人と上手く話せない、距離感をとるのが苦手、話すときに緊張や不安が強くコミュニケーションそのものに恐怖のような感情を感じている…といった、コミュ障ならではの悩みは、そもそもがコミュ障なために、なかなか他人には相談しにくく厄介です。
たいていは、誰かに話して楽になることよりも、コミュ障の悩みを自分1人で抱え続けることを選んでしまったり、なるべく考えないようにしようと抑圧してしまうものです。
しかし、コミュ障の悩みを心の奥底へと抑圧することは、ひたすら嫌なものを見ことにのめり込み精神的に消耗する辛さがあり、長く続ければ心身の不調として現れるリスクがあります。
そうならないためにも、適度に悩みを相談できる場所や人を自分で見つける事は欠かせません。
しかし、先にも述べたように、コミュ障であるがゆえに知っている人や親しい人に相談しにくく、自然とひとりで抱え込みすぎて憂鬱な気分になることが、コミュ障ならではの悩みとも言えましょう。(そもそも親しい人すらおらず「相談」と言う選択肢が選べない場合もあるが…)
今回は、そんなコミュ障の人がなるべく気を使わず、且つ安心して相談できる場所や人についてお話しいたします。
コミュ障の悩みを相談できるところ
心療内科・精神科
コミュ障といっても、そもそもがネットスラングであり正式な病名・診断名ではないために、心療内科や精神科に相談するのはおかしい、と考えてしまいがちです
しかし、「コミュ障から来る心身の不調を相談する」と思えば、決して病院を利用する事は間違っていません。
例えば、コミ障のせいで職場で孤立や人間関係の辛さのせいで、睡眠のリズムが乱れたり、食欲不振に陥った、などの自覚症状が出ている場合は、病院で投薬治療やカウンセリングを受ければ症状を緩和できる可能性があります。
また、病院には守秘義務があり、治療の過程で知った患者の悩みやプライベートな問題は第三者に漏れることが無いように保たれています。
コミュ障のように人に言いにくい悩みを打ち明けるときは、なるべくその悩みが相談した人と自分以外の人に勝手に知れ渡ったり、自分の目が届かないところで拡散されてしまう事は避けたいものです。
そうした不安を感じている人こそ、守秘義務が徹底されている病院を利用し、自分の生きづらさや苦しみを取り除くようにしましょう。
心理カウンセラー
不眠症や食欲不振などのはっきりとした自覚症状がない、心療内科や精神内科を受診することに抵抗を感じている…と言う場合は、心理カウンセラーのもとに悩みを相談するのも方法のひとつです。
基本的に心理カウンセリングは、利用者が話して話をして、それをカウンセラーが聞く…と言うスタイルをとることが多いものです。
しかし、カウンセラーによっては会話が苦手な人向けにカウンセラーの方から話すスタイルを取り入れていたり、お絵かきやミニチュア模型を使ったカウンセリング(=箱庭療法)などの言葉に頼らない方法でコミュニケーションを行うことを取り入れている人もいます。
実際にカウンセリングを受ける前に、希望しているカウンセラーのホームページを調べてみて、どのような心理カウンセリングを行っているのか、カウンセラーの人となりや実績はどうなのか入った情報を確認して、供えておくと安心できます。
なお、カウンセラーの実績を確認するときには、そのカウンセラーが大学院の修了が必要な臨床心理士(民間資格)、あるいは国家資格である公認心理士の資格を持っているかどうかについて確認しておくことをお勧めします。
心理に関する資格は数多く種類がある一方で、実際にその資格が客観的な実力や能力を保障できるだけの妥当性がないものもあるので、注意が必要です。
(学生の場合)スクールカウンセラー、保険教諭
学生限定になりますが、スクールカウンセラーや保健教諭(=保健室の先生)のもとに行って、コミュ障の悩みを相談してみるのも方法の1つです。
スクールカウンセラーによっては、比較的歳が近くて話しやすいという魅力もあります。
もちろん、スクールカウンセラーにも守秘義務を守ることが徹底されており、相談した内容が先生や友達、親に話した内容が勝手に告げ口されるといった心配はいりません。
また、大学生の場合も保健管理センターや所属している大学病院にて、心理カウンセリングを受けることが可能です。
基本的に自分が所属している大学のカウンセリングを希望する場合は、事前予約が必要ですが料金は無料の学校がほとんどです。
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ココナラなどのウェブ上の相談サービス
日中は仕事をしていて病院やカウンセラーのところに通う暇がない、そもそも学生ではないのでスクールカウンセラーや保健教諭に相談する選択肢が選べない…と言う人には、インターネットでできる悩み相談やカウンセリングサービスを受けるのも方法の1つです。
例えば、ココナラでは10,000人以上ものサービス提供者がおり、より自分の悩みや相談したい内容に合ったカウンセリングを効率よく見つけられるというメリットがあります。
もちろん、一般的な心理カウンセリング同様に守秘義務は守られており、自分の話した内容が第三者に漏れる心配は必要ありません。
なお、ウェブ上のカウンセリングの多くは臨床心理士や公認心理士といった資格を持っていない人によるサービスが大半のため、サービス内容に不安があったり、なんとなく相手を信用できないと言う懸念する人が多いのも事実です。
しかし、比較的軽い悩みであったり、とりあえず誰でもいいから秘密が守られる場所で話したいことを希望しているのであれば、こうしたウェブサービスを使うのも良いでしょう。
また、ココナラなら自分が相談を希望している相手がどのような評価を受けているのか…つまり、多くの利用者から反響を得ているか、高評価を得ているかどうかが、利用した人はどういった感想を述べているのか…といった評判が簡単に確認できるのが魅力です。
そして本格的な心理カウンセリングと比較して比較的安価であること。サービス提供者によっては電話を利用した相談も可能であり、わざわざ自分からカウンセラーのもとに顔を出さなくともコミュ障の悩みを相談可能です。
なお、ウェブ上の相談サービスは、ココナラの他にもあらいぶのように、引きこもりや対人関係のトラブル、悩みなどに特化したテレビ電話での相談サービスもありますので、検討してみるのも良いでしょう。
コミュ障を一人で解決できないのなら他人の手を借りるのも方法のひとつ
コミュ症の人に多いのが、悩みを相談できないからこそ「自分1人で何とか解決しなければいけない」と自分を追い詰めてしまうケースです。
コミュ障は遺伝や生育環境といった、自分以外にも原因があるものですが、多くの人はコミュ障のその人本人に全ての原因があり、かつ個人の努力で悩みの全ては解決できると考えている傾向があります。
もちろん、自分1人でがんばることでもコミュ障が改善されることがありますが、誰もが自分1人で完璧に改善できると言うものではありません。
コミュ障によっては、誰かのサポートや助言をもらうことで、無事に悩みが解決される人もいるので、自分1人で解決できないからといって自分で自分を責めてしまう必要はありません。
コミュ障に悩んでいる人の数だけ、コミュ障を解決する方法はあり、必要であれば他人を頼って解決できるのであれば、それはそれで大切なことだと考えるように心がけましょう。
余談:スピリチュアルカウンセラーにコミュ障を相談すことについて
コミュ障の悩みを相談する対象として、占い、タロット、おみくじ、守護霊、前世…などの、いわゆるスピリチュアル系のカウンセラーを検討することも、人によってはあろうかと思います。
(スピリチュアル云々の内容はさておき)占いを実施しているお店に出向いて相談したり、ネット上でスピリチュアルカウンセリングやセラピーの類を受けて、コミュ障の相談先のひとつと言えます。
ただし、スピリチュアル系カウンセリングは、そもそもがつかみどころがなく理解がしにくい概念である割には、やたらと自分を包み込むような優しい言葉を投げかけてくれるという妙な安心感があるために、まるで溺れる者藁を掴むかのように精神的に依存してまで熱中する人も少なくありません。
また、ものによっては高額商品の購入が必須であったり、同じくスピリチュアルに傾倒している人同士のコミュニティへの参加を余儀なくされて、無駄に消耗しまうといった別の悩みが出てくることもあります。
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