「仕事を辞めたい」
「毎日の仕事が苦痛だ」
と苦しんでいませんか?
仕事が苦痛なときはまず、自分の置かれている環境を把握しましょう。そのうえで、さまざまな解決策を模索すことが大切です。
この記事では、仕事を辞めたいときに考えるべきポイントを解説。あなたの、仕事環境を改善できる内容になっています。
意外と自覚していない?仕事が苦痛に感じる4つの理由とは
「何となく仕事に集中できない」「仕事をしているのが苦痛だ」という方は多いのではないでしょうか。
そして、苦痛に感じている原因がわからないと、いつまでもモヤモヤしたまま仕事をすることになります。
・苦痛の原因はひとそれぞれ
何となく仕事が苦痛。ですが、何らかの理由があります。そして、苦痛の原因は人それぞれです。代表的な4つの理由を紹介します。
仕事が苦痛に感じる4つの理由 | 詳細 |
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パワハラなどの人間関係 | ・苦痛の理由の代表的要因 ・いじめやパワハラなど多岐に渡る |
給料が少ない | ・かけた労力や時間に見合った給料が支払われない |
仕事内容 | ・自分のしている仕事に誇りや、やりがいを感じられない |
労働環境 | ・3K(きつい、危険、きたない)に代表されるような労働環境の悪さ |
何気ない一言もあなたが傷つけばパワハラです
パワハラを含めた人間関係のこじれは、仕事で苦しむ大きな要因です。特にパワハラは、社会問題になるほど、苦しんでいる方が多くいます。
パワハラを語る上でよく、どこからがパワハラかわからないという方がいます。
しかし、上司や先輩の発した何気ない一言にあなたが傷つけば、立派なパワハラになるのです。
また、仕事の割り振り方によっても、パワハラと認められる場合があります。
明らかにキャパオーバーの仕事を割り振ったり、反対に仕事をさせないなどの行為は、パワハラとして訴えることができます。
さらに悪いケースとなると、暴力をふるわれることもあります。もし暴力をふるわれたら、ただのパワハラではなく、暴行として認識するようにしましょう。
もし、あなたがパワハラを受けていると思うのであれば、我慢してはいけません。
我慢してしまうと、相手は「これくらい平気」だと勘違いし、さらにエスカレートする可能性が高いからです。
仮に、悪質なパワハラを訴えるのであれば、証拠集めが必要です。すぐに訴えたい気持ちもわかりますが、焦らずに証拠を集めるまで耐えましょう。
証拠を集めたら、労働基準監督署の総合労働総合コーナー(労働に関するすべてのトラブルを相談できるところ)に相談しましょう。
ちなみにある調査では、パワハラ上司を見抜くコツとして、プライバシーに干渉してくるかどうかが重要だとしています。
もし、あなたのプライベートにまで口を突っ込んでくるのであれば、現在は大丈夫でも、将来的にパワハラ上司になるかもしれません。
金額は適正?給料はあなたの価値
労働をする上で、やはり気になるのは賃金です。賃金こそあなたの価値といえます。さらに、給料の金額はモチベーションに影響します。
特に自給換算で、アルバイトと変わらなければ、やる気が起きないものです。
基本給がそれなりでも、残業時間が長いなどの理由で、時給換算にすると、アルバイトよりも少なくなることもあります。
自分の給料を自給換算で計算することで、自分の価値を知るきっかけにもなるのです。
会社の業績が悪いなどの理由で、突然の給与カットをされることもあるでしょう。
しかし、給与のカットは、双方の同意のもとに実施されなければならず、突然の賃金カットは法律上NGです。
いきなり給料を下げられた場合は、速やかに労働基準監督署に相談するようにしてください。
また、小売や営業職にありがちな、自爆営業(自分で商品を購入し、売り上げを上げること)も実質的な給料を下げてしまう要因のひとつです。
たとえ給料から自動的に引かれるシステムではなくても、自身で身銭を切ることは、実質的な賃金のマイナスにつながります。
自爆営業をよしとする文化をよしとする企業だと、どうしても実質賃金が少なくなってしまい、仕事へのやりがいが薄れていくのです。
賃金は、仕事をする上で重要な要素です。給料によって、あなたの生活水準が決まるため、モチベーションにダイレクトに影響します。
なので、給与面で仕事が苦痛になることも珍しくありません。
特に、不当な賃金マイナスや、自爆営業などが行われているのであれば、一度冷静になって将来の事を考えてみるのも良いでしょう。
単調な仕事内容でハリがない
毎日を充実して過ごすためには、刺激も必要です。
しかし、毎日の大半を過ごす仕事が単調でつまらなくては、精神上充実しているとは言えません。それどころか、徐々に仕事が苦痛になってしまいます。
毎日同じことを繰り返す日々。
淡々と作業をこなす日々には、仕事をして成果を出す喜びも、工夫して業務をこなす楽しみもありません。
毎日なんのやりがいもなく、作業する日々は苦痛以外の何物でもありません。
特に、興味のない分野の仕事をしている場合、仕事を苦痛に感じる傾向は高くなります。
多少は興味のある分野の仕事をしていればまだ良いのですが、日々の喜びを感じられないような仕事をしている場合、苦痛に感じやすくなります。
反対に、充実していても重圧を感じ続けている場合、苦痛に感じることもあります。
日々成果を指すことに追われ、緊迫した状態の中で毎日を過ごしていると、心が休まりません。
それだけでなく、成果を出してもプレッシャーだけを感じ、苦痛になってしまいます。
単調な毎日も苦痛ですが、プレッシャーに耐え続けるのも苦痛です。程よい刺激とプレッシャーが日々に活力を与えてくれるのです。
「長時間残業は当たり前」終電で帰る日々
常軌を逸した長時間労働は、苦痛を感じるだけでなく、精神がダメージを受けてしまいます。
毎日始発出勤、終電帰宅。繁忙期などの、一年のうちのわずかな期間なら良いのですが、1ヶ月2ヶ月となるとさすがに苦痛を通り越して、心身に症状が出てきます。
仕事の時間が長くならないために、業務効率化を図っても、余計に仕事を振られ、業務量だけが増えていくという悪循環になる場合も少なくありません。
過度な長時間労働によって、精神だけでなく身体を壊してしまうこともあります。
中には社会復帰が難しくなるレベルで、被害をうけている方もいます。しっかり働き続けるためにも、限界を感じる前に行動を起こしましょう。
苦痛な職場をやめたい!でもちょっとまって
現在の職場で感じるいろいろな苦痛。辞めたくなることもあるでしょう。
ですが、苦痛だからといって、すぐにやめてしまうのはおすすめできません。
焦ってやめてしまうと、次の職場でも、同じ事を繰り返してしまうかもしれないのです。
また、新しく仕事がすぐ見つかるとも限りませんし、次の職場が今の職場よりも良いとも限りません。
焦って辞めてしまうと、後悔だけが残ることもよくあります。まずは今の仕事を続けるべきか、辞めるべきかをしっかりと考えるようにしましょう。
今の職場で解決できることもある?
よほどひどくない職場でなければ、今の職場で解決できることを模索してみましょう。
自分が苦痛に感じている原因を発見したら、解決するように行動を起こすのです。
例えば、人間関係に悩んでいるのであれば、別の部署への異動を打診してみましょう。
厳しいことを言われるかもしれませんが、今の仕事を続けたいのであればやむをえません。まずは一度相談してみましょう。
また残業時間が長くて、悩んでいるのであれば、業務を効率化するために工夫しましょう。
だらだらと仕事を続けている自覚がなくても、短縮できることはあるかもしれません。
自分の仕事がしっかり終わってから、どんどんと仕事を割り振られるかどうか見ておくのです。
残業前提の仕事を大量に割り振られるのであれば、会社として帰らせるつもりがないことになります。
まずは、自分の仕事を時間内に終わらせることを意識してみましょう。
前述のように、今の職場で出来る改善方法はたくさんあります。中でも、代表的な3つの方法を紹介します。
今の職場環境を改善する方法 | 詳細 |
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上司へ相談する | ・まずは上司に相談 ・客観的に見ている上司に相談することで、気づかない改善点が見つかるかも |
業務を効率化してみる | ・業務を効率化 ・仕事のスピードを意識する ・残業時間が長くならないようにできないか探す |
スキルアップする | ・仕事がしっかりできれば、人間関係がよくなることも ・認められる成果が出せるように、スキルアップ |
職場によっては、まだまだ改善できる余地があるかもしれません。冷静に自分に何が出来るかを、考えてみましょう。
仕事の苦痛を相談するなら
人間関係の悩みや、職場環境の悩みなど、なかなか相談するのが難しい悩みもあることでしょう。
上司や、周りの人間に相談をすると、すぐに広がってしまう職場だと、どうしても相談するのが難しくなります。ですが、諦める必要はありません。
実は、職場の苦痛を相談できる窓口があるのです。
紹介する窓口は、すべて無料で利用できます。一覧表にしておくので参考にしてください。
仕事の悩みを相談できる窓口と情報 | 特徴 |
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総合労働相談コーナー |
・職場のトラブル全般 ・電話や面談で相談 ・厚生労働省が運営 |
労働条件ホットライン ・TEL:0120-811-610 ・平日:17時~24時 ・土日祝日:9時~21時 |
・長時間労働などの労働条件の悩み ・電話相談 |
法テラス ・TEL:0570-078-374 ・受付時間:24時間 |
・法律的な悩み ・国が設立した相談窓口 ・電話やメール、面談 |
みんなの人権110番 ・TEL:0570-003-110 ・8時30分~17時15分 (平日のみ) |
・パワハラやセクハラ ・暴力など ・電話と面談で相談 |
こころの耳 ・TEL:0120-565-455 ・月火:17時~22時 ・土日:10時~16時 |
・人間関係の悩み ・健康被害など ・電話とメールで相談 |
周りに相談する相手がいないのであれば、上記のような機関をつかい、日々の仕事が苦痛にならないようにしていきましょう。
どうしてもやめるなら次の職場を決めておこう
職場改善対策をしても、まだ苦痛な場合は辞めることを考えましょう。ただし、辞めるとしてもきちんと準備をしましょう。
何も考えずにやめてしまうと、後々の生活に困ることになります。転職活動にはお金がかかります。
すぐに辞めてしまい、貯金ができていないと、転職活動の費用どころか、日々の生活費に追われるようになってしまいます。
辞めることを決断したのであれば、新しい職場を見つけられるように、転職活動を行いましょう。
転職活動は、採用試験によって、現在の自分の価値を客観的に知ることになります。
怖いことかもしれませんが、自分の市場価値を把握できるので、今後のキャリア形成に大きく役立ちます。
また、転職活動の履歴書の作成や、転職エージェントとの面談によって、客観的に自分を見直すこともできます。
転職活動の中で、本当に辞めたいかどうか改めて考え直すのも良いでしょう。
転職エージェントとの面談で、転職をやめ今の職場で頑張ろうと一念発起した方も多いのです。
転職した場合の5つの注意点
せっかく転職が決まったとしても、今の職場と同じ状況に陥っては意味がありません。転職で失敗しないようにするためには、5つのポイントがあります。
転職してから気をつけたいポイント5カ条 | ・採用されたことに自信をもつ |
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・今の会社のやり方にこだわらない |
・自分から積極的に輪に入る |
・仕事を積極的にする |
・相談できる味方をつくっておく |
採用された自信を持つ
転職活動で採用され、新たな職場で働くことになったら自信を持って業務に取り組みましょう。
転職活動では、履歴書や職務経歴書、面接によってあなたのスキルを試されます。場合によっては、テストを受けることもあるのです。
難しい採用試験を突破して、入社まで到達したのですから、あなたのスキルや技術が、認められたということになります。
なので自信を持って仕事に励みましょう。決して自信のない態度をとってはいけません。信頼されるように、ハキハキと受け答えをしていきましょう。
今の会社のやり方にこだわるのはNG
採用されて自信をなくすのはNGですか、今の職場のやり方にこだわってはいけません。今の職場と次の職場は、やり方も人も全く違います。
にもかかわらず、今の職場のやり方を通してしまっては、ひんしゅくを買うだけではなく、仕事ができないというレッテルを貼られてしまいます。
また、よからぬ噂を立てられかねません。
会社は、あなたのスキルや技術を認めて、入社させています。その上で、転職先のやり方をしっかりマスターし、信頼を勝ち得ましょう。
一から教わる気持ちが大切です。教えてくれる上司や先輩への素直な態度は、あなたの評価を上げてくれることでしょう。
自分から積極的に飛び込む
転職先では新しい人間関係を築くことになります。すでに出来上がっている輪の中に入るのは、大変なことですが、入社した以上は、積極的に声を掛けていきましょう。
分からないことは積極的に質問するなど、コミュニケーションを自分からとっていくことが大切です。
職場に対する積極的な姿勢は、受け入れてくれるきっかけにもなります。
仕事を知る、積極的に仕事をする
転職後は、会社の仕事を詳しく知るために、積極的に学びましょう。
仕事に対するしんしな姿勢は、あなたの評価を上げ、円滑な職場ライフを手助けしてくれます。
反対に消極的だと、たとえ本人にその気がなくても、やる気がないと思われて、信頼を勝ち取ることはできません。積極的に仕事を吸収しましょう。
パワハラが心配なら味方を作っておく
パワハラで今の職場を離れようとしている方や、次の職場でパワハラに合わないか不安な方は多いでしょう。
もし、パワハラが不安であれば職場に味方を作っておきましょう。
職場に何でも話せる上司や先輩がいれば、たとえパワハラを受けたとしても、相談に乗ってもらえるのです。
相談に乗ってもらえる相手がいれば精神が安定します。一匹狼にならないために、きちんと人間関係を築いておきましょう。
仕事の苦痛を解決するためには動くことが大切
現在の職場の苦痛を解決するためには、まずは相談してみることが大切です。
しっかりと相談し、解決策を考え、もし無理と判断したのであれば、今の職場をあきらめて別の職場を探しましょう。
次の職場が見つかったら、現在の職場の反省点を生かして、積極的に仕事をするようにしてください。
積極的に仕事をすることが、充実した生活を送るためのポイントとなるのです。