他人から嫉妬されたいと思う心理について

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他人から嫉妬されることは、大抵の人からすれば避けたいものと感じることでしょう。

他人から嫉妬されたことで、あらぬ噂や悪口を流されたり、無視や仲間外れなどの嫌がらせ受けるという辛い目に遭うことを避けたいからこそ、なるべく他人から嫉妬をされるような状況にならないように、身の振り方を考えるのが賢明です。

もちろん、嫉妬をしてくる人が、自分と全く面識がない人ばかりとは限らないものです。例えば、親友や家族のように自分が強い信頼を寄せていた人が、裏で自分に嫉妬して嫌がらせを実行しているという、受け入れがたい現実なんてあるわけがないと思いたいからこそ、多くの人は嫉妬されることを望まないのです。

しかし、嫉妬されるということは、言い換えれば自分には嫉妬をされるだけの身体的魅力や立場・地位・経済力などのステータスを持っている事だと言い換えることもできるため、中には嫉妬されることそのものを心の奥底で渇望している…という人もいるものです。

今回は、そんな他人から嫉妬されることを求める人の心理について、お話しいたします。

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どうして嫉妬されたいと思うのか

嫉妬されるほどの魅力がある人間だと思いたい

冒頭でも触れたように、他人からの嫉妬の視線を集めるということは、言い換えれば自分が持っている美貌、地位、名誉、資産、人望、能力、権力などを見て、他人が羨ましく、妬ましく感じているのと同じ。

つまり、自分は他人が羨み妬むようなもの持っている人間だと、周囲から見られているとも言えます。

多くの人が喉から手が出るほどに欲しがっているものを持っていると感じて、愉悦や全能感を覚える、そして優越感を味わうことが出来るのです。

嫉妬している人間を見て悦に浸りたい

嫉妬する行為そのものは、社会においては卑しく、醜く、恥ずべき行為として、タブー視されているものです。

キリスト教における「七つの大罪」で「嫉妬」が罪の一種とされているように、嫉妬の感情は日本以外でも、慎むべきもの、忌むべきものという見方がされています。

しかし、これほどタブー視されているからこそ、そのタブーを犯し嫉妬の炎をメラメラと燃やす人、嫉妬に狂っている人を見ることに、一種の快感や楽しみを抱くのもまた人間の心理だと思います。

普段は嫉妬しないように仮面のような笑顔を張り付けている人を唆し、嫉妬に狂って自ら仮面を取るように誘導し、醜い嫉妬に駆られた本性を周囲にアピールするその様子を楽しむ。

まるで、ダイエットを意識した人に対して、あえて料理番組やグルメ情報ばかりを耳に入れさせて堕落へと誘うように、陰湿さをまとって他人の醜さを露呈させる行為には、快感や楽しみを持つのが人間ならでは心理なのです。(もちろん、こうした醜くやましい心理があると素直に認めるのは難しいとは思いますが…)

他人の不幸を喜ぶ心理のように、他人が嫉妬という醜く罪深い行為に手を染めている行為を見守るのは、自分が嫉妬に溺れないほど優秀で自律できた人間だと、手っ取り早く実感する方法の一種なのです。

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嫉妬している人にマウントを取りたい

嫉妬されたがる人は

  • 嫉妬される人=格上の存在
  • 嫉妬する人=格下の存在

という考え方を持っていることがあります。嫉妬が自分の優れているとアピールすることからも、嫉妬される方が格上、嫉妬する方が格下という考え方には納得がいくものがあります。

また、相手が自然と自分に嫉妬してるのがわかれば、その嫉妬心を利用して相手に対してマウントを取ることも容易です。

嫉妬しているかどうかわからない相手に対して「あなたは嫉妬しているでしょ?」と言っても「嫉妬なんかしてない!」と否定されてマウントは取りにくいですが、既に嫉妬していることを明らかで自分に対して服従の姿勢をチラッと見せている人なら、容易にマウントしやすくなります。

また、嫉妬している側も自分が嫉妬心を持っていることを薄々感じており、そのことを見透かされたからこそ、嫉妬している相手に対して強く言い出しづらさがある。つまり、自ら格下の立場になることを選んでしまいやすくなります。

