店員に顔を覚えられるのが苦手と感じる心理、理由について

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初対面と顔なじみの場合、一般的には初対面の人の方が緊張感を抱きやすいものと考える人が多いことでしょう。そんな中で、逆に顔なじみになればなるほど緊張感を抱いてしまう人は、ただそれだけでコンプレックスや劣等感を抱いてしまうのも、無理からぬ話だと感じます。

この手のコンプレックスを抱える人は、飲食店やコンビニなどで店員に顔を覚えられてしまう…つまり、店側から見て常連客とみなされてしまうことに強いストレスを感じてしまう。そして、そのストレスを回避するためにも、常連扱いされたらその店には足を運ばなくなることが目立ちます。

では、どうして顔なじみや常連という、親しい間柄になった人に対して苦手意識を感じてしまうのか…今回は、この心理についてお話しいたします。

常連の人と見られると気まずくなる理由

相手から期待通りに振舞う事を求められているように感じて会うのが億劫になる

店員から常連客とみなされた場合、常連らしく「いつもの商品を買ってくれるに違いない」「あのメニュー頼んでくれるはずだ」など、何かしらの期待を求められているように感じてしまう。

しかし「今日はいつもの以外が欲しい」とか「普段食べ慣れていないものが食べたい」と考えていた場合、もしも自分の希望を優先してしまうと、相手の期待を裏切ってしまう罪悪感を味わうことになります。

これが初対面の場合…つまり、初めて行く店であれば、店員からの何かを期待されているとは感じることはなく、なんの気兼ねなく自分のお好み通りの注文ができます。

しかし、常連客とみなされれば、店側の期待と自分の希望とのどちらを優先すべきか、あるいはどちらを切り捨てるべきか…という、二者択一に悩まされ疲弊する。その疲弊を避けるためにも、常連客とみなされたら最後、その店には行かなくなるのです。

なお、店員から何かしらの期待をされているかどうかは、あくまでも本人の思い込みに過ぎないことも目立ち、ただの自意識過剰だと言われることも少なくありません。

しかし、後でも述べるように、この自意識過剰かもしれない事柄で悩んでいると、他人に相談しづらいことが、常連客になりたくない人が抱える苦悩でもあります。

初対面の頃に隠していた自分の内面を見透かされている不安に襲われる

常連客とみなされることに苦手意識を感じる人には、何度も顔を合わせていくうちに、初対面のころでは見抜けなかったような、自分の短所やおかしな所が知られているように感じてしまうからこそ、人と親しくなることを避けます。

たとえコンビニのように、そこまでのマナーや上品さが求められない場面でも、何度も顔を合わせて買い物をしていくうちに、自分がどういう感覚(味覚、食事の好き嫌いなど)や趣味・嗜好(買うもののセンス等)をしているのかを、それとなく相手に知られているように感じて気まずくなってしまう。

たとえば、コンビニで甘いものをよく買っていることから「あの人は顔に似合わず甘党なんだ…」とか「この人は将来糖尿病になりそう…」など、ただ自分の味覚の癖を知られるだけでなく、そこから様々なイメージを膨らませ、色眼鏡で見られることに強い不安を感じるからこそ、常連客になることを嫌がるのです。

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親しいからこそする何気ない世間話を回避したい

常連客になりたがらない人に多いのが、世間話に対する苦手意識が強いことです。

これは、ただ世間話のような目的のない会話をすることが不得意なだけでなく、

  • 自分の日常生活を他人に知られてしまうことへの不安。
  • 世間話をすることで自分の語彙力の無さ、話題の少なさを露呈させてしまう不安。(いわゆる、コミュ障の人が持つ悩みに通ずるものがある。)
  • (世間話とはいえ)気の利いたことが言えない、面白いことを言えない自分のユーモアの無さを悟られてしうことへの不安。
  • 世間話すらロクにできない人間だと思われ、相手を失望させてしまう事への恐怖。

など、世間話という会話により、自分のコミュニケーション能力の無さが暴かれて「大したことがない人」だと思われる事への不安がある。

そして、その不安を回避したいからこそ、常連客未満の関係でとどめておこうとするのです。

常連客として特別扱いされることへの気まずさがある

ある飲食店の常連客となり、ちょっとしたサービス(一品追加、ちょっと安くしてもらえる)など、お客様目線で見ればたいへんありがいものでしょう。しかし、常連扱いされたくない人は、常連として特別扱いされることに気まずさを感じてしまうからこそ、常連客になる前に店に行かなくなるのです。

