雑念で集中できない時は目の前のことに集中 「行動目標」を使った目標設定の正しい考え方

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仕事やスポーツで目標を立てる事はできても、その目標達成のためにやらなければいけない事になかなか手が付かないという状況は避けたいものです。

しかし、やるべき作業に取り掛かろうとしても頭の中がモヤモヤする、なんとなく落ち着かず集中できない、他の事を考えてしまって気が散ってしまう、というような雑念に襲われ、気が付けば時間だけが無慈悲にすぎてしまっていた…なんて経験は誰にでも起こりうることです。

例えば、勉強しなきゃいけないのにスマホでSNSやゲームをして時間を潰してしまう。急いで片付けなければいけない仕事があるのに、優先順位の低い仕事ばっかりしてしまう…という感じですね。

このように、取り組まなければいけないことを目の前にして、何の不安もためらいもなくスパッと集中して取り組めない人は、ただメンタルが弱いのではなくすぐに取り掛かれるような目標の立て方、行動の仕方を身に付けていないということがあります。

今回は、目標を達成するときに生じる雑念と、「行動目標」と呼ばれる雑念に効果のある目標に関してまとめます。

雑念が生まれやすい状況

雑念は生まれやすい状況というのはどういう時でしょうか。

雑念というのは、何かに集中したいのに他のことが頭に浮かんで離れないというに、頭の中でいろんな複数の感情や思考が存在している状態です。

全国出場を目指して部活の練習中なのに、部活とは関係ないSNSの事やスマホゲームのことが気になってしまうというような雑念もあれば、就職活動のために自己分析や面接対策をしなければならないのに、それよりも「もしも第1志望の会社に落ちたらどうしよう」と不安に襲われて手が動かかない、というような雑念もあります。

雑念をなくすために、瞑想や断捨離などをする人もいますが、部活の練習中や受験勉強中に瞑想は断捨離のような大掛かりな事をするのはあまり現実的ではありません。

このように、雑念と一言で言っても、集中力が欠如したことによる雑念や先がわからない将来、どうなるかわからない未来のことによる不安、悩み、ストレスからくる雑念など、雑念原因は様々です。

しかし、どの雑念にも共通しているのは「今の自分がやるべきことがではっきり分かっていない」という点です。

今自分が何をすべきでないか分かっておらず、不安定で中途半端な精神の状態だから、やる気や集中力がなくなる、不安や悩みが増幅してしまい無意識のうちに手が止まてしまっているのです。

逆に、どんな些細なこと、小さなことでもいいので「今自分がやるべきことがはっきりわかっている」と、雑念を考える時間や意識が生まれず、結果として雑念に襲われて時間を無駄にしてしまう事がなくなります。

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目標には「行動目標」と「結果目標」

しかし、目標は立ててやるべき事をやろう…としているのに、雑念が生まれてしまうことはよくあります。

その場合は、「自分のやるべきことがはっきりわかっていないんだ」とか「自分には気合や根性がないんだ」と自分を責めるのではなく、目標の中身を詳しく見ていくことが必要になります。

目標には大きく分けて「行動目標」「結果目標」の2つに分けることができます。

1.行動目標

行動目標(こうどうもくひょう)とは、例えば「机に座る」「笑顔でプレーをする」「深呼吸をする」のような今できる具体的な行動を示す目標のことです。

一般的にいう「目標」という言葉は、ほとんどの場合「行動目標」は含まれておらず、あくまでも行動目標はプロセスや努力の過程でする行動を考えている人が多くいます。

2.結果目標

結果目標(けっかもくひょう)とは、「志望校に合格する」「全国大会、インターハイに出場する」「会社で昇進、出世をする」のような、具体的な結果を示す目標のことです。

一般的にいう「目標」という言葉が示しているのは結果目標のことであり、「目標達成=結果目標の達成」と考えている人がほとんどです。

3.行動目標と結果目標のメリット・デメリット

行動目標は緊張が強い時に冷静になれるメリットが、結果目標は緊張が弱い時に気分やモチベーションを高めるメリットがあります。

逆に、行動目標は緊張が弱い時にはやる気が出にくいというデメリットが、結果目標は緊張が強い時には不安や過度なストレスがかかってしまい、パフォーマンスが落ちるデメリットがあります。

行動目標 結果目標
特徴 具体的な行動を示す目標のこと 具体的な結果を示す目標のこと
メリット 緊張・ストレスが強い時に冷静になれる。 緊張・ストレスがが弱い時に気分やモチベーションを高める
デメリット 緊張・ストレスが弱い時にはやる気が出にくくなってしまう。 緊張・ストレスが強い時には不安になってパフォーマンスが下がる。