相手からの好意を確かめたい

恋人や親友などのとくに仲が良い関係においても、あえて嫉妬をされることを望む人がいます。

これは、上述したような優越感や愉悦と言ったディープでダークな感情というよりは、相手がやきもちを焼くほど、自分に好意を寄せている、自分のことを大事に思っているという実感を得たいために行っていると考えることができます。

もちろん、仲睦まじいからこそできる、たいへん可愛らしい”おたわむれ”かもしれませんが、一方で自分の個人的な願望のために相手を振り回している、相手に余計な心配やストレスを与えている自分勝手な行動をしているだけとも見れます。

親しい仲だからこそできる嫉妬させたい気持ちに駆られることもあろうかと思いますが、そもそもが礼儀を欠いた行為であるため、関係にヒビが入ってしまうリスクがあることは理解すべきでしょう。

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嫉妬されることがモチベーションの根源になっている

高価なものを買って他人嫉妬されると、それが嬉しくて更に高価な買い物をしてしまう。必死に勉強をしていい成績や学歴を手にした自分に集まる嫉妬の視線が嬉しくて、更に勉強してより上のレベルを目指し、多くの嫉妬の視線を集めようとする…など、時に嫉妬はモチベーションの根源となることがあります。

他人に嫉妬してしまう気持ちを原動力にして努力をするのと同様に、他人が持つ嫉妬の気持ちを原動力にして努力をしているのです。

上述のように嫉妬されることは、それだけ多くの人が羨み妬むものを自分は持っていることと同じであると同時に、自分は多くの人から羨み妬む存在として、他人からその存在を承認されているとも言えます。

このことを踏まえると他人から認められたい、尊敬されたい、褒められたいという承認欲求の強さと、他人から嫉妬を求める心理は、非常に関連性が深いとも言えます。

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自分の自信のなさ、無力感を嫉妬されることで補いたい

嫉妬されたい人は、必ずしも美貌、地位、経済力などにおいて他人によりもとくに秀でているものを持っているとは限りません。

むしろ、人に誇れるものを持っておらず自分に自信が持てない、自分は空っぽで何もないという虚無感や無力感に苦しんでいるからこそ、その苦しみを和らげるべく「自分は多くの人から嫉妬されるだけの人間に違いない」という思い込みを強めてしまうのです。

他人が嫉妬して「羨ましい」「貴方のようになりたい」「貴方とお近づきになりたい」という、自分を持ち上げてくれる言葉をかけてくれることで、自分が抱えている虚無感や無力感から一時的ではありますが、目をそらすことが可能です。(ただし、あくまでも目をそらせるのは一時期的であり、根本的な自信のなさは残ったまま)

また、嫉妬されたい願望の強さは、自分同様に他人に対して嫉妬心を抱かせるのが上手な人や、嫉妬させる以外の方法で他人の注目や承認を集める人に対する強い嫌悪や憎悪…そして、嫉妬心を募らせてしまい、別の苦しさを抱えてしまうこともあります。

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防衛機制の投影から見る「嫉妬されたい」心理

嫉妬されたいという心理について、心理学の防衛機制の一種である投影を用いて説明していきます。

投影とは、自分が抱いている不都合な感情、心理を他人が持っているものとして考えることで、心理的な葛藤から逃れようとすることです。

投影をもとに考えると、他人から「嫉妬されたい」という願望を持つ人は、本当は自分が強い嫉妬心を持っているものの、それを素直に認めることができずに葛藤を覚える。

そして、葛藤から逃れる方法として「自分ではなく他人が嫉妬心を持っている」と考え、その考えに都合がいいように「自分は他人から嫉妬されたい」という態度を取っているのだと説明可能です。

一般的に嫉妬が醜く恥ずべき感情と考えられていることは、もしも自分が嫉妬心を持ってしまったら、自分は醜い人間だと暗に認めているのと同じであり、嫉妬心そのものを強く拒絶してしまうのも無理はありません。

そんな認めたくない醜さを持つ自分と直視せず、自分が持っている嫉妬心を他人に押し付け

  • 「自分は穢れなき清らかな人間である。(その人柄ゆえに、他人は私に嫉妬するのも当然)」
  • 「嫉妬のようなと醜い感情とは無縁の完璧な人間である。(そして、完璧さゆえに他人から嫉妬されるのも当然)」

という態度を取ることは、自分の体面を保ちつつ、そして嫉妬されるに値する自分をアピールする、まさに一石二鳥の行動だと、考えることもできます。

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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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