モラハラ加害者に言い返すのがあまり効果的ではない理由

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モラハラを受けたときに、嫌だと言って拒否したり、言い返すことでモラハラをやめさせようとすることはあまり効果的とは言えません。

もちろん、言い返すことでモラハラがストップすることが無いとは言えませんが、ストップしたとしても、それは本当に反省して心を入れ替えたからというわけではありません。

被害者から見れば、モラハラがストップした様子を見て

  • 「ようやく自分の気持ちが相手に通じた」
  • 「ちゃんと反省してくれたんだ」

と思いがちですが、実際は気持ちも通じず、反省もせず、ただの気まぐれであったり、ここは一旦引いておいたほうが自分にとって有利になる、と計算の上で止めていたのに過ぎなかったということがあります。

「嫌だからやめて!」と言ってモラハラがストップしたとしても、何日かすればまた元通りになっているということが過去に何度も続いていれば要注意です。

ストップしたモラハラが何度も繰り返されるような生活が続くと、次第に嫌だと伝えることすら無意味だと無力感を覚え、更にモラハラ加害者のペースに飲み込まれてしまいます。

モラハラ加害者に言い返すと逆ギレを招くリスクがある

モラハラの加害者に言い返してもあまり効果がない理由として挙げられるのは「言い返すことで逆上させてしまう可能性がある」ということです。

要するに逆ギレを起こされ、自分が傷つけられてしまうリスクがあるのです。

モラハラ加害者にとってモラハラ行為の目的は主に自分のストレス解消の為であったり、暇つぶしや気晴らしという傍から見れば理不尽極まりないものでしかありませんし、当然許されるものではありません。

しかし、加害者のモラハラに言い返せば、当然加害者は強いストレスを感じて、逆ギレをしたり、より激しいモラハラ行為に手を染める、場合によっては暴力を振るったり、恫喝や脅迫など犯罪に発展してしまうリスクがります。

加害者からしてみれば、自分のストレス解消が邪魔されているわけなので、それに対して不満や怒りを感じるのは何ら不思議ではありません。

もちろん逆ギレは認められることではありませんが、嫌だと伝えてしまったことが結果として加害者のプライドや尊厳を傷つけてしまい、更なるモラハラを招いてしまうことは覚えておくようにしましょう。

なお、モラハラに対して拒否の気持ちを示すのは、なるべく初期の段階の方が効果的です

モラハラ加害者だからといっても、誰から構わずモラハラをするのではなく、親しくない人には攻撃をせず、親しくなったら攻撃をしてもOKかどうかを確かめるという特徴があります。

加害者は自分の外面やイメージを大切にしているために、出会って間もない人に対しモラハラを加えるのは自分の外面を損ねるリスクがあるために

と言ってもあまり親しくない人に対して不用意に傷つけるのは、自分の印象を下げてしまう原因になるので流石に控えるのです。

しかし、ある程度気心が知れてきて、じゃれあったり、いじりなどの周囲から見て親しい間柄と思われるようになってきたときに、どさくさにまぎれてモラハラを行い自分のターゲットに出来るかどうかを探ってきます。

拒否をするとしたらこのタイミングですが、ある程度親しくなっていることも影響して、相手が本当にモラハラしているだけなのか、それとも親しみを込めていじってきているのかがわかりにくいという特徴もあり、実際に文字にして書くほど簡単な方法とは言えないというもどかしさもあります。

モラハラは目に見えない言葉や態度による嫌がらせであり、見ようによっては「いじる」「からかう」などのモラハラ行為そのものが好意的な見ることもできてしまうので、あらゆるハラスメントの中でもとくに複雑でわかりにくいハラスメントなのです。

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言い返すことで自分の立場が不利になることも

モラハラに対して言い返すことで逆上まではいかなくても、加害者を怒らせ屁理屈や難癖をつけられ自分の立場が不利になってしまうことがあります。

たとえば、長年モラハラに苦しめられた被害者がやっとのことで嫌だと言えても、

  • 「今ままで嫌だと言ってこなかったのに、今になっていうのはおかしいだろ」
  • 「なんでキレるの、俺なんかおかしいこと言った?」
  • 「モラハラっていうけど、お前の方がモラハラじゃないのか?」

と、揚げ足を取ってあくまでも加害者である自分は間違っていない、間違っているのは被害者の方だ、という発言で自分を守りつつ被害者をコントロールしようとすることがあります。

被害者にしてみれば今までの我慢が限界に達し、「ひょっとしたら加害者にもっとひどいことをされるかもしれない…」という恐怖に怯えつつもようやく口にした言葉ですら、相手に対して攻撃材料を与えてしまう結果になったので、失望が大きくなるのも無理はありません。

これ以上言い返せば更に自分の立場が劣勢になってしまうと感じて黙ってしまうのは無理もありません。

下手に言い返して、相手に攻撃材料を与えたり、言い返すたび辛い思いをするぐらいなら、いっそのこと黙ってやり過ごそうとするのも、被害者から見れば合理的な判断と言えます。

