コミュ障というのは精神的にも非常に辛いものです。
人と上手く話ができないというだけにとどまらず、
- 会話ができないことから孤立する
- 孤立している姿を見られて「ぼっちw」「浮いている奴w」と笑いものにされる
- 交友関係がないことから変な人、不審な人というレッテルを貼られる。
- 喋らなくてノリの悪いやつだと陰口を叩かれる。
など、他人から見たコミュ障な自分というイメージが定着してしまう。一度負のイメージが定着してしまうと、転校や転職などで人間関係をリセットしない限りは、コミュ障という負のレッテルを背負い続けなければいけないのが辛いものです。
そんなストレスから自己嫌悪に苦しまないためにも、コミュ障を自覚しており且つ改善していきたいと考えている人は、なるべく早くコミュ障改善に向けて努力をすることが欠かせません。
今回は、コミュ障すぎて辛い人がコミュ障を改善して自信を身に付けるためのコツについて、お話しいたします。
目次
まずは1つだけコミュ障から脱却するための改善策を立てる
コミュ障から脱却しようと考えている人は、誰とでも問題なく話せるようになることを最終的な目標であり、同時になりたい自分像として設定することが多いものです。
もちろん、散々コミュ障で悩んでいるからこそ、まるで別人のように話せるようになって社交的な人間になりたいと思う気持ち自体は否定しません。
しかし、コミュ障の人にとって高すぎる理想はを抱くことは、同時に今の自分とのギャップの差に苦しむことになり、余計に自己嫌悪を強めてしまう恐れもあります。
また、理想が高ければ高いほど、その理想の自分になるまでに多くの時間と労力を費やすことになるので、なかなか理想の自分になれなくてもどかしい気持ちになったり、焦りや不安のせいで精神的に消耗しやすくなります。
だからこそ、まずは自分の中で「○○な部分を治したい」と1つだけ改善するものを決めてから、コミュ障改善に向けて挑戦していくことが大事です。
1つだけなら、治すべきものが単純明快でわかりやすい。一度に多くの問題をこなすよりも改善しやすく達成感を得やすい。そして、この達成感の得やすさこそ、コミュ障改善の推進力となる、確かな自信を獲得することにつながるのです。
コミュ障の悩みは人それぞれ。だから、まずは1つの悩みに絞って改善
コミュ障といっても悩みや症状は人それぞれ異なります。
話すのが苦手といっても、例えば
- 声が出にくくなってしまう。
- 早口になってしまう。
- 小声でボソボソと話してしまむ。
- 相手の目を見て話せなくなる。
- 話題とはまったく関係のないことを話してしまう。
と、コミュ障という言葉一つ見ても、それぞれ個性があります。
また、喋るタイプのコミュ障もいるように、コミュ障といっても単純に話すのが苦手…ではなく、他人との距離のとり方が苦手であったり、相手の気持ちを考えずズケズケ喋ってしまうなど、コミュ障といっても、その悩みや問題は人によってそれぞれ異なるものです。
だからこそ、まずは自分がコミュ障のどんな悩みで困っているのか、どういう状態・行動を改善していきたいのかを1つだけ決めることが肝心です。
ただ漠然と「コミュ障を改善したい」と思うだけでは、具体的に何をどう改善していけばいいのかという計画が立てづらいために、コミュ障を改善することにはつながりにくいのです。
繰り返しになりますが、具体的にコミュ障の何を改善するかを具体的に1つだけ決めておけば、そのためにやることや対策が具体的に見えてくるようになります。
また、誰かに相談するにしても
- 「私はコミュ障を治したいと思っています。」
- 「私はコミュ障のせいで、小声になってしまう癖を治したいと思っていまっす。」
と言われた場合、相手がアドバイスをしやすいのは後者です。
前者は漠然と「コミュ障を治したい」という意味でありアドバイスがしにくいのが目立ちますが、後者は「小声になってしまう癖」を治したいことが明確であるので、聞く方もアドバイスをしやすくなります。
他人から的確なアドバイスをもらえれば、その分コミュ障の改善により近づけるので、具体的に改善することを決めておくことは非常に効果的なのです。
まずは、少し頑張れば達成できるようなレベルに目標を設定
改善すべきことが明確になったあとは、実践あるのみですが、最初から完璧に話せるようになることを目標としてしまうと、過度な緊張感のせいで余計にコミュ障を悪化させてしまい、自己嫌悪を招いてしまうことがあります。
もちろん、最終目標として人と問題なく話せるようになることを目指すのは大事ですが、最終目標に至るまでに、いくつかの小さな途中目標を挟む事が大事です。
(例、小声で話す癖を改善し、最終的にコミュ障改善を目標とした場合。)
- まずは、誰かと話すときに小声にならないように気をつける。(途中目標 その1)
- 意識して滑舌のいい喋り方になるように気をつける。(途中目標 その2)
- 話し方だけでなく、聞く態度や表情にも気をつける。(途中目標 その3)
- 身だしなみにも気をつけて、相手にも話やすい雰囲気を与えるようにする(途中目標 その4兼最終目標)
なお、途中目標は「少し頑張れば達成できる」ぐらいの難易度が目安です。
難しすぎると達成に時間がかりすぎて挫折したり、途中で中だるみしてしまう恐れがあります。逆に、簡単すぎると達成感を味わにくくなる(=自信を手に入れられない)懸念があります。
だから、「少し頑張れば達成できる」ぐらいの途中目標をいくつも挟んで、その目標を徐々にこなしていけな、いずれは最終的な目標も達成できる…という計画を立てて、コミュ障改善に向けて努力を重ねていきましょう。
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もしも目標が達成できなければ、クヨクヨするよりもレベルを下げて再び挑戦
目標通りにコミュ障が改善されていけれ理想的ですが、何事も事前の計画通りに上手くいくことは少ないものです。
計画通りにコミュ障改善が進まなくなったときは、クヨクヨして自分を責めるのではなく、すこし目標のレベルを下げてみて、それで上手くいくかどうかを調べてみることが大事です。
コミュ障の人は普段から自信や自己肯定感が手に入りにくく、少しの失敗やミスでひどく落ち込むばかりでなく、今まで積み上げてきたものが全て無駄であった…という極端な思考に陥ることが多々あります。
自信のなさ故に、目の前のトラブルや不測の事態に対して過剰に反応してしまって、このような極端な思考に陥ってしまうのです。
この思考の極端さを改善することも兼ねて、もしも目標通りにいかなかった場合は、少し冷静になって「もう少しレベルを下げて見て挑戦してみよう」と、目の前で起きた失敗に対して落ち着いて対処したり、どうして上手くいかなかったのかについて問題点を洗い出してみることを心がけましょう。
「失敗は成功の元」ということわざにもあるように、失敗はただ苦しくて、辛くて、自尊心を傷つけるような忌避すべきものではなく、有効活用すれば自分の経験、知識、自信になる要素を秘めているものです。
頑張ればできる目標達成を地道に続けて、徐々にコミュ障を改善していくのがゴール
コミュ障改善の大まかな道のりは
- まずは具体的に1つだけ改善すべきところを決めておく。
- 1つだけ改善すべきところをスタート地点とし、途中目標を適宜用意して最終目標までの道のりを立てる。
- 途中目標の難易度は「少し頑張れば達成できそうなライン」を意識する。
- もしも途中目標でつまづいたら、一度目標設定を見直して見る。
- 途中目標をこなしていくうちに自信がつき、気が付けば最終目標を達成している。
…となります。
少し頑張れば自信がつく。その自信が更なる途中目標を達成する推進力となり、続けていくうちに最終目標を達成…となるように改善していけば、自信とコミュ障の両方の問題を解消することができます。
もちろん、この道のりは数日や数週間で達成できる決して短いものになるとは限りません。場合によっては数ヶ月もの長期に渡って続くことも考えられます。
「雑談力があっという間にあがる本」「話がとぎれないための○○の方法」と言ったハウツー本を多く見かけて、一瞬でコミュ障が改善できるかのような錯覚を感じている人からすれば、非常に長くて辛いものになるかと思います。
しかし、今まで時間をかけてコミュ障な自分を築き上げてきたことを考えれば、それを改善していくのにもまた相応の時間がかかるものだと理解して、じっくり時間をかけて焦らず改善していくことを心がけてみましょう。
余談:自己嫌悪する姿が話づらい雰囲気を作っている可能性
余談になりますが、「あの時はこう話しておけば良かったのに…なんで、できなかったんだとう…」と一人で自分の話し方についてクヨクヨ自己嫌悪している姿が、実は他の人が話しかけづらい雰囲気を作っていることも考えられます。
自己嫌悪に苦しんでいる人というのは、何か励まそうと思って話しかけようものなら
- 「今はそっとしておいて欲しい」と、やんわり断られる。
- 「いや、全然落ち込んでないよ」と、やたら気を使われる。
- 「いや、悪いのは私だから気にしないで」と、ますます自己嫌悪に拍車がかかる。
と、どれも失敗に終わってしまいがちです。
また、下手な励ましのせいで恨まれたり「落ち込んでいる人に優しくできる自分をアピールしたいんでしょ」と深読みされて敵意を持たれてしまうこともあるものです。
その様子は、なんだかかまってちゃんのようで、まさにお手上げ状態。これ以上私にどうしろというのですか…と言いたくなるものです。
自己嫌悪の行動そのものは自分一人で完結しているものの、自己嫌悪する姿を見せた結果、周囲に対して暗に「近寄らないで!」とアピールし、自ら孤立を招きコミュ障をこじらせてしまうことも、自覚してないだけで割とあるように感じます。
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