嫉妬の感情というものは誰もが持っているものですが、とりわけその中でもコントロールが難しいものだと思います。
嫉妬しているということに気づいて自分で自分が嫌いになる、自己嫌悪してしまう人も決して少ないわけではなく、どうにかして自分の嫉妬心を抑えたい、嫉妬をやめて楽になりたい頭人には言えない悩みを抱いている人も多いと思います。
嫉妬心が強すぎると、つい他人に対して言葉た態度などで攻撃的な態度をとってしまったり、相手の足を引っ張ってしまうといった迷惑行為を犯してしまう可能性があります。
もちろん、他人を攻撃すると言う直接的な行動に出ない人が大半ではありますが、嫉妬の炎で自分を燃やし続けた結果精神的に疲れてしまったり、ただ時間を無駄に消費してしまうのは好ましいこととは言えません。
今回は自分が抱いている嫉妬心に苦しまないための方法や、嫉妬の感情をうまくコントロールするためのコツについてお話ししたいと思います。
目次
嫉妬する相手・集団から距離を置く
嫉妬心が強くなってきたときの対処法として、嫉妬する相手・集団から物理的に距離を置くと言うものがあります。
これは、そのまま嫉妬の対象がいる相手や集団にい続けることで、自分が制御できなくなり攻撃的な態度をとってしまうということを防ぐためにも大事な方法です。
「このまま嫉妬する相手と一緒に続けると、知らないうちに相手の足を引っ張るような行動してしまうかもしれない…」という自分をコントロールできなくなる事への恐怖を感じたら、ここはひとつ冷静になるための休憩時間だと考えて、距離をおくようにしましょう。
具体的には
- トイレに行く
- 気分転換も兼ねて外出する
- シャワーを浴びて気分を変える
- お茶やコーヒーを飲んで一服する
などの、日常的によくやっているリラックスできる習慣を、嫉妬を覚えたときにするのがいいでしょう。
もちろんこれはリアルの人間関係だけでなくSNSなどのネット上の人間関係でも同じです。
嫉妬が原因でアンチのような行動とってしまったり、デマの情報流して嫉妬してる相手落とし明音をした結果が炎上騒動…なんてことにならないためにも、自分が嫉妬を感じ始めたら一旦ログアウトして問題行動を未然に防ぐようにしましょう。
嫉妬心関係なく関われる人間関係を持つ
嫉妬が起きる原因の多くは、人間関係にあると言えます。
特に人間関係が閉鎖的で、排他的で、内向きなものであればあるほど、その人間関係内で立場の差やヒエラルキーなどが生じれば、より嫉妬を生みやすい人間関係が構築されていることでしょう。
- 学校(クラス内)でしか居場所がない
- 会社でしか居場所がない
- ママ友グループでしか居場所がない
と言う、精神的に追い詰められた状況に陥いればこそ、その人間関係内でなんとか自分のポジションを守るべく、嫉妬心に苦しんでしまうことを受け入れてしまうことがあるものです。
そんな窮屈な人間関係では、同じ人間関係に所属している相手に対して「自分は〇〇さんに嫉妬している」と相談しようにしても「もしかしたら相談した相手が告口したことでその〇〇さんに自分の嫉妬心がばれてしまうかもしれない」という心配が生まれ、余計に自分の嫉妬心を打ち明けられなくなってしまいます。
また、嫉妬を打ち明けられない苦しみに対して「そもそも嫉妬する自分の方がおかしいんだ」と自分の嫉妬心から目を背け続ければ続けるほど、嫉妬心が抑えきれなくなり、ふとした瞬間でキレるように嫉妬が暴走したり、自分の隠していた嫉妬心に耐え切れなくなり精神的に潰れてしまうことがあります。
そうならないためにも、嫉妬心関係なく関われる人間関係をリアルでもネット上でもいいので持つことが大事です。
学校のクラス内で嫉妬を抱いている人なら、学校外の友達や趣味を通じて話ができる相手を持つ。
仕事で嫉妬を抱いている人なら、自分の名前や顔を隠してコミュニケーションできるネット上の人間関係を持つことは(炎上騒動に発展しないように気をつけていれば)効果的だと思います。
誰かと比較したり競争することから離れてみる
嫉妬が起きる原因の一つに誰かと比較したり競争することがあります。
- 学歴・年収
- テストの平均点
- 出身校の偏差値ランキング
- ボーナスの支給額ランキング
- SNSのフォロワー数、いいねの数
などの、主に数字で比較・競争できるものに対して私たちは嫉妬心を抱いてしまうものです。
しかし、比較では必ずしも自分がいつもトップ、あるいは格上、平均以上だったということばかりではなく、時には自分が底辺だったり、格下、平均以下という結果になり嫉妬心を抱いてしまうことがあります。
誰かとの比較は社会で生きていく上では避けられないものですが、あまりにもその比較で精神的に消耗していると感じたときは「嫉妬する相手・集団から距離を置く」同様、比較や競争から一旦距離を置いて冷静になる時間を設けることも大事です。
