感情の起伏が激しい人の原因、考え方の癖について

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いきなり怒ったかと思えば次の瞬間には急にご機嫌になったというような、いわゆる感情の起伏が激しい人が身近にいると色々気苦労が絶えないものです。

感情の起伏が激しい人によくあるのが

  • すぐに怒る
  • すぐに被害者を気取る
  • すぐに落ち込む
  • 気を引くために衝動的な行動が多い。

など、とにかく落ち着きがなく精神的な不安定さが目立ちます。

一緒に接していくうちにこっちもストレスが溜まってしまい、感情の揺れ動きが激しくなりそうになることも少なくありません。

感情の起伏の激しさは普段からストレスを抱えていたり、ストレスを抱え込みやすい考え方の癖(認知の歪みなど)が原因として考えられたり、境界性パーソナリティ障害が影響していると見られることもあります。

「あの人は扱いにくい人だから…」と距離を取ることは簡単ですし、迷惑がられることが大井性格のために、縁を切ることそのものが有効なこともあるでしょう。

しかし、仕事や友達付き合いなどの、そう簡単に縁を切ることができない関係において、感情の起伏が激しい人と出会ってしまった時に、少しでも相手のことを理解するためには、なぜ起伏の激しいのかについて知っておくことも大事だと感じています。

今回は、感情の起伏が激しい人の考え方・癖などについてお話いたします。

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感情の起伏が激しい人に共通している考え方・癖

何事も極端に考えて一喜一憂してしまう

些細なことで喜んで有頂天気分になるだけならともかく、些細なことでまるで人生のどん底を味わっているかのような極端な落ち込み方をするのが感情の起伏が激しい人にはよく見られます。

ほどほどに、適度に、少しだけ喜ぶ(or落ち込む)という表現の仕方ができず、短期間の間で有頂天とどん底を行ったり来たりするので、付き合う方もどういう言葉をかけていいのかわからず、そっとしておくのが無難だと感じることが多いです。

すごく落ち込んでいる時に下手に励まそうものなら

  • 安い同情なんかいらない!
  • 本当にかわいそうだと思っているの?
  • そうやって馬鹿にしているんだろ!

などの、キツい言葉を投げかけられそうな気持ちがするので、心配はしているものの、様子見が無難という考えに至りやすいのです。

「この世には敵か味方しかいない」と考えて人付き合いをする

ネット上だと、よく炎上している時に

  • 自分の意見に賛同できない人は全員アンチだと決め付け攻撃する。
  • 批判意見はすべて嫉妬だと決めつけて、批判する人を悪者扱いする。

などの極端極まりない言動で更に炎上を大きくする人がよくいます

一方で炎上中に自分のことを援護してくる人を見かけると、あからさまなほどに優しくなることで、批判意見の人と肯定意見の人との対立が深まり、炎上が炎上を呼ぶ事態に発展することがあります。

このように「敵か味方か」「ファンかアンチか」のような柔軟性の無い両極端な考え方で人間関係を見てしまうのも、感情の起伏が激しいひとの特徴です。

敵か味方かという両極端な考え方で人間関係を見ているために、少しでも気に障るような事をしたり強めに注意すると、相手を敵とみなして一方的な言葉や態度で攻めてくるので、付き合う上では非常に面倒な人と言えます。

また、直接的な攻撃ではなく「自分は被害者です」とアピールして周囲の気を引き、自分に対して厳しく言ってきた人を悪者ぬ仕立て上げることで、攻撃をしてくるパターンもあります。

どちらにしろ、「自分に優しくない人はみんな敵」という極端な考えに基づいた行動であり、ネット・リアル関係なく周囲の人との衝突する機会は増加する傾向にあります。

見捨てられる事に対して強い不安を感じている

急に落ち込んだり、「どうせ私なんて…」とネガティブな気持ちに襲われてしまう根底には、見捨てられることへの不安が隠れていることがあります。

信頼している相手であっても、ちょとそっけない態度をとっただけで

  • 「ひょっとして嫌われてしまったのではないか?」
  • 「何か不愉快にさせてしまうことをしたのでは?」

といった相手から見捨てられてしまう事への不安を強く感じることで、急に落ち込む、不安になる、絶望感を感じるなど、感情が激しく揺れ動いてしまうことがあります、

また、見捨てられる不安に駆られて、何としてでも見捨てられないために相手の要求をなんでも受け入れてしまったり、無理をして相手に尽くそうとしてしまうことがあります。

これが恋愛の場合だとモラハラDVをする相手に依存するタイプの恋愛に繋がりやすく、相手に精神的に依存して不安定な生き方を送ったり、共依存関係になることもあります。

いわゆる、溺れるようなドラマティックな恋をしてしまう人の原動力となっているのは、相手を大切にするための愛情ではなく、見捨てられることへの不安から逃れるための一種の逃避行動だという見方もできます。

