人間であれば多かれ少なかれ誰もが「認められたい」「周囲から受け入れられたい」と言う欲求(承認欲求)を持っています。
もちろん、適度な承認欲求であれば問題ないのですが、中には過度な承認欲求のせいで、他人に迷惑をかけてしまったり、自分自身を苦しめてしまう人もいるものです。
特に、承認欲求を満たす上では他人からの承認(褒めてもらう、受け入れられてもらうなど)が必要のためもあってか、必然的に行き過ぎた承認欲求は他人を巻き込んでしまいトラブルを引き起こす原因です。
今回は承認欲求の強い女性に焦点を当てて、その特徴と問題点についてお話しいたします。
承認欲求の強い女性の特徴
愛されキャラになろうとして八方美人になる
愛されキャラは多くの人から好かれて認められるキャラであり、強い承認欲求を持っている人であれば憧れるキャラとも言えます。
愛されキャラになるためには
- 笑顔を絶やさない
- 少しおっちょこちょいな一面を見せる
- 朗らかとして近寄りやすい雰囲気を放つ
などの、他人から好意を持ってもらいやすく、そして人から好かれるようになることが大事です。
しかし、愛されることと引き換えに、場合によっては本当の自分を隠し続けて「愛されキャラという仮の自分」を演じ続けなければいけないこともあります。
また、愛されキャラとしての行動が、いつしか「他人から嫌われてはいけない」「他人を不愉快な思いにさせてはいけない」と言う強迫観念染みたものに変化し、愛されキャラとは違う、八方美人のような誰に対してもいい顔を見せるキャラになってしまうこともあります。
八方美人は確かに多くの人からいいように思われて、受け入れられるように感じるかもしれませんが、実際は「いい人止まり」でありしっかりと本当の自分を認めてくれる人が出て来にくいと言うデメリットがあります。(本当の自分を隠しているのだから、本当の自分が認められるわけがないのは言うまでもありませんが…)
SNSにプライベートの写真・動画などを頻繁に投稿する
SNSは、いつでもどこでも自分の思っていることを気軽に言葉や絵文字で投稿したり、写真や動画などをアップしてその反応を楽しむことができます。
特に、女性の場合は、女性であることが1つのSNS上のステータスとして働くこともあり、何気ない写真や動画でも簡単にコメントや「いいね」がつく傾向があります。
このことは、現実世界ではそこまで美人でもなければ可愛くもない普通の女性であっても同じです。
SNSの世界ではいたって平凡な人でも何かの拍子で人気が出て、有名人になれるかもしれない…と言う、キラキラとした夢を描けるからこそ、反応欲しさのためにSNSにのめり込んでしまうことがあります。
おまけに、SNS上で自分がどれだけ有名になったかは
- 友達の数の増減
- イイネやコメントの数の増減
- 動画の再生数の推移や過去の動画との比較
などの、客観的な数字で簡単に把握することも可能です。数字をもとに、どのような趣旨の投稿が自分のフォロワーや友達から高評価を得ているかを分析することも容易です。
効率よく承認欲求を満たしたい人であれば、どのような情報をアップすることが自分に求められているのか分析し、ファンサービスをするように期待に応えて投稿し続けることで承認欲求を満たしやすい環境を構築もできるでしょう。
…もちろん、分析した通りの内容を投稿することが本望なら良いのですが、たいていは「自分の認めてほしいことやりたいこと≠自分が求められていること」というジレンマを抱え、承認欲求をこじらせます。
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「かまってちゃん」な行動で周囲の気を引こうとする
かまってちゃんとは、他人からかまってもらう…つまり相手をしてもらうために、わけもなくトラブルを起こしたり、わがままや奇行に出て周囲を困らせる人という、否定的なニュアンスを持つネットスラングの一種です。(かまって「ちゃん」呼びですが、女性だけでなく男性も対象。)
承認欲求が強すぎる強い人は、他人から注目されたい欲が強いあまりに
- 嘘をついたり話を盛って周囲の気を引こうとする
- 炎上のようにあえて過激な発言をしたり、非常識な行動に出る
- 周囲の同情を誘うために、あえて悲劇のヒロインになりたがる(もちろん、これにも嘘や誇張が含まれていることがある)
などの、悪目立ちをする行動に出てしまうことがあります。
また、普段から愛されキャラのイメージが定着している人であれば、少しかまってちゃんな様子を見せることで、周囲から「どうしたの?」「大丈夫?」と言う心配の声が出やすく、最初から見て計算でやっているのか、それとも本心でやっているのかわかりにくいのも特徴的です。
自分と同じ立場の人、あるいはそれ以下の人にマウンティングをする
自分を大きく見せて威張ったり、逆に周囲にいる人を低く評価して、相対的に自分をよく見せるようにする(=マウンティング)ことで、承認欲求を満たそうとします。
しかし、マウンティングをする相手は誰でも良いわけではありません。上司のようにすでに上下関係ができてて且つ自分の方が立場が下である場合は、そもそもマウンティングがしづらくなるのは言うまでもありません。
そのためマウンティングをする相手は、できるだけ自分と対等な関係かそれ以下の関係です。
わかりやすく言えば、友達や部下のような身近で且つ容易に見下しやすい相手こそ、マウンティングのターゲットであり、自分をよく見せるための引き立て役として利用しやすい存在と言えます。
男性に気に入られようとする
男性を自分の価値や魅力を高めるためのアクセサリーのようなものとして認知し、周囲から見た自分の魅力や評価を引き立てるような男性に狙いを定めて、気に入られようとする傾向があります。
「周囲から見て魅力的な男性に気に入られる=自分の価値を高めて、多くの人から注目を浴びられる」と考えるために、より魅力的な男性に好かれようとします。
逆に美貌、経済力、人望などの魅力のない男性は自分の魅力を下げる存在と認知し、友達同様に見下しやマウントの対象になることもあります。
自分を認めてくれる人への依存とコントロール
自分の渇いた承認欲求を潤してくれる人…すなわち、自分のことを認めてくれたり褒めてくれる人が見つかると、その人に対して過度に依存したり、行動をコントロールしようとすることがあります。
せっかく自分の承認欲求を満たしてくれる人見つけたのだからこそ、その人が自分の元を離れてしまえば、また以前のような承認欲求が満たされず苦しい思いをすることになるのは明白。
だからこそ、なんとしてでもその人を引き止めて、自分の管理下から逃げ出さないためにも支配しようとするのです。
承認欲求の強い女性の問題点
「都合のよい存在」として軽く扱われてしまう
八方美人の説明で触れましたが、人から認められるために自分の意見をや考えを抑圧して、周囲から求められている「いい人」になろうとすることから、他人から利用されるだけの都合の良い存在になってしまうことがあります。
承認欲求を満たしたい当の本人も
「自分の本音や欲求を出してしまうと他人からの承認が得られなくなってしまう。だからこそ、周囲が求めている自分を演じることで、周囲から承認される」
と言う気持ちがあるために、その気持ちを逆手に取り無理な要求を押し付けられて都合よく利用されてしまう恐れがあります。
また、「承認欲求が満たされないくらいなら、無理をしてでも周囲の要求を受け入れたほうがマシ」と考えてしまうと、自分の本音を本音を頑に隠し続けてしまい「本音が見えなくて、近寄りにくい人」と言う印象がついてしまうこともあります。
「他人に認められなければ自分は無価値」という考えで辛くなる
「周囲から認められることこそ自分にとって価値がある」と言う考えは、「他人に認められなければ自分は無価値である」と言う考えを招きがちです。
この考えの根底には、自分に対する無価値感や自信のなさ、自己肯定感の低さがあるために、他人から必要とされで承認される事で無価値感を払拭したいと言う心理が考えられます。
また、他人から必要とされ承認されている間は充実感を感じるのですが、その一方で孤独になる時間や環境をひどく嫌い、とにかくいつでも他人に必要とされたいが為に、かまってちゃんと呼ばれる行動に出てしまうのです
今やSNSを使えば24時間365日どこにいても、自分のことを気にかけてくれる人は見つけることが容易です。SNSにひっきりなしに投稿する行動は、自分に対する無価値感が原因だとも考えられます。
嫉妬心が強くなりイライラする機会が増える
人一倍他人から認めて欲しい欲求が強い一方で、誰かが認められている場面を見かけると強い嫉妬心やイライラを抱くことがあります。
しかし、嫉妬やイライラなどの気持ちをそのまま表現しようものなら、周囲から「この人は自分勝手でわがままな人だ」「不快な気持ちをすぐに顔に出す人だ」と思われて自分の承認欲求が満たされなくなる恐れがあるので、無意識下に抑圧して不快感を自分の中で処理します。
しかし、抑圧した不快感は綺麗さっぱりなくならず、また誰かが認められている場面を見かけると思い起こされてしまい、その度に嫉妬やイライラに駆られます。
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周囲から孤立し承認欲求がますます満たしにくくなる
嫌われたくないあまりに自分の本音を隠したり、認められたいが為にかまってちゃんな行動に出たことで、かえって周囲から孤立して余計に承認欲求が満たしにくくなることがあります。
このことは、リアルの人間関係だけでなくネットやネットを含むSNSの人間関係でも同じです。
なお、ネット上では所詮は他人事であると言う気軽さがあるので、たとえどんな奇行であっても物珍しさから注目される事はありますが、それはただ珍しいから見物しているだけであり、決して自分のことを好意的に見ていたり、応援しているから見ていると言うわけではないことを理解しておきましょう。
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