なお、人と比べる事そのものの楽しさは否定しませんが、一方で自分が劣っているとわかると物足りなさや不甲斐なさを感じたり、自分が格下だと言うことを受け入れられず自分より格上の人に対して隠し切れない嫉妬心を抱いてしまうものであります。
特に、普段から勝ち負けや数字を意識する人ほど、嫉妬心を開やすく精神的に穏やかになれないように感じます。
また、最近ではSNS含むネットの発展のおかげで、以前なら会えなかった、知ることすらできなかった人を知ることもでき、人間関係の幅が広まっています。
しかし、そのことが災いして、ネットを見れば常に自分よりも格上の人がいるという現実を目の当たりにし、勉強、スポーツ、芸術などの様々分野で嫉妬に苦しんでいる人も多く見かけます。
ネットの発展で出会える人の幅が増えた分、他人に対して嫉妬心をコントロールする術を持っておくことが大事だとおもいます。
自分の考え方の癖・価値観の癖について自覚する
嫉妬心を抱く過程で、どうして自分が嫉妬心を抱いてしまうのか、普段から嫉妬を抱きやすいようなものの見方や考え方をしていないか(=認知の歪み)という点について自覚していくことが大事です。
例えば、
- 高い偏差値の学校に行くことこそ正義である。
- (自分がクリエイティブ職だとして)SNSでとにかく人気を集め多くのフォロワー数を獲得すれば仕事が来る。
- 社内で誰よりも仕事をして、いち早く出世やキャリアアップのために転職することこそ自分のすべき生き方である
と言うような、自分の中で「こうあるべき」という凝り固まった考え方が、嫉妬心を生む原因になっていることがあります。
例えば、SNSの例で考えてみると、自分よりもフォロワー数が多い人が1人でも現れれば、自分の中の安心感が揺らぐと同時に、その人に対して強い嫉妬心を抱き仕事が手につかなくなってしまうというリスクが考えられます。
また、ある1つの考え方や固定観念に縛られてしまうと、もしも壁にぶつかってしまったときに、自分の生き方や人間性そのものが否定されたと感じて大きなショックを受けるものです。
いわゆる
- ストレス耐性が低い
- メンタルが弱い
- 豆腐メンタル
と言われている人は、考え方が凝り固まった影響で不測の事態になると対応できずパニックになる、「何もかもおしまいだ!」と極端な結論を自分で出してすぐに諦めてしまう付けてしまう…という特徴があるように感じます。
嫉妬心をコントロールするだけでなく、メンタルを強くすると言う意味でも何か壁にぶち当たっていると感じたときに、柔軟な発想を心がけたり「今自分が一つの考え方に囚われていないか?」と一歩引いて考える癖をつけるようにしましょう。
なりたい自分になるために努力をしてみる
嫉妬心を感じる人の特徴として、理想の自分と現実の自分とのギャップが著しいと言うものがあります。
理想の自分が周囲からちやほやされるような魅力的な人間だと感じているのに、現実はそれほどでもないと言う事実を感じていればこそ、実際に目の前にいるちやほやされている誰かさんに対して嫉妬心を抱くものです。
そこで、嫉妬を原動力として相手を邪魔したり、足を引っ張ろうとするのではなく、少しでも理想の自分に近づけるために努力をしてみること大事だと思います。
…ただし、文章では簡単に書けますが、実際には努力して理想と現実のギャップを埋めるのは大変時間がかかるものですし、努力している最中は理想の自分なんて所詮理想でしかなかったと言う無力感に苦しむ人が多いものです。
ですので、次に説明する「自分が誰かに嫉妬していると言う事実を認める」ということから始めていくのが賢明だと思います。
自分が誰かに嫉妬しているという事実を認める
世間一般的には「嫉妬=悪」だと感じている人が多く、「嫉妬心を抱いてもそれを認めてはいけない。認めてしまったら周囲から白い目で見られてしまう」と感じて、自分の嫉妬心を頑なに認めようとしない人が多いように感じます。
確かに、嫉妬しやすい性格、嫉妬深い人が肯定的な意味で話される事はあまり考えにくいものですし、「嫉妬を抱いている人=心が狭い、醜い人」と言う印象をもっている人も多く、嫉妬心を抱いても普通は隠そうとするものです。
また、「嫉妬=悪」と考えている人が多いからこそ、「自分は嫉妬とは無関係なクリーンな人ですよ」というアピールやキャラ作り、イメージ戦略をして、なんとか自分の評判を下げないように努力したいと言うのもまた人情だと思います。(とくにSNSのように不特定多数の人から見られる人間関係であれば尚更…)
しかし、自分の嫉妬心と真っ正面から向き合うことを避けていては、嫉妬心をコントロールすることができません。
嫉妬心をコントロールしたければ、まずは自分は嫉妬心を抱いていると言うことを自覚することが大事です。
これは、アルコール依存症の人が、治療のためにまずは自分アルコールに依存しているということを認めるのと同じで、自分が今どんな嫉妬に困っているか、誰に対する嫉妬で苦しんでいるかということを自覚して初めて嫉妬心をコントロールすることができるようになるのです。