不安から衝動的な行動を取ってしまう

極端な考え方をする癖が身についていると、普段から精神的に不安定になるので、衝動的な行動をしてしまいます。

急に怒る、泣くといった感情の変化で収まらず

  • 衝動買いして物を溜め込む。逆に家のものを衝動的に処分してしまう。
  • ドカ食いや飲みすぎなどの体に負担をかける食べ方をしてしまう。
  • 自傷行為、暴力行為など体を傷付ける行為
  • 衝動的な暴言を行ったり罵詈雑言を浴びせかけてしまう。
  • 人間関係をリセットするなどの、人付き合いを一方的に解消する行為。

などの衝動的な行動をして、周囲の人を困らせたり余計な心配をかけてしまうことがあります。

また、いわゆる「かまってちゃん」と呼ばれるような、人の気を引くためにわざと突飛な行動に出たがる、あえて常識を外れた行動をとって注目されたい人もよく調べると、感情の起伏が激しく日頃から精神的に不安定だったというケースもあります。

もちろん、精神的に不安定だからと言って衝動的な行動がすべて認められるわけではありませんし、犯罪に手を染めてしまってもいいという理由にはなりません。

無責任で場当たり的な行動が多く信用を失う

衝動的な行動と言っても、一般的に見てネガティブなものばかりではありません。

例えば衝動的な行動が

  • 新しい事業を立ち上げる。
  • コラボ企画やイベントを開催する。

といった、仕事において前向きに評価されるものとして表れることがあります。

しかし、前向きとはいえ衝動的に行っているために、途中で衝動的になり投げ出してしまう、(両極端な考え方から)失敗するのが怖くなり途中で放棄して周囲に迷惑をかけてしまうといった自分の信用を失う行為を繰り返すことが少なくありません。

これは意識高い系の人に多く、口ではさぞ立派で何かをやってくれそうな雰囲気を醸しつつも、実際に動き出すと極端な不安に襲われることで、衝動的に投げ出してしまうのではないかと分析しています。

何度も企画を立てるだけ立てて、途中でやめてしまう人の原動力となっているのは自分がやりたいからとかお金のためではなく「社会から見捨てられてしまうのでは」という不安から来ているのも特徴的です。

また、企画を立てた後にわざと自分を不利な状況に追い込んでハンデを課す「セルフハンディキャッピング」をしているケースも多く見られます。

これは、あえてハンデを課すことで

  • 成功すればハンデがあったけどうまくいったという自分の能力の高さをよりアピールできる。
  • 失敗しても、ハンデを課したからうまくいかないのは仕方ないよね、と自分を納得させることができる。

という、心理が働き妙などちらに転んでも、自分の面目は(それなりに)保たれると考えているように感じます。

ちなみに、ハンデをかけたことで企画がどちらにも転ぶにせよ、一緒に仕事をしていく相手としては信用できる相手とは呼べない点は揺らぎません。

極端な考え方とパーソナリティ障害

冒頭でも述べましたが、「敵か味方か」のように思考や物事の捉え方の癖が原因で、人間関係や社会生活に支障をきたす状態を「パーソナリティ障害」と呼びます。

「敵か味方か」のような物事を両極端に捉える、気分の波が激しく生活に影響が出る状態「境界性パーソナリティ障害」と呼ばれています。

境界性パーソナリティ障害は、中高年よりも20代の人若者に多く、患者の8割が女性と言われています。

境界性パーソナリティ障害が起きる原因ははっきりしておらず、大まかな原因は遺伝と環境の二つと考えられています。

遺伝の場合は、もともと極端な考え方をしやすかったり、些細なことにも過剰に反応してしまう気質であった。

環境の場合は、幼少期の経験や家庭環境により悪いところばかり見るような考え方が身に付いた、あるいはなんでも受け入れてもらえるような甘えが許されていた環境で育ったということが原因として見ることができます。

なお、境界性パーソナリティ障害は年齢を重ねるにつれて落ちついてくる例も多く、一生抱えていく問題だと自分を責めず、ほどほどの考え方が出来るようにするのも方法のひとつです。

深刻な場合は医療機関やカウンセラーなどに相談してみるのもいいでしょう。

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