スポーツでゾーンに入るための方法とコツ

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スポーツで強い集中力が発揮される状態を「ゾーンに入る」「フロー状態になる」といいます。例えば野球の場合「ボールがゆっくり動いているように見える」ように感じて、ヒットを出しやすくなる、というような状態を「ゾーン(フロー)」と呼びます。

「ゾーン」という言葉は漫画「黒子のバスケ」でも登場している言葉で、ゾーンを発揮している状態では、いいプレーや成績を残す確率が高くなります。高い集中力は

ゾーンに入ることはスポーツの場面に限らず、勉強や仕事の場面でもあります。

このゾーンに入ることをコントロールできれば、スポーツや仕事でもいい結果を出すことができるようになります。とくに、プロのスポーツ選手や仕事で昇給・昇進を目指しているのであれば、ゾーンに入るコツは何としてでも知りたいものですね。

メンタルトレーニングの分野では、必ずゾーンに入る…という方法はありませんが、ゾーンに入りやすい条件がある程度わかってきています。

ただがむしゃらにやる気や気合でなんとかしようと思っても、ゾーンに入ることはできません。ゾーンに入り込むには、しっかりとしたトレーニングを行うことが大事になってきます。

今回はゾーンに入りやすい条件に関してまとめます。

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ゾーンへの入り方をCSバランス

ゾーンの入りやすさはCSバランスが左右する

ゾーンに入りやすいでは、自分の技術と挑戦しようとしている事とのバランスが重視されます。このバランスの事を「CSバランス」といいます。Cは「challenge(挑戦)」、Sは「skill(スキル・技術)」の略です。

CSバランスは上の図のように表すことができます。

ゾーンに入りやすくためには、技術と挑戦がお互いにいいバランスになっている状態(図の②)の状況であることが重要になってきます。

自分の今の技術に対して、挑戦の内容が難しすぎず、簡単すぎない、そのラインを見極めるのが大事になってきます。このゾーンに入りやすいラインを調べるには、いろんなレベルの事に挑戦してみて、その時の自分がどう感じたかを記録していくことが効果的です。

スポーツなら、実力が強い相手、弱い相手、同じぐらいの相手と練習試合や合同練習を重ねて、どの相手やどの状況で自分が高い集中力やパフォーマンスを発揮できたかを記録、自己分析していくことが効果があります。

CSバランスが適度でないとあがり症やモチベーション低下の原因になる

なお、自分の技術が低く対して挑戦のレベルが高すぎると、あがり症になったり緊張してしまって思うように実力を発揮出来なくなってしまます。(図の①)

スポーツの試合の場面で、今の自分では到底勝てそうにない相手に対して無理に勝とうと思っても、試合中にビビってしまい緊張や不安から思うようにプレーが出来なくなってしまうのは、挑戦の中身が今の自分の技術から高すぎるからです。

また、自分の技術が高いのに、挑戦のレベルが低すぎると、今度は退屈になったり油断や慢心が生まれて、この場合でも思うように実力を発揮出来なくなってしまいます。(図の③)

今の自分では到底負けそうにない相手と試合をしても、「どうせ勝てるだろう」「負けるわけがない」と思っているからこそ、やる気や集中力も今ひとつ湧かないので、パフォーマンスも今ひとつになってしまいます。いわゆる、怠慢試合や無気力試合と呼ばれる状態です。

また、トレーニングを続けていくうちに、自分の技術が上がっていけばそれまでの挑戦に退屈感を覚えてしまい、いいパフォーマンスができなくなってしまいます。

その場合は、挑戦のレベルも引き上げて、ゾーンに入りやすいCSバランスを意識する事を目指しましょう。

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ゾーンに入る方法

ゾーンに入るにはほどよい緊張感が必要

ゾーンの状態に入るためには、程よい緊張感が必要になります。さきほどのCSバランス同様に、図で説明していきます。

ゾーンに入りやすくなる緊張のレベルは高すぎず、低すぎず、ちょうどいい緊張感がある状況であることが重要になってきます。

こちらもCSバランス同様に、緊張しすぎない、緊張しなさすぎないのラインを見極めて行くことが大切になります。

ゾーンに入りやすくするためには、過度に緊張をすることを避ける、というのは理解しやすいと思います。

過度なストレスや不安を感じて、冷や汗がダラダラ出て体がガチガチの状態だと、思うようなパフォーマンスはできなくなってしまいます。そんな状態だとゾーンのような高い集中力を発揮するのにはふさわしくありません。

