勉強でもスポーツでも、結果を出すために必要不可欠なのは「モチベーション」。
メンタルトレーニングに置いて、やる気が持続しやすいか、持続しにくいかを左右するのは、やる気や根性といったものではなく「考え方」に原因があります。
やる気を左右するのは自分の考え方
勉強やスポーツで何か成果を出したい、何か新しいスキルを習得したいと思たって、いざ行動に移してみてもなかなかやる気が持続せずに続かない事はよくあります。この「やる気が持続しない」という状況を、自分の中で「やる気、根気、気合、根性が足りていないだけだ…」と片付けていませんか?
やる気が持続しないのは、やる気や根性という言葉や、精神論や根性論でちゃっちゃと片付けてしういのは勿体無い!
やる気が続かない本当の理由や考え方の癖、そのやる気が持続しやすい考え方を身につけていけば、困難やトラブルにぶつかっても耐えられるメンタルが鍛えられます。
やる気が持続しやすい考え方
やる気が持続しやすい考え方は、ある目的に対しての努力や行動そのものが好きであり、満足感や達成感から来る考え方です。例えるのなら、絵を描くのが好きだから絵が上達する。体を動かすと気分がよくなりリフレッシュになるので、運動不足が解消される、という考え方です。
しかし、そんな考え方がすぐに身に付くという事はありまなく、自分の好きなことや満足できることが十分理解していて、今まさにそれを思いっきりできる状況であれば、まず「やる気が持続しない」という悩みは出てきないものです。
この考え方は「内発的動機付け」と呼ばれる一般的にやる気が持続しやすいですが万能ではありません。持続していくうちに考え方が変わってしまい、やる気が持続しにくい考え方へと変わっていしまうこともあります。
やる気が持続しにくい考え方
やる気が持続しにくい考え方は、ある目的に対しての努力や行動そのものがあまり好きではない、どちらかといえば義務感や責任感から来る考え方です。例えるのなら、絵を描くのより好きな事があるけど、いい絵が描けるとSNSで注目されるから描いている。
スポーツジムに会員登録したけど、最近ジムに行けてなくお金がもったいないから仕方なく体を動かす、という考え方です。
他にも、お金がもらえるから働く(=お金がもらえないなら働かない)という、条件付きでの考え方や、コーチや顧問に怒られるのが嫌だから渋々部活動を続けているも、やる気が持続しにくい考え方に当てはまります。この考え方は、先に述べた内発的動機付けとは逆に「外発的動機付け」と呼びます。
最初の方は絵を描くのが好きだったから上達、そのまま絵で生計を立ててプロに転向。
しかし、プロとして活動していくに連れ、絵を描くのが好きというよりも絵を描けばお金がもらえるという考え方に変わってしまい、やる気が続かない…というように、最初はやる気が持続しやすい考え方だったのに、気が付けばやる気が持続しにくい考え方へ変わってしまうことはよくあります。
絵に限らず、最初は好きだったスポーツ、勉強、趣味なども続けていって技術が順調に上昇していくも、途中で環境が変わってしまい気がつけばやる気が持続しにくい考え方になってしまう。
そんな状況になってしまっても心の奥底から本当に続けたい事があるのなら、気合や根性といったマッチョイズムでどうにかしようとするのではなく、考え方を見直してみる必要があります。
やる気が持続しにくい考え方の罠
この悪い思考が身につくと、何事諦めやすくなるだけでなく自分で招いてしまった結果を他人のせいや、周囲のせい、環境のせいにしてしまい現実逃避を招いてしまう事です。
また、かろうじてモチベーションを維持しつつも目的が達成されてしまったとたんに脱力状態になってしまう。いわゆる「燃え尽き症候群(バーンアウト)」を引き起こしてしまう原因にもなります。
燃え尽き症候群はメンタルが強いと思われやすいスポーツマンやエリートのビジネスマンでも珍しくない症状です。真面目で自制心や責任感が強い、完璧主義である、我慢強い、辛抱強い性格な人であればこそ、目的達成までの期間を「我慢」や「辛抱」と捉えてしまいがち。目的が達成されてしえばもう今までのような我慢は必要なくなりますので、燃え尽きてしまうのです。
もちろん、モチベーションを維持しにくい考え方でも目的達成こそできなくはないです。しかし、所詮維持しにくい考え方であることに変わりはなく、初めはうまくいったとしても、何度も続けていけば、当然壁にぶつかることや挫折する場面も増えてしまい、目的達成の確率は下がってしまいます。
勉強やスポーツ、仕事ではある目的を達成したら、はいおしまい…という事はあまりません。階段を登るように次のステップにどんどん進んでいく事が多いので、いちいち真っ白になるまで燃え尽きてしまっていてはキリがありません。はっきり言うと非効率です。
そのためにも、やる気が維持しにくい考え方がどういうものかを知る。そして今の自分が悪い思考法にとらわれているのなら、少しずつ良い思考法を身につけていくトレーニングをしていく。
そうすることで目的を達成する確率の高い考え方を身に付き、ひとつの分野に限らず他の分野でも目的が達成しやすいメンタルを鍛え上げることができるようになります。
やる気が持続しやすい考え方にする方法
やる気が持続しにくい考え方からやる気が持続しやすい考え方に変えるには、今やっていることを違う角度から見てみる方法があります。
いつもしている練習や努力を別の視点から客観的に見る事で、些細なことでもいいから楽しい、面白いと感じるものを意識して見つけてみる、新しい発見を見つけてみる事を意識するのもいいでしょう。言い換えるうのなら「マンネリの打破」や「初心に帰る」という感じです。
また、自分がコーチングや部下や後輩を指導する立場であれば、例えば小さな事でも達成できればしっかりと相手を褒めてみる。相手が興味を示すような面白さや発見を提示したり、深くコミュニケーションすることで、やる気が持続しやすい考え方を養うサポートになります。
人によっては、考え方を変えるのが得意な人もいますが、こだわりが強い人だと時間が掛かってしまいがちです。しかし、時間はかかるから「自分はダメなんだ」と落ち込み自己否定をするのではなく、他人と比べて無駄に落ち込まず自分にあったペースですすめていくように心がけましょう。
まとめ
・やる気が持続しないのは気合や根性が足りないからではなく、やる気が持続しにくい考え方が身についているから。
・やる気が持続しやすい考え方は、好きだからやっている、満足感や達成感からくる考え方。逆に持続しにくい考え方は苦手だけどやっている、義務感や責任感からくる考え方。
・やる気が持続しやすい考え方であっても状況や時間経過で持続しにくい考え方になってしまう事もある。その場合、普段と違う視点を持ったり、初心に帰るなどの方法を行うのが良い。
・適切に褒めたり、新しい視点や発見を相手に気づかせるようなコミュニケーションができると、人をモチベーションの持続しやすい考え方にすることも可能。
仕事の場合「お金がもらえるから仕事をする」のと「自分が好きなことだから仕事をする」の2つの考え方は、やる気が持続しやすいのは後者の方です。
ただし後者の考え方で仕事をしている人でも、お金がもらえない、あるいはお金が仕事の中身に見合っていない状況を利用してやりがい搾取やサービス残業などをしてしまう人がいるのも事実です。
そういう状況が長くつつけば続くほど、モチベーションを維持するだけの体力・精神力を消耗してしまうことになってしまいます。たとえ好きで仕事やスポーツをしている場合であっても、適度に休みを入れて体力を回復させることは、やる気が続きやすい考え方を学ぶのと同じくらい重要です。