スキゾイドパーソナリティ障害の人と趣味の楽しみ方に関する考察

この記事が気に入ったらシェア

他人や世間への関心が薄く、孤独でいることを苦しく思わない傾向がある、スキゾイドパーソナリティ障害の人(以下「スキゾイドの人」と呼ぶ)は、孤独でいる時間を自分の趣味の時間として使うことが多いとされています。

今回は、そんなスキゾイドの人と趣味に関するテーマについて、お話しいたします。

スポンサーリンク

大勢で楽しむ趣味よりも一人で楽しめる趣味を好む

スキゾイドの人が嗜む趣味の中身も「他人や世間への関心の薄さ」が反映されているものになる。

つまり、大勢でワイワイ楽しむような趣味(チームスポーツ、バンドなど)ではなく、読書、絵画、一人旅、一人カラオケ、ゲーム、ネットサーフィンといった、自分一人で完結する趣味の方が、性にあっていると言えます。

また、一口にゲームが趣味と言っても、他のユーザーとの協力プレイが必要なゲームよりも、自分一人で黙々と打ち込めるゲームの方を好むという、孤独を好むスキゾイドらしい一面が遊び方にも反映されます。

なお「趣味」と呼んでよいかは疑問ですが、ある特定の学問にのめり込むといった研究者気質な部分もあり、後述するように趣味を仕事にしやすいという強みをもっているとも言えます。

趣味に没頭しても趣味を通じた他者の存在や評価には無頓着

スキゾイドの人は、趣味に没頭した結果、実力をメキメキとつけやすい人と言えます。

今風に言えば、趣味はあくまでも娯楽であり、他人と和やかな交流を楽しむツールとみなしている「エンジョイ勢」ではなく、趣味という名の一芸を極め、更なる高みを追うことをメインとしている「ガチ勢」に近い嗜み方をしていると言えます。

あくまでも趣味は自分一人で行うものであり、友達作りや人間関係を円滑にするためのものではないとみなしている。

そのため、同年代の中で共通の話題になりにくいマイナージャンルな趣味を嗜んだり、趣味としての楽しみが今ひとつ理解しづらい趣味(例:マラソン、ギャンブル、コレクションなど)でも、問題なく楽しめることがあります。(なお、理解しづらい趣味を貶す趣旨ではないことを補足しておく)

なお、スキゾイドの人は趣味の実力こそ磨くものの、その実力を他人に披露したり、同じ趣味を楽しむ人と競争することには興味が薄い。

あくまでも、自分一人の内面世界に留まったり、淡々とストイックに趣味の実力を磨き、周囲からの評判や評価には無頓着。

スキゾイド特有の、どこか浮世離れしており我が道を進み続けるユニークな生き方・価値観が、趣味の楽しみ方にもそのまま反映されるとされています。

趣味に対する口出しやアドバイスには煩わしさを強く感じる

傍目には「それだけ実力があるのなら、それを武器に仕事にして収入を得たり、どこかの大会に出場して表彰台を目指してもいいのに…もったいない」という感想を、スキゾイドの人に抱くこともあるでしょう。

しかし、スキゾイドの人からすれば、こうした思いやりは余計なお世話であり、お節介なアドバイスとして受け取ってしまう可能性があります。

社会的な評価はもちろんのこと、他人との交流に無関心で、我が道を進みたいスキゾイドの人からして、たとえ善意であっても趣味に対するアドバイスや指摘は、自分の趣味の楽しみ方を否定する声であると受け取ってしまいがち。

善意や親