特別扱いされることは確かに(財布も)嬉しいものですが、その一方で他のお客さんから「あの客だけ特別扱いされていてずるい」「あのお客さんは、この店の常連なんだ…」という注目の眼差しを浴びているように感じて、どことなく居心地の悪さを感じてしまう。

そんな居心地の悪い状態にならないためにも、なるべく初対面でフレッシュな状態でいられることを希望するのです。

なんとも思っていない人から距離感を近づけられることが苦手

店員さんはあくまでも店員さんであり、特別なサービスをしてくれたり、親しさを見せてくれるなどとは無縁な存在であると考えている。

そんな、考えで過ごしている人から見て、自分が常連客とみなされて、心理的な距離感を近づけられてしまうと、急に距離を詰められて精神的に迫られているように感じて、居心地の悪さや決まりの悪さを感じてしまうのです。

個人的には店員さんに、ハートウォーミングな接客や対応を求めておらず、あくまでも店員として割り切った関係の方を求めている。しかし、店員側が良かれと思って親しい態度を取ってくると、自分が求めていたものとは違うと感じて、距離を置きたい気持ちになるのです。

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常連の関係になるのが苦手な人が恐れている事

常連の関係になる人が抱く「店員と仲良くなることが苦手」「顔を覚えられたくない」という悩みの根源には、自分が隠しておきたいことを知られる不安や、あまり知られたくないことが見透かされてしまう恐怖があります。

では、どういった不安や恐怖を感じているのかについて、以下で詳しく説明していきます。

人としての欠点・短所を見透かされること

初対面のうちは、(猫をかぶるなどして)なんとか隠せていた自分の欠点、短所、コンプレックス、普通の人と比較して劣っている点が、何度も顔を合わせるうちに見透かされてしまうという不安です。

何度も話して顔を覚えられたら、自分の顔に抱いているコンプレックスを、店員(という名の赤の他人)に知られてしまう。

このように、自分の弱みを悟られる事への不安があるので、必要以上に親しい関係になることを避けようとします。

自分のプライベート・秘密を知られること

何度も買い物をしていくうちに、

  • 自分がどういった食生活や生活習慣をしてるか
  • 店に来る頻度と買う物のパターンから、どのような仕事or経済状況であるか
  • 買うものの癖から、どんな趣味・嗜好を持っているか

など、自分のプライベートな部分を他人に知られていると感じることに、強い不安を覚えてしまう。

もちろん、他人が知ったところでその人に何ら利益をもたらさないプライベートなことではありますが、それでも、他人に自分のプライベートが知られるのは苦痛であり、顔を覚えられるよりも前に関係を絶とうとするのです。

普通の人とは違う所、変な所が見透かされてしまうこと

味の好みや趣味・嗜好などで、

  • 普通の人には見られない珍しい特徴があり、それをコンプレックス感じている。
  • 見た目からは想像できない意外な一面があることを恥ずかしく感じている。

など、自分が変、恥ずかしいと感じている事を、何度も買い物をするうちに見透かされる不安を強く感じてしまうからこそ、常連客になることを嫌がるのです。

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「初対面の人よりも常連の人の方が緊張する」…と、他人に相談できない苦悩

常連の仲になるのに苦手意識を感じる人は、自分が普通ではない事にコンプレックスを感じると同時に、その普通ではない部分を他人に相談したくてもできないジレンマを感じています。

普通なら「初対面と顔なじみなら前者の方が緊張しやすいのに、自分はむしろ逆で、世間一般から見てひねくれた存在である」と、劣等感を感じている。

しかし、その劣等感を他人に打ち明けることは難しいものです。

上でも触れているように、自分の欠点や普通とは違う点を他人に知られたり、見透かされることに強い不安を感じているのだからこそ、感じた不安を気軽に相談できずに苦しみ、普通とは違う自分のひねくれっぷりに、嫌気がさしてしまうことが少なくありません。


参考書籍