4.「目標達成=結果目標の達成」と考えているから起きること

なお、結果目標は行動目標に比べてコントロールできないものが多く、運や環境次第で結果目標が達成されないこともありえます。私たち人間は、未来のことや結果がどうなるかを完全に予想できない以上は、結果目標にはギャンブルのような「運」の要素が含まれています。

受験勉強なら、志望校を目指していたけど今年の受験生のレベルが例年よりも高く、自分としては全力をだせたけど、周囲のレベルが高すぎて不合格になってしまった。

部活動で例えば駅伝なら、全国を目指していい練習を自分ではできていたけど、本番間近になって他のメンバーが故障でレギュラーから外れてしまい、結果として全国に行けなくなるという事もありえます。

いくら自分が頑張った、努力したとはいえ、自分の力ではどうにもならないまさに運命のいたずらとも呼べるような部分が結果目標には存在します。

そんな時に結果にばかり集中してしまうと、不安や緊張から雑念が生まれてしまい、自分のパフォーマンスに影響がでてしまいます。

スポーツ、勉強、ビジネス、恋愛、結果を完全に自分の思うようにコントロールすることはできないのに、結果目標にばかり気を取られるから雑念が生まれてしまう。

その雑念が生まれないようにするには、今目の前にある目標、すなわち自分がコントロールできる行動目標に意識を向けていくことが大切になります。

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目の前に集中する「行動目標」は雑念が生まれにくい

結果目標には自分ではコントロールできない部分があるとはいえ、なんとかして自分がのぞむいい結果を出したいもの。

そのためには、「一旦結果は置いといて目の前のやるべきことに集中する事」が効果的です。

さきほどの例で言うと、受験なら「周囲のレベルが高いけど受かりたい」という気持ちを、一旦横に置く。その上で、今自分がやるべき行動目標(例えば過去問を解く、リラックスするなど)を確認して淡々とこなしていく。

駅伝の場合なら「故障者が出てしまったけど、なんとか全国に行きたい。」という気持ちを、一旦横に置く。その上で、今自分がやるべき行動目標(例えば試走や本番のイメージトレーニングなど)を確認して淡々とこなしていく、という具合です。

いい結果を出そうとしても、その結果に影響するトラブルは付き物。トラブルになった時に、なんとかしていい結果出したい、夢や目標を達成と強く願えば願うほど、かえって不安が増幅してしまいストレスの原因になってしまいます。

ですので、一旦結果の事は置いといて、自分が今できること(行動目標)を行うことが、いいメンタルの調子を保つためのコツです。

よく日常生活で耳にする、「気持ちや行動の切り替えが大事」「考えてもどうにもならないことに時間を費やさない」というのも、どうにもならない事はどうにもならない、その上で今自分がすべきことをしていこう、という行動目標を重視する事をあらわしています。

また、スポーツでいい結果を出した選手が、「結果を気にせず楽しもうと思ってプレーしたら」というのも、とりあえず結果の事は置いといて、行動目標に集中しようとした結果の言葉と見ることもできます。

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「行動目標」はシンプル且つ簡単なものにしよう

あれもこれもしなきゃ…というように、いくつも行動目標を立ててしまうと逆に混乱してしまいます。行動目標を立てる時はなるべく、シンプルにわかりやすい方が、実際に効果が見込める緊張の強い場面でも使いやすくなります。

例えば、緊張したり、焦りなどで雑念がいっぱいの時は「3秒間だけ目を閉じる」「一瞬だけ天井を眺める」「深呼吸を2回する」というような行動目標をするようにしましょう。

行動目標を立てるときは時間や回数のように、数字を使った目標にすれば、オンオフを切り替えがしやすく、雑念を振り払うのに効果的です。

自分に厳しすぎて調子が悪い人や、完璧主義、理想が高い人は最初から高い行動目標を立てず「ちょっと甘すぎるかも…」ぐらいでもOK。この性格の人は視野が狭く価値観が凝り固まりやすい傾向があるので、甘すぎるのではなく「ちょっと頑張れば達成できるレベル」というように、自分の視点を切り替えて視野を広げてみるのも効果的です。

一度にできることには限りがありますので、なるべく行動目標は少なく、そしてシンプルなものにしましょう。ある程度シンプルな方が、実際の行動に移すのも楽ですし、行動目標が達成できると達成感や自己肯定感を高めることができます。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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