かと言って、黙るのもモラハラ加害者を有利にさせてしまう側面も…

しかし、言い返した被害者が黙ってしまうと、加害者にとっては

  • 自分の意見が正しかったから相手を黙らすことができた。
  • 予期せぬ言い返しが起きたけど、それにめげず相手をしっかりコントロールできた。

という成功経験を与えてしまい、よりモラハラ行為をエスカレートさせる原因になってしまいうので非常に厄介です。

モラハラに限らず、日本だと普通の話し合いですら「黙った方が負け、しゃべり続けるほうが勝ち」という価値観を持っている人が多く、話し合いのテーマからそれて人格批判や誹謗中傷などのみっともない手段を使ってでも相手が黙らせることに熱くなる人がいます。

モラハラに対して言い返すというのは、普段から人格攻撃という卑劣な手段で黙らすことが得意な相手と話し合いをするようなものです。

いくら被害者が道徳や倫理的な正しさを訴えても、加害者はそんなことお構いなくただ相手を黙らしコントロール下に置くために、あらゆる屁理屈や詭弁を使ってきます。

普段から話し合いが苦手な人が被害者の場合、屁理屈の言い合いに慣れているモラハラ加害者と話し合いをしても、逆に丸め込まれたり「これ以上話しても無駄だと」感じて自分から話し合いを放棄し、加害者のいいなりになってしまうリスクが高いといえます。

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モラハラ対策には距離を置くか、味方を増やすかが有効

言い返してもダメ、かといって黙ってもダメ。

とはいえモラハラ加害者に対して泣き寝入りするわけにもいかないので、モラハラへの根本的な対策は「距離を置く」「味方を増やす・相談できる人を持つ」かに絞られます。

距離を置く

結婚相手からのモラハラならば離婚や別居をする。恋人からのモラハラなら別れることでモラハラ加害者と物理的な接触ができない状況に身を置くことになります。

また、物理的な距離だけでなく、

  • 携帯電話の番号やメールアドレスを変える。
  • SNSのアカウントを削除or鍵垢する

などの加害者からの連絡がこないように、自分の持っている個人情報を管理することも重要です。

なお、モラハラは結婚相手や恋人関係だけでなく、友達や職場の同僚からも行われることがあり、その場合はモラハラ加害者以外の人とも距離を置くハメになり、なかなか縁を切れず惰性で関係を続けてしまうことがあります。

「モラハラをしてくる同僚はいやだけど、職場の雰囲気は好きなので仕事を辞めるのは嫌」という板挟みの気持ちに襲われるために、すっぱり仕事を辞めてモラハラから開放されたとしてもある程度の後悔が残ってしまうことがあります。

味方を増やす・相談できる人を持つ

味方を増やすというのは、モラハラ加害者に対して同様の被害を受けている人を見つけて仲間になることや、場合によっては弁護士やカウンセラーなどの専門知識のある人に相談して、モラハラの悩みを誰かと共有することを指します。

職場や友達からのモラハラの場合、自分が所属している集団から自分だけ脱出するのは上野にも述べたようになかなか難しいので、まずは味方を作ってモラハラ加害者に対処していくことが有効な場合があります。

しかし、味方を作る場合はなるべくモラハラに理解がある人や、加害者に対して自分同様に嫌悪感を抱いている人を見つけて相談するのが重要です。

場当たり的に相談しても、思い込みだと言われて相手にされなかったり、「○○さんが悪口を言っている」と噂を広められ、自分の立場を悪化させるリスクがあるので、相談する相手は慎重に選ぶ必要があります。

また、モラハラのないようによっては、パワハラやセクハラ、名誉毀損などの犯罪として対処できることもあるので、モラハラの記録のしっかり取りつつ法テラスや弁護士事務所に相談して解決するという方法もあります。

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モラハラ加害者に変わってもらうのを期待するのは効果的ではない

モラハラ加害者に対して言い返してしまう行動には

  • 自分が嫌だと言ったことで相手が変わってくれるかもしれない。
  • 嫌だという気持ちが伝わって、心を入れ替えてくれるかもしれない。

という、淡い期待が込められているように感じます。

モラハラは加害者に非があるのは言うまでもありませんが、被害者が加害者に対して攻撃をやめてもらうように思うこと自体は、何らおかしいことではありません。

しかし、モラハラ対策においては、加害者の行動を変えてもらうために何かをすることよりも、被害者自身が加害者との付き合い方を変えていく方が効果的なのです。

「モラハラが終わるのは加害者次第」という受動的な考え方ではなく「モラハラを終わらせるのは被害者である自分次第」という能動的考え方で向き合っていくのが効果的です。

被害者から見れば加害者に変わってほしいと期待するよりも、加害者に精神的に依存せず、必要ならば加害者を見放し、自分の人生をしっかりと生きるために対策を練ることが大事なのです。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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