部活をやめる時とやめた後に役立つ、ポジティブなるための考え方まとめ

この記事が気に入ったらシェア

スポンサーリンク

練習がめんどくさい、コーチとうまく合わない、他の部員と仲良くする事ができない、部活のせいで勉強がおろそかになる…などの理由で、せっかく入った部活動をやめてしまう事があります。

とくに、全国を狙うような厳しい練習をしている体育会系の部活動、文化系の部活でも吹奏楽や合唱部のようなチームワークが大切な部活動の場合、部活を途中やめることは難しく、最後までやるのが当たり前になっている事もあります。

そんな雰囲気のなか、部活をやめたいけど、やめると先生や友達、親から何か言われるのが怖いので、やめるにやめられず、ずっと決断を保留したまま、ただ時間と労力だけを費やしてしまうケースもあります。

部活動を続けるほど途中でやめれないのは、スマホゲームと同じ心理が働くから。

以前「ゲームでストレス解消…のはずが逆にストレスが溜まってしまう理由」という記事の中で、基本無料のスマホゲームをやめたいのになぜやめられなくなってしまう理由を書きました。

上の記事では、人間は「今まで自分が費やしてきた時間や労力に対して価値があると思う」ために、無料のゲームであってもこの心理が働きます。この心理を行動経済学では「サンクコスト効果(埋没費用)」と呼びます。

それで、この心理の最大の特徴は、価値があるものを無駄にしたくない、今まで費やしてきた時間や労力を無駄にしたくないという感情が発生し、現在や未来の行動がその「もったいない」という感情に振り回されてしまうということです。

「今まで費やしてきた時間や労力を無駄にしたくないから、本当はやめたいけど続けてしまう…」。このわかっているけどやめられないという仕組みをうまく利用しているのが、課金で利益を上げるスマホゲームなのです。

この考え方は、部活動をやめたくてもやめられない場合でも、同じように使うことができます。

部活動の場合も、スマホゲームと同じように体力(スタミナ)と時間(プレイ時間)を費やします。しかし、途中でやめようと考えても「ここでやめてしまったら、今まで費やした体力と時間がパーになってしまう…でも、それだけは何としてでも避けたい!」という心理が働き、やめたくてもやめられなくなってしまいます。そして、気が付けばズルズルと体力と時間を費やし続け、ますますやめにくくなります。

また、この考え方は自分以外の部員がやめていく場合にも応用して使えます。

チームスポーツの場合だと、ある部員が途中で部活動をやめてしまう事でチームに全体に影響が出てしまうことがあります。

その場合、たとえ自分は部活をやめなくとも、他の部員がやめることでチーム全体に悪影響が出てしまい、下手すると自分の費やした練習も無意味になってしまう可能性がでてきます。当然ですが最悪の事態は、なんとしてでも避けたいもの。なので、自分が費やしてきた練習が無駄にならないために、他人が部活をやめるのを引きとめようとしてしまうのです。

ポイント

部活をやめようとしても「部活動に費やした体力や時間を無駄にしたくない!」という心理がはたらくので、途中でやめられなくなる。やめようとしてもやめられないのは誰にでも起こるので、それで自分を責めるのはおすすめできません。

スポンサーリンク

部活をやめる決断をするときは冷静さを失っている

一般的にいうと、部活動への所属のスタイルは「入る」か「やめる」かの二種類しかありません(…当然と言えば当然ですが。)

入る部活も、ゆるーいサークルや同好会であればそこまで深刻に悩む事はないですが、全国を目指して日夜練習三昧のガチンコ体育会系のような雰囲気だと、部活動に入ってしまった以上は、それを引退するまでやめる事は許さないという暗黙のルールに縛られることがほとんどです。

となると、部活に入った以上はやめてはいけない、やめる事は悪でありあってはならないことという考え方に染まってしまいます。

その考え方染まった状態で部活を続けるも、人間関係や自分の実力不足のせいで、内心はとても部活をやめたいという思いが芽生えてしまうと厄介です。部活をやめるというタブーを今まさに自分が犯そうと考える事で、精神的にも苦しくなってしまい、当然メンタルにも悪影響が出てしまいます。

また、最初は胸に期待を膨らませて入部届けを出したけど、続けていくうちに熱が覚めてしまい、なんだかモチベーションが上がらないまま部活動を続けていく事にぼんやりとした不安や疑問を持つようになって部活をやめたくなるケースもあります。

そんな状態では練習の効率も悪くなり上達も限定的になるので、ますます部活をやめたいという思いが増えていくばかりですね。

部活をやめる前に考えて欲しいこと

このように、部活動をやめようと考えている状況は、精神的に余裕がなく、冷静な状態とは言えません。

「部活動をやめる」というようなその後の学生生活を左右する重大な決断を下し実行するときは、どうしても焦りや不安から冷静さを失いがち。そんな悪いメンタルの状態で下した決断は、後々のメンタルの状態に影響を与えがちになります。やめたときを振り返ると、

「やっぱり部活動をやめなければよかったのでは?」

「ひょっとして部活を続けていばいい結果が出たかも?」

「あんなにストレスを感じていた部活動が今はなぜか恋しい。」

「自分が部活動に戻らないから、他の部員もなんだか楽しくなさそうに見える…」

と、いうような後悔をして落ち込む場面が必ず出てきます。

焦りから部活をやめる決断をしてしまい、やめた後冷静になって当時の状況を振り返ることができるようになったからこその後悔です。まさに「後悔先に立たず」という状況で、やめてしまった過去は取り消す事はできません。

そういった後悔をしなためにも、部活をやめようと悩んでいる時は部活をやめるか、やめないか以外の選択肢を考えて実行するという方法があります。

マネージャーとして活動してみる。

部活動をやめずにマネージャーとして活動する方法です。選手としてではなく、マネージャーとして活動することで、心理的な開放感を得ることもできます。

また、自分が選手として活躍することよりも、選手をサポートしたり応援する立場の方が向いている、と気づくことができることもあります。

練習時間を調整してみる。

部活をやめたいと思い悩んでいる時は、精神的な余裕がないので、あえて練習時間を減らして、部活動以外に使える時間を増やす。時間ができた事で心の余裕をもてるようになり、部活をやめることかどうかを冷静に考える事ができます。

期間を決めて部活を休む

部活動を一定期間を決めて休む事で、冷静になって考えるための余裕をもてるようにします。休む事で疲労も解消され、オンオフを切り替える大切さを身に付けることもできます。

また、休んでみて「やっぱり部活に戻りたい」と思ったら部活を続ける、休んでみて「やっぱり部活をやめたい」と思ったら部活に行けばいいのです。

この時大切なのは自分が下した決断を自分で肯定すること。そしていつまでもやめた部活動の事に精神を集中させず、次に自分がすることや目標に集中していくことです。

ここでメンタルの切り替えが出来ずに、ただ時間を持て余してしまっていては、「やっぱり部活動を続けておけばよかったんじゃ…」というようなネガティブな感情を抱いてしまい、いいメンタルの状態が保てなくなります。

過去のことは過去のこととしてすっぱり割り切る。時間をかけて距離をとり、自分で部活をやめるという決断を下したのだからこそ、その決断を無駄なものにしないためにも切り替えていくことが大切になります。失った時間や体力などは取り返すことができません。それにいつまでもこだわってしまうので、部活もスマホゲーもやめ辛くなるのです。

スポンサーリンク

部活をやめたいと思う時は燃え尽き症候群になりかけている可能性もある

先ほど書きましたが、部活動をやめたいと思うときは、精神的に余裕がなく、冷静な状態ではありません。これに似た状態が「燃え尽き症候群」を起こす前の状態です。

練習で自分の精神力や気力を使いすぎてしまって空っぽになってしまうと、何もやる気が起きなくなる、いゆわる燃え尽き症候群なってしまいます。

燃え尽き症候群にならないためには、もちろん燃え尽きないようにすることです。そのためには、練習で精神力や気力を無駄に消耗しないようにある程度セーブする、練習を事務的に淡々とこなせば良いのですが、実際の部活でそういった行動が許される事はまずありません。

もしもそんな態度を取れば、コーチからは「もっと真面目に頑張れ!」「お前はやる気がないのか!」と怒鳴られてしまい、先輩から生意気な後輩としてマークされてしまう可能性は十分にあります。自分が一生懸命頑張っているのに、他の部員が真剣にやっていないのを無視する、という指導法ではチーム全体のモチベーションの低下を招いてしまいます。

怒鳴られるのが嫌だ、先輩からいじめられるのが嫌だ、かと言って部活動に入った以上はやめるわけにはいかない…と、精神的に追い込まれると余裕がなくなり、冷静な状態でいられなくなります。

そしてある日突然、バッテリーが切れてしまうようにバタッと燃え尽き、部活動に顔を出さなくなってしまいます。

スポンサーリンク

「部活をやめる、休むのは悪いことではない」と思えるのが大切

今の日本の部活動というシステムの都合上、途中で部活動をやめてしまうのは難しく、部活動を自由にやめる、休むという土壌が出来ているとは言えません。熱心であればあるほど、意識の高い部員以外は楽しめない、という雰囲気が多いです。

また、部活をやめた人のことを競争に負けた弱者、負け組、我慢ができない、逃げた、というネガティブなレッテルを貼られるケースもおおくあります。部活を続けている人の中には、そういったレッテルは貼られないために部活をしぶしぶ続けている、という人もいます。

この場合、部活を続ける目的が、上を目指すことや自分が楽しむことではなく、ただ怒られたくないから、レッテルを貼られたくないからというネガティブな目的に変わってしまってる状況だと、練習の効果も上がりにくくなります。

スポーツの場面でも仕事の場面でも、やめたり休んだりする事を「悪」と捉えすぎているために苦しんでいる人が多くいます。休まずコツコツ頑張る事は大切ですが、だからと言って休むのはいけないこと、休むのは悪いことと決め付けるのは間違いです。

肉体的に疲れている時はしっかり休んで体力を回復しないと、パフォーマンスが落ちてしまういますね。メンタルもそれと同じで、精神的に疲れたら同じように休んで回復させることで、またいいパフォーマンスができる様になります。

休むことはスポーツや部活を楽しむためにも、人生そのものを豊かにしていくためにも大切なことです。プロのスポーツの分野でも休息の重要性は浸透してきていますが、部活動ではなかなか浸透していないのが実情です。

そのためにも、部活をやめることや部活を休むことを肯定的に考える事を、自分自身で実践していくのが大切です。

休むのも練習のうちという事は「「休むのも練習のうち」部活の休養日がフィジカル面でもメンタル面でも大切な理由」でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

広告掲載、記事執筆のご依頼などはこちらから。