浪費癖、節約の強要…モラハラにおける経済的DV・虐待の例

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モラハラの加害者は経済的DVや経済的虐待などの金銭に関わるトラブルを起こすことも時折見られます。

例えば

  • 夫が妻に、あるいは妻が夫に、生活あるいは仕事に要する金銭を認めず渡そうとしない。
  • 恋人間でも互いの金銭の区別を考えず、パートナーのお金や物品を本人には無断で持ち出して自分の物のように使ってしまう。
  • 親が子どもに対して本来ならば子どもが持つべき財産を管理を越えて自らが着服・流用する。
  • または、子ども側が老いた親の資産を無断で自らの元に取り込んでしまう。

などのモラハラ加害者が起こした行動、経済的DV・経済的虐待になることがあります。

人が財産・資産を自ら持って自信の判断で管理・運用する権利を財産権と言いますが、これは決して他者が侵してはならない基本的人権の一つです。

夫婦や親子、恋人などのあらゆる人間関係において、互いの立場(なんらかの上下や扶養などに基づく関係にあること)の如何に関わらず、正当な理由の無い限りにおいては決して侵害されてはならない権利です。

上述した事例は、紛れもない財産権の侵害であり、夫婦や恋人間などのDV(ドメスティックバイオレンス)で考えるのが妥当な場合においては経済的DVとして、親子間であれば経済的虐待として説明が可能です。

今回は、モラハラ行為と経済的DV・経済的虐待との関連性についてお話しいたします。

モラハラによる支配と財産権

社会で生活するためにはお金を稼ぎ、使い、場合によっては運用や貯蓄をするなどの経済活動が必要で、「現代社会は経済社会である」と言い変えることができます。

すなわち自らの生活や精神を支えるために、財産権を根拠として財産を持ち運用する事を必要とします。

…と書くと、難しく感じるかもしれませんが、簡単に言うと「自分のお金の稼ぎ方や使い方を自分自身で考えて、その通りにお金を使い、自分の日々の健全な生活を成り立たせる」というごく当たり前の権利こそ財産権なのです。

自分が稼いだお金を(公序良俗に反しない範囲で)自由に使ったり、貯蓄や運用に回すこと自体、何ら咎められことではありませんし、ましてやモラハラの加害者からとやかく言われて勝手に懐事情まで支配されたり、勝手に財産を奪われてもOKということにはなりません。

経済的DVや経済的虐待は、その基本的人権に不当な介入をもって不当な制限をつけさせる事で、虐待を受ける人(=DV・モラハラ被害者)を自らの支配下に置こうとする行為です。

そうする事によって加害者は自らの優越感を保持して自信のプライド、加害者自身が理想としている歪んだ価値観を守ろうとしています。

加害者によって、虐待を受ける側は自分の世界を守るための単なるアクセサリーに過ぎません。つまり、加害者からすれば被害者は一人の人間として認知されていませんし、当然ながら人間扱いされていないので、被害者の人権や財産権を尊重するという考えにも至らないのです。

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経済的DV・経済的虐待に当たるモラハラ行為の例

以下、経済的DV・経済的虐待のいくつかの事例を挙げてみますが、上述したように、これらのどのケースにおいても、モラハラ加害者を行う者の目には相手の事情や経済状況など欠片も見えていないし、考えることもしません。

加害者にとっては、被害者が勝手にやっていること、または自己犠牲の精神でやっていると認知しているるからです。

しかし、被害者は加害者が放ったお金に関する命令や指示を拒否する権利が常にあります。加害者の主張は、その全てが根拠が不明確であったり、理不尽なものでしかないために、被害者はきっぱり拒否することが肝心です。

お小遣い、生活費を一方的に減らすor渡さない

夫婦や家族間において、お小遣いや生活費を一方的に減額する、あるいは1円も渡さないことで困窮させることです。

  • お小遣いを減らされてしまい、昼食を抜きの生活を送る。
  • 生活費を満足に入れてもらえず、自分の貯蓄から補填するようになったり、過度な節約を強いられる。
  • 生活費が少なすぎるために、友人知人と出かける出費すら惜しくなり交友関係が絶たれてしまう。
  • 教育にかかる費用を減らして、子供に十分な教育の場を与えなかったり、子供の健康を脅かす不衛生な生育環境で育つことを強いる。

など、モラハラ被害者の人間らしく文化的な生活を営む事に制限をかけて、被害者を経済的に支配します。

子どもであれ場教育が受けられなくなったり、お金がないので外に出かけたり、友達と遊ぶことすら満足にできず交友関係が狭まる。その結果、モラハラ加害者と一緒にいる時間が増えて精神的な支配を許してしまうことになります。

また、モラハラ被害者が働ける立場の場合、困窮状態に陥ることでキャリアを積む機会を逃したりアップや仕事のための勉強に必要な出費すら捻出できず、選べる仕事が過度に絞られる、あるいはなくなってしまうことも考えられます。

逆に被害者が主婦(あるいは主夫)のように家事管理を行う立場であったならば、困窮するあまりに気晴らしすることもできず、ストレスを溜め続ける事となります。

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過度な節約の強要

「あなたのため」「老後のため」「子供のため」などの、もっともらしい(屁)理屈を用いて、過度な節約を強要する。

強要された節約は無理難題であることが多く失敗することが大半ですが、その失敗すらもモラハラ加害者は攻撃材料にします。

「出来るはずのこと(=節約)ができていない!。お前はなんて無能な奴なんだ」と、被害者を執拗に責めることで無価値感や罪悪感を抱かせ、被害者の常識と価値観を崩した後に加害者が持つ都合のいい常識や価値観を植え付け、精神的な支配をより強固なものにします。

節約にしても無理難題を無理やり実行するのではなく、互いに現実を直視して話し合って実行可能な妥協案に落としこむことが大事です。

しかし、それすらせず無理難題であることを屁理屈を使って正当化したり、話し合いすら拒否して一方的な態度をとること自体、モラハラ加害者は被害者を対等な存在と認知していないとも言えます。

浪費癖

モラハラ加害者にとってみれば「節約しろ」という言葉は相手を責めるための建前ということが多々あります。

被害者に節約を強要する裏では、

  • ギャンブル、投機的な金融商品の取引 (資産運用、お前を楽にさせるためと正当化する)
  • アルコール (仕事の付き合い、仕事のストレス解消と正当化する)
  • 水商売通い (同上)
  • 衝動買い ([モラハラ被害者への]プレゼント、サプライズと正当化する)

などの、自分の欲望や満足のために浪費を繰り返しては自己正当化をして…という行動がセットになりがちです。

そのほかにも、

  • 「友人・仕事仲間との関係を円滑にするため」に友人や仕事仲間に奢り過ぎた結果、家計が困窮するものの、それを指摘すると「付き合いだからしょうがない」「情けをかければそのうち恩返しされる」「これは人助けだから」と理屈をこねて、自分のプライドを充足させるための浪費を認めされる。
  • 「将来、脱サラして起業するため」「副業で豊かな暮らしを送るため」と称して胡散臭い自己啓発セミナーやコンサルタントに勉強代と称して大金をあくせくつぎこむ。(場合によってはマルチ商法やねずみ講の勧誘に巻き込まれることも…)

などの、「節約なんてどの口が言えるのか」とツッコミたくなる、自分を棚に上げた行動を起こすことがあります。

家族やパートナーなどの本来ならば稼ぎ手である自分が守らねばいけない人たちに「節約」の名のもとにお金を回さないどころか、身内に犠牲を強いて自らが金を浪費している姿は完全な矛盾であり、もはや滑稽の一言に尽きるでしょう。

勝手に給料を管理する、私物化する

家族やパートナーである事を利用して、モラハラ被害者本人に働きかけ、本来ならば被害者がが手に出来るはずのお金を加害者が横取りする事があります。

簡単な例で言えば

  • 子どものお年玉を横取りして、自分のブランド品を買う親。(もちとん横取りするときは、「貯金しておくから」ともっともな嘘をつく。)
  • どうせ家計に入るものだからとパートナーに無断で給料を会社へと取りに来る(そして手八丁口八丁で経理を納得させてまんまと手入れる)恋人・夫・妻」

というのがいい例です。

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仕送りの強要

人が人として互いに自立した立場をとり、互いの立場や財産の権利を尊重をせねばならないのが、健全な人間関係です。

しかしモラハラ加害者には、そんな小難しいことは関係なく人間関係を利用して、相手の経済状況の無視して「自分の(金銭の)面倒を見ろ」と迫ります。

年老いた親が自分の子供に仕送りを強要したり、あるいはその逆として社会生活を営めない子が老いた親、あるいは兄弟や姉妹に仕送りを強要するというのがいい例です。

もちろん、これは親子や家族に限らず、夫婦間や恋人関係の間でも起きることがあります。

とくに、若い恋人間では

  • 恋人に嫌われたくない思いからお金をせびられても断れない。
  • 人生経験が乏しく「恋人ならお金の援助をするのが当然」と思ってしまう。

と言ったことによって、目の前で起きていることを問題として見ることができず、表面化しにくい傾向もあります。

ここ数年に、中高生向けに「デートDV」と呼ばれる恋人間によるDVを指す言葉を広める運動を内閣府が行ってはいるものの、その認知度はまだまだ低いと言わざるを得ません。

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資産や換金できるものを把握したがる

モラハラ加害者には自分の世界・価値観を守るために、相手を不当に支配したがり、そしてひがしやを含む全てを「自分の自由にできるモノ」として扱います。

そして、モラハラ被害者の資産や換金できるものを把握して所有権を主張したり、ネットオークションやフリマアプリなどで勝手に換金&処分する行動に出ます。

売る場合はただ物を処分して現金化するだけでなく、モラハラ被害者の思い出や生きる楽しみに関わるものを換金し、被害者の価値観を否定するという側面もあります。(例:パートナーが集めた趣味の品を勝手に売り飛ばして失望させ、モラハラ加害者への服従を強いる…など)

そうすれば、お金が手に入るだけでなく、被害者の心が折れて加害者である自分の支配下に置くことも容易です。

…皮肉にもモラハラ加害者からすれば非常に美味しいオチ、まさに一石二鳥のオチだと言えてしまいます。

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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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