共依存の恋愛関係がダメな理由

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共依存の恋愛と言えば、一般的に重く苦しいもの、精神的に病む(いわゆる「メンヘラ」になる)ので避けるべきだと言う意見が大半ですが、中には共依存の恋愛に対して妙な憧れやロマンを感じている人も、ひょっとしたらいるかもしれません。

過去の歴史の中で、無理心中をテーマにした物語が話題になって模倣するカップルが相次いで出たことや、「ヤンデレ」のように愛が重すぎる二次元キャラに熱狂的なファンがついている光景を見ていると、共依存の恋愛関係を支持する人はいつの時代も一定数いるであろうことは容易に推察できます。

恋愛において共依存の関係とは、自分と自分が愛している人の2人だけで完結する世界にずっと浸り続けられる。それは、まさに「好き」を基準にした恋人関係の理想の形であり、お互いが満足しているのなら問題ない…と考えることもできなくはないでしょう。

しかし、実際の共依存の関係はDVやモラハラ、アルコール依存症やギャンブル依存症などの他の問題の一部として現れてくる歪つな関係であり、お互いが幸せで満足しているとしても推奨できない不健全な関係です。

今回はそんな共依存の恋愛関係がダメな理由についてお話しいたします。

距離感が近すぎてお互いに束縛する恋愛関係を招きやすい

共依存の関係に陥ると、お互いに距離感が近づきすぎることで、お互いに束縛し合って窮屈な関係に陥るリスクがあります。

具体的例を挙げるとすれば

  • 恋人のプライベートな時間を持つことを制限あるいは禁止しようとする。
  • 恋人が友達と遊んだり、趣味のつきあいなど恋愛とは関係のない人間関係を持つ事を制限あるいは禁止しようとする。
  • 恋人のお金の使い方に口を出して、経済的な自由を奪おうとしたがる。
  • 寝ても覚めても恋人のことで頭がいっぱいになり、精神的に落ち着かなくなる。

など、お互いの距離感が近すぎるために、不自由で窮屈な関係に陥ることで辛さを覚えるものの、「恋人と別れる事は避けたい!」と言う板挟みの感情に挟まれて、精神的に消耗するしんどさがつきまとう関係を招いてしまいます。

もちろん、こうした距離感の近さゆえに起きる辛さは、恋人以外の関係に限ったことではありません。夫婦関係、親子関係、友達関係、仕事の上司と部下の関係…など、あらゆる人間関係で起きるものだということを覚えておくのが良いでしょう。

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視野狭窄に陥りやすくお互いにダメになりやすい

共依存の関係は、依存する側とされる側の2人が入ることで成り立つ関係ですが、その関係はあまりにも脆く、ちょっとした関係の変化や自分達を取り巻く環境の変化によりお互いがお互いにダメになりやすい関係でもあります。

上でも触れたように、恋人以外の人間関係を持つことを嫌がる結果、普段から困ったことを相談できる相手は恋人以外にはいない…という、視野狭窄を陥った関係に陥りがちです。

こうした視野狭窄は、日ごろから不安やストレスを感じやすさと繋がり、精神的な不安定さを招いてしまいます。

精神的に不安定であることから、恋人に依存することで不安や頭不安やストレスを抑える習慣がついてしまうと、より依存した関係に陥ってしまいます。

また、依存される側も依存されることに心地よさを感じていたり、「自分の恋人は、自分がいなければダメになる」と使命感を抱き、次第に恋人を中心とした価値観が身に付いて、こちらも視野狭窄に陥ってしまいます。

お互いがお互いに視野狭窄に陥り、不安やストレスを抱えがちになる。そしてその不安を、依存する&依存されると言う関係によって解消しようとした結果として、ますます視野狭窄に陥ってしまう…と言う、負のスパイラルにのめり込み、お互いにダメになりやすいのが共依存の関係が持つ危うさなのです。

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DV、モラハラなどの身体的・精神的暴力の温床になりやすい

冒頭でも触れましたが、共依存の関係がよく見られるのは、DVやモラハラなどの身体的および精神的暴力が行われている恋愛関係なのが実情です。

よくある例として、

  • DVを振るうクズな彼氏に尽くしてしまう彼女
  • わがままで自分勝手で自己中心的な彼女のいいなりになる低姿勢な彼氏

のように、加害者と被害者の関係として見れる関係をよく調べていくと、実は共依存関係に陥っていたと言うケースはよくあります。

冷静に見れば、被害者の立場になっている段階で恋人と別れて自分の身を守るようにしなければ、もっとひどい目に会う事は明らかです。また、加害者の立場になっている場合は、自分の過ちに気づかなければ、同じような過ちを繰り返して恋人をより苦しめるのも明らかです。

しかし、共依存の関係になっていると、たとえ自分にとって辛くて不利益がある関係や、相手に不利益を与えてしまう関係であっても、相手と離れてしまえば自分の唯一の拠り所をなくしてしまう恐怖があるために、別れるに別れられずズルズルと今の関係を続けてしまうのです。

被害者の場合、こうした関係を続けていれば、いずれは身が持たなくなり、身体的にも精神的にも参ってしまうのは想像に難くありません。しかし、唯一の拠り所を失う恐怖と比べれば、自分の心身の健康を犠牲にしてでも関係を続けることを選んでしまいます。

加害者の場合、こうした関係では相手を潰しかねないのは明らかですが、相手が懸命に自分のために尽くしくれることで得られる満足感を手放したくないために、今の関係を時速させてしまう。

こうした、お互い共も危うい精神状態を脱出できずにいるのが共依存関係の怖さなのです

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アルコール、ギャンブル依存など他の依存症の温床になりやすい

DVやモラハラの他にも、恋人がアルコール依存症、ギャンブル依存症など専門的な治療が必要な状態なってしまっても、視野狭窄に陥ってることが災いして病院を受診せず、自分1人で対処してしまい、より症状を悪化させてしまう羽目になることがあります。

そもそも共依存と言う言葉が「アルコール依存症の夫を支えるように見えて、実は根本的な治療から遠ざけたり、結果として夫が酒浸りになる生活を用意してしまっている妻」と言う構図がルーツであり、その関係は健全であるとはいいがたいものです。

もちろん、自分が依存症の恋人を支える立場になるばかりでなく、自分が依存症になって恋人の支えなしでは生きていけなくなる立場になることも起こりえます。

また、単なる暴力や暴言に怯えるだけでなく、アルコールのせいで飲酒運転をしたり、依存する側が一生ものの健康被害を負う羽目になる。

ギャンブルのせいで借金を抱えた結果、返済のために怪しい儲け話にのめり込んで更なる借金を抱えたり、返済のために詐欺などの違法な金儲けに手を出して社会的な信用を失うまでに破滅しかねないのが、共依存の関係の恐ろしさです。

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二人だけの関係にのめり込むあまり、社会から孤立して生きづらさを感じてしまう

共依存の関係に陥り、恋人を中心とした独自の価値観を築いていく過程において、その価値観の独特さゆえに友達や家族、職場の人など、いわゆる社会からの理解や共感を得られなくて孤立してしまうことがあります。

社会から孤立した結果、普通に仕事をして働くことそのものに多大な苦痛を感じてしまい、社会で生きていくことそのものに生きづらさを感じる原因になります。

また、そうした生きづらさを解消する目的として、ますます恋人に対する依存を強めて独特の価値観を強めてしまい、お互いに視野狭窄に陥ってしまう。時代が時代なら、あまりにも生きづらさを抱えてしまったために、悲劇として有名な「ロミオとジュリエット」や「曽根崎心中」のように二人とも自ら命を絶ってしまう…ということが起きかねないのが、共依存の恋愛関係が抱える脆さなのです。

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参考書籍

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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