社風や独特の価値観など、求人票に載っていない細かな情報も担当者から聞き出せるのもポイントです。
一般的な転職サイトはホームページに載っている企業に応募することになりますが、転職エージェントでは非公開求人の紹介が受けられます。
公開されている他の求人と比較すると好条件のものが多いので、転職エージェントを使う人だけの特権とも言える。
40代でも転職エージェントを利用すれば転職できる
会社に行きたくないと感じるのはダメなことではありません。
自分では気付いていないかもしれませんが、仕事がいやになる原因は必ずあります。
気持ちを切り替えられるときはそのまま会社で働けますが、悩みが深くなるとそうもいきません。
40代で転職を考える人も今は多いので、今回紹介したポイントを参考に自分に適した会社を探してみましょう。
家族がいる場合はきちんと事情を話せば、きっとしっかりサポートしてもらえます。
話しづらいこともあるかもしれませんが、家族だけに限らず周りの人に理解してもらえるのは精神的な安心に繋がります。
一度しかない自分の人生を充実させるために、転職エージェントを使ってみてはいかがでしょうか。