スポーツや仕事で成功するためにも、緊張感はなるべく排除したいものです。しかし、上の図を見てもわかるとおり、緊張感が少なすぎる状態でもパーフォーマンスが下がってしまいます。これもCSバランス同様、適度な緊張感がないと退屈を感じて集中力が出にくくなってしまいます。

緊張感ゼロではゾーンに入れない

とくに何としてでも頑張りたい、踏ん張りたいと思う場面では「緊張をゼロにしたい!」と強く祈ってしまいますが、緊張感が0になってしまうと、ボケーとしてしまいいいパフォーマンスはできません。

ゾーンを利用していい結果を出したいと願うのなら、ほどよい緊張感は必要なものと考えるようにするのがいいメンタルトレーニングになります。

また、ほどよい緊張感は「楽しい」「わくわくする」「もっと続けていたい」「時間の経過が体感よりも早く感じる」というようなポジティブな気持ちになるのが特徴的です。

ほどよい緊張感があるからこそ、楽しめる、わくわくできる、時間経過が早く感じるようになります。

緊張感に対して抵抗や拒否感を感じる人は、緊張感はけっして悪者、怖いものと考えるのではなく、これらのポジティブな考え方をするために必要な素材と考えるようにしましょう。

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ゾーンに入りやすくなるためのコツ

ゾーンの入りやすさには個人差がある

ゾーンになるためにはほどよい緊張感が必要と言いましたが、ほどよい緊張感も人によって全然変わってきます。

上の図では左から「赤」「緑」「黒」の3種類のラインがありますね。緊張のレベルを仮に最大で100とした場合、各色のパフォーマンスが高くなる緊張感は図のようにバラバラです。

上の図では、

「赤」…緊張レベルが「25」付近で高いパフォーマンスが出せる。

「緑」…緊張レベルが「50」付近で高いパフォーマンスが出せる。

「黒」…緊張レベルが「75」付近で高いパフォーマンスが出せる。

となっています。

のラインは緊張感が全体的に低い時に、ゾーンに入って高いパフォーマンスを出しやすいタイプの人もいれば、のように全体的に高い緊張感でも高いパフォーマンスを出しやすいタイプもいれば、のように赤と黒の真ん中ぐらいで高いパフォーマンスを出せる人もいます。

このように、ほどよい緊張感がどれぐらいなのかは人にとって異なってきます。

ですので、自分が人よりも緊張しやすい、緊張感に弱いと感じている人は、他人と比べず自分の基準でほど良い緊張感を探ってみることが効果的です。

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適度な緊張感がある場面こそゾーンに入りやすくなる

なお、スポーツや仕事の場面では強い緊張感を感じる場面で高いパフォーマンスを出せる人を高く評価する傾向があり、緊張に強い人こそ正しいというような価値観が常識のようになっています。

実際に我慢強く、ストレス耐性のある人は、精神的な負担の大きい場面で活躍しやすく高い評価を得やすい一方で、緊張に弱い人は自信が持ちにくく、無理して緊張感に慣れようとしたり、緊張しないようにしようとして失敗してしまうことも少なくありません。

しかし、今目の前にある緊張に対して強くなる事だけが、自分のパフォーマンスをあげることにはなりません。

目の前にある目標が、今の自分にとって緊張感を感じすぎるものであれば、一旦レベルを下げたり目標を簡単にして、ほどよい緊張感で楽しんで取り組めるレベルまで下げてみるのが効果的です。

ほどよいレベルまで下げてしっかり目標を達成できたら自信を付けることができます。そうすると、今さっきまで取り組んでいた目標よりも高いレベルの目標でも、緊張感を感じすぎずほどよい緊張感を感じ、ゾーンに入って取り組めるようになります。

出来る範囲から一歩ずつ、コツコツと目標を達成していく事で自信がつき、今までは強い緊張を感じていたものにそこまで緊張を感じなくなる。すなわち成長している事を実感できるでしょう。

これは、CSバランスでも同じですね。経験が浅くスキルがない頃から、無理に技術のある先輩やベテランの選手になろうと、彼らと同じ練習をして失敗してしまうのと同じです。

早く上達したい、という焦る気持ちに飲み込まれて自分のレベルにあってない練習をするのではなく、一旦落ち着いて今の自分にあったレベルのほどよい緊張感で楽しさを感じることができる練習をすることこそ、ゾーンに入りやすくなります。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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