一度やめた部活に戻りたい…再入部をしたい人へのアドバイス

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部活動は一度入部したら引退するまでし続ける人が大半です。

しかし、勉強との両立が難しかったり、怪我や故障、人間関係のトラブルに巻き込まれてて途中で部活やめざるを得なかったという人も少なくありません。

そんな過去を持つ人によくあるのが「一度やめた部活動に戻りたい」という願望です。

一度やめた部活であっても時間が経つうちに自分の考え方が変わって、やっぱりもう一度部活をしたいという気持ちになれることは素晴らしいと思います。

しかし、部活の再入部は何事もなく順風満帆に進むとは限りません。

実際に筆者の所属していた部活動でも再入部をした人がいましたが、結局再入部しても途中でやめてしまったケースもありますし、他の部員が「正直再入部されるのは困る」と語っていたことも覚えています。

また、一度やめた部活であっても、やめた時と違って人間関係のバランスが変わっていたり、変に気遣いされて距離が出てしまうことでやっぱり居づらさを感じることは、多少なりとも覚悟しておくに越したことはありません。

…さて、今回はそんな部活への再入部に関する話題についてお話しいたします。

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部活をやめてしまった原因・背景

「先輩と揉めた」などの人間関係がきっかけのトラブル

大抵の部活動はただ練習ばかりしてスポーツで使うの技術や自分の身体能力を鍛えればいいというわけではありません。

先輩への態度を学んだり、後輩に対してリーダーシップを取るなどの人間関係も同時に学んでいく場でもあります。

野球やサッカーなどのチームスポーツともなれば、ますますチームワークが試合の結果に左右するので、ただ自分の練習に打ち込むことよりも同じチームの先輩への気配りや後輩へのサポートをすることが重要です。

しかし、人によっては「練習は得意だけどコミュニケーションは苦手」という悩みを抱えて部活が嫌になったり、気の強い先輩や部の空気そのものが合わずに部活をやめてしまうということもあります。

上下関係で嫌な思いをした

とくに、上下関係の厳しい部だと、新入部員の立場が上がるまでには少なくとも1年(つまり後輩が入ってくるまで)かかります。

その1年間は苦手な先輩からの理不尽なシゴキを我慢したり、下っ端としてずっと雑用や下積みをしなければいけないという部もあります。

また、レギュラーで活躍出来るだけの実力があっても、上下関係のせいで自分より実力が下手な先輩のためにレギュラーのポジションを譲らなければいけない。

または、後輩はたとえ各下の先輩であってもレギュラーを譲るべきだという雰囲気が部にあるせいで、まともに練習するのがアホらしく感じて、嫌な先輩が辞めるまで自分も部活を休んで、引退して少し時間が経ったら再入部して、レギュラーになれるようにするという意味で、部活をやめる人もいます。

スポーツの世界は基本的に競争社会ですが、必ずしも実力に応じて力のある選手が客観的に評価されるとは限らないことがあります。

それは、部活動がスポーツ指導だけでなく「教育」の側面も持っているがゆえの問題とも言えます。

純粋な実力よりも頑張りや今までの努力の方を評価し、いかにも教育らしい人としての成長や努力することの大切さを学ぶ場として部活動が機能していると、純粋な実力で活躍したい選手に取ってはむず痒く感じることもあるでしょう。

怪我や故障により練習ができなくなった。

体の一部分を酷使して慢性的な痛みが出るスポーツ障害や、肉離れなどの急な怪我でしばらく練習ができなくなったことが原因で部活動をやめてしまうことがあります。

怪我を負ってしまった以上は、治療やリハビリに専念しなければいけませんが、自分が練習できない間にも他のメンバーがメキメキと実力をつけている光景を見て、「自分のポジションが奪われてしまうのでは…」という不安を感じることはよくあるものです。

また、練習に参加できないことに負い目を感じたり、「私が練習に参加できないせいで他のメンバーに迷惑をかけている」と罪悪感を感じることで部活に生きづらくなり、そのままやめてしまうこともよくあるのです。

練習についていけなくなった。

部活動の練習内容が自分にはついていけないほど多すぎたために部活動をやめてしまうケースは少なくありません。

入った部が全国を目指す実力でなくとも、ブラック部活動のように朝も夕方も平日も土日も関係なく部活をして、休む暇すらない部活漬けの毎日が嫌になり、ある日突然ポッキリ折れるように部活に来なくなってしまう生徒は割といるものです。

しかし、部活動をやめたからと言っても、とくにすることもなく友達が部活で忙しそうに見えるけど、毎日充実している姿を目にして「やっぱり部活に戻りたい」という気持ちが沸いてくるのもまた事実です。

やめた部活に戻るときに起きうる問題点

体力低下により以前と同じような練習ができない。

運動部に再入部する場合、再入部に至るまで体を動かしていなければ、以前と同じ練習量をこなすことができずに苦労する可能性があります。

怪我で部活を抜けている間にリハビリで体力が落ちないように気をつけていたとしても、全盛期の頃の体力は無く、また部活に対するしんどさや辛さに襲われることはある程度覚悟しておくことが大事だと感じています。

しかし、体がなまっているからと言って、焦りから無茶な練習量をこなそうとすれば怪我を繰り返すリスクが高まります。

焦りや不安を抱えつつも、それに飲み込まれないように落ち着いて練習に打ち込むことが大切になります。

人間関係のグループが変わっており居場所がない

自分が部活を抜けている間に、人間関係のグループが変わってしまい、以前のような居心地の良さや仲のいい人間関係が無くなっていることもあります。

また、貴方がいなくなったことで貴方を除いた人間関係のグループができており、「部活動に所属している」という欲求は満たすことができても、「部活の友達とまた仲良くなれる」という欲求が満たされない苦しさを抱えることがあります。

無所属という学校における孤独なポジションから抜け出せたはいいものの、また違う孤独をかけながら部活をしなければいけない苦悩があることも覚えておくといいでしょう。

顧問、コーチが変わっている

自分が部活動を抜けているうちに、顧問の先生が異動になったり、コーチが別の人になっているということもあります。

もちろん、これは部活内の人間関係の変化と比較すると、部活をやめている間であっても把握しやすいというメリットがありますが、新任の顧問やコーチと合わずにまた部活が嫌になるというケースになることもあります。

部活動は学校生活における居場所でもある

ここまで色々と暗くなるような話や脅かすような内容を書いてきましたが、部活動に再入部っしたいという気持ちはよくわかります。

人間には所属欲求という欲求があり、定年退職で会社をやめた人や、学生でも社会人でもない浪人生活送る…という所属先のない不安定な生活を送ると所属欲求が満たされないことで精神的な不安を感じるものです。

所属欲求は心理学者マズローの欲求段階説に登場する欲求のことで、だれでも持っている基本的な欲求です。

学生の場合なら、「○○中学or高校の生徒」の確固たる所属先があるですが、それ以上に部活動という所属先は所属欲求に大きく関わっており、部活に入っていないと精神的な不安を感じるのです。

実際にどこの部にも所属しない学校生活を送っている人に話を聞くと

  • 自分の居場所がなくなったような虚しさに襲われる。
  • 以前所属していた部活で繋がった友達と話づらい。
  • どこの部に所属していない自分は学校で仲間ハズレになっているように感じる。

などの、悩みを抱えていることがありました。

これを見ていると、部活動を最後までやり遂げて引退した人が燃え尽き症候群に陥って、焦りや不安を感じるのと同様に、途中でやめてしまった人も燃え尽き症候群と似ている焦りや不安を感じるのです。

なお、引退した人と比較すると、まだ卒業までの時間があるので再入部はできますが、かと言って一度やめた部活にまたひょっこりと顔を出すのは相当な勇気がいるものです。

再入部するのは何もそのスポーツや部活が好きという理由ばかりではなく、ただ漠然と毎日学校で過ごす孤独な生活が苦しくなり、居場所を求めるという見方もできるのだと筆者は感じています。

再入部する人へのアドバイス

勇気を振り絞って再入部するにしても、必ずしも自分のことを暖かく迎え入れてくれるような反応や雰囲気で接してくれるわけではないことを自覚しましょう。

とくに、部活をやめるときに先生や他の部員に心配をかけてしまった場合だと、再入部したら「どのツラ下げて戻ってきたんだ」というような態度をされることがないとは言えません。

しかし、そこで反発するのではなく、自分が心配をかけてしまったことを受け止めることや反省をしっかりして、その後また元のような関係に戻れるように努力をしていくことが大事です。

部活をやめたという過去を取り消すことができない以上は、その過去と向き合い学んでいく姿が求められることになります。

嫌な過去だけにできれば見たくないと感じることもあるでしょうが、再入部をする以上は同じような過ち繰り返してまた退部して、自分も他の人も嫌な思いをしないためにできる範囲でいいので過去と向き合うことが大事です。

完全復帰ではなくマネージャーになるのもやり方のひとつ

部活動に選手として完全に復帰するのが負担になるのなら、マネージャーという形で部活に携わるのも方法のひとつと言えます。

上記のように部活の再入部は体力の問題でも、他の部員と差が開いているために苦しく辛い道のりなることは容易に想像できるかと思います。

その差を埋めるので精一杯になるのなら、マネージャーという形で部の運営に関わりサポートをする立場に回るのもまた、部活だからこそできるいい経験だと思います。

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