ゲームでストレスや義務感を感じる理由と対処法

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テレビゲームやスマホゲームなどで日頃溜まったストレスを解消しようと思っても、気が付けば逆にストレスを溜めてしまっていた。そんな経験はありませんか?

好きなジャンルのゲームや長年親しんでいるシリーズのゲームであっても、続けていくうちに最初のうちは感じなかったストレスを感じるようになる、気が付けばそのゲームをやる事に義務感や苦痛を感じて、嫌になるという経験は、ゲームに長年親しんでいる人の間では意外と多いものです。

それは単純にゲームを遊べる体力や集中力が衰えているのではなく、ゲームそのものに対する考え方が変わってきたために、ストレスを抱えるようになっているのです。

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なぜゲームでストレスをためてしまうのか?

「ストレス解消」という目的のためにゲームをいざ開始してもストレスが溜まる。この原因はゲームに対して、義務感や作業感を感じる、ストレス解消以外の目標を見出してしまうからです。

ゲームに義務感や作業感を感じる場面

  • 「毎日ゲームをしないとで、新たな実績が解除されない。」
  • 「このチャプターを○○回クリアしないと隠しアイテムが手に入らない。」
  • 「一週間以内にあるアイテムを何個集めなければならない。集められないと、期間限定のレアアイテムが手に入らない。」

などのような、ゲームを楽しむということよりも、ゲーム内で仕事のような単純作業が発生する場面はストレスになってしまいます。しかし、作業をこなさないと自分が欲しいアイテムや報酬が手に入らないので、仕方なく義務感でゲームをすることになれば、リラックスできないのも無理もありません。

これでは、現実世界でお金が欲しいために渋々仕事をしているのと何も変わりがありません。

ゲームにストレス解消以外の目標を見出す場面

最初は楽しめていたのに、徐々にゲームが楽しめなくなる原因は、自分自身がゲームに対して楽しむこと以外の目標を立てたり、制限や制約をつけた上でプレイしているなどが挙げられます。

例えば、テトリスのようなパズルゲームは、(多人数プレイ要素もありますが)基本的に一人で手軽に遊べて、ルールもシンプルなのが特徴的です。しかし、単純なだけに意外と奥が深く、極め出すと際限がありません。

最初は純粋に楽しんでいたのに、上達していくと、

  • 「○○連鎖が当たり前にできるようになる」
  • 「ハイスコアを更新するまでゲームを続ける」
  • 「コンピューターのレベルMAXにノーコンティニューでクリアする」

という目標が生まれて、次第に楽しむことよりもそれらの目標を達成することに目線が傾いてしまいます。

目標が達成されているうちは問題ありませんが、ゲーム内で立てた目標が達成されないと、落ち込む。イライラしてゲームに八つ当たりしてしまう、などの行動を取ってしまい、メンタルに悪影響が出てしまいます。

パズルゲームに限らず、アクションゲームやRPGでも、ゲームクリア後のお楽しみイベントとして、やり込み要素を取り入れているゲームは沢山あります。やり込み要素自体は、ゲームクリア後も飽きずに楽しんでもらえるためのものです。

しかし、やり込み要素に手をつけていくうちに、やり込み要素を楽しむのではなく、すべてやり込むことが目標になってしまい、その目標が達成されなくなるとストレスを抱えてしまいます。

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ストレスを感じているのにゲームがやめられない理由

しかし、現実ではこういったストレスを抱えながらもゲームを続けてしまう人が後を立ちません。ストレスを感じた時点で、ゲームをほっぽり出して寝るなり、他の気分転換ができればいいのになぜそれが難しいか。

それは、人間は「今まで自分が費やしてきた時間や労力に対して価値があると思う」心理が働くからです。この心理は「サンクコスト効果(埋没費用)」とも呼ばれています。

一度費やした時間、金、労力はゲームに限らず戻ってはきません。当然そんな事は百も承知だという人もいますが、それでもなお、失ってしまった時間、金、労力に囚われしまうことで、これから十分に変えることが出来る現在や未来にも影響が出てしまうのが、この心理の厄介なところです。

ゲームに当てはめれば、長い期間同じゲームを続けていればいるほど、そのゲームに費やした時間、金、労力も増えていきます。しかし、今ここでそのゲームをやめてしまえば、今まで費やしてきた時間、金、労力がもったいない、無駄になってしまう

そう考えてしまうのでゲームに苦痛やストレスを感じていても、やめられなくなってしまいます。

ゲームに対してイライラしつつも、かと言って途中で投げ出してやめる事ができず、楽しくもないのにゲームに無駄に時間を費やす…ゲーム運営側からすれば、こういうユーザーはいいお客さんかもしれませんが、ゲーム運営にとって都合のいいユーザーにならないように自分で自制する心がけや、ゲームで遊ぶ時間に関するルールを持つなどの策を立てることが大事と言えます。

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基本無料のスマホゲーはゲームをやめられない心理を利用している

この「止めたくても止められない」という心理をうまく利用しているのが、スマートフォンでできるゲーム(スマホゲー)です。

多くのスマホゲーは基本無料でプレイできますが、アプリ内課金を取り入れている所がほとんど。

無料プレイでもゲームの自体は問題なく楽しめますが、課金をしていわゆる「ガチャ」を引く事でレアアイテムやレアカードが手に入り、ゲームをサクサク進めやすくなるという設計がほとんどです。

基本無料なので、最初は課金をする気がなくても手軽にゲームを始めることができます。しかし、ゲームを進めていくうちに1日数分であっても時間や労力を費やし続ける事になるので、途中でやめようと思っても、勿体無いと感じてやめにくくなります。

また、ゲームの方も途中で脱落者が出ないように、毎日ログインすることでゲーム内で使えるお金やアイテム、ガチャのチケットを配布するなどのテクニックを使ってきます。いわゆる「ログインボーナス」です。

基本無料でもとりあえずダウンロードして、とりあえずログインボーナスを手に入れて、雰囲気で続けてしまい、ここでやめたら時間と労力が無駄になるから惰性で続けてしまう。

続けていくうちに、ゲームを楽しむ事よりも「あのレアアイテムが欲しい」「あのレアカードが欲しい」という目標が生まれて、そこで課金をさせて収益を上げる、という人間の心理を上手に利用したゲーム設計になっています。

基本的に課金の無い据置きや携帯ゲーム機のゲームなら、失う金額(ゲーム機本体とカセット)の上限は決まっていますが、スマホゲーにはその上限がありません。気が付けば1回買い切りのゲーム以上に浪費をしてしまっていたり、一年で100万円以上もつぎ込んでいたというケースもあります。(ただし、最近では18歳未満の場合は1ヶ月あたりの限度額が決まっているゲームも存在しています。)

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まとめ

  • ゲームに義務感や作業感、ストレス解消以外の目的を見出すと、ストレスをためる原因になる。
  • ストレスを感じているのにゲームがやめられない理由は、費やしてきた時間・金・労力が無駄になってしまうのを恐れる心理が働くから。
  • 費やしてきた時間・金・労力が無駄になってしまうのを恐れる心理を利用して、基本無料の課金制スマホゲームは作られている。

ゲームそのものは暇つぶしや趣味で私もよくやっていますが、なんどもやっているうちにルールを縛ったプレイや、ハイスコアを狙おうという目標を立ててしまって、かえってストレスを抱えてしまう事はよくあります。

スマホゲーもやっていますし、ある程度課金もしていましたが、課金をすればするほど、ゲームに対してつぎ込んだ金以上の価値がある、と思い込んでしまっていると自覚してからは、課金はやめて、スマホゲーもあまりやらなくなりました。

もちろんやめようとしたときは、「課金をしたからこそ、途中でやめてはパーになる」という感情が出てきましたが、課金をしたという過去に囚われて、これからの大切な時間をなんとなくスマホゲーに費やすのは精神的に良くない。

もちろん、ゲームそのものは楽しかったですし、ゲームのストーリーやキャラクターに出会えてよかったと思っています。そういった思いを通して、課金(無駄使い)したという過去に囚われネガティブになるのではなく、ポジティブになれるように心がけていきましょう。

なお、ゲームにストレスを感じる心理については「ゲーム依存や重課金をしてしまう心理と対策について」でも触れていますので、ぜひご覧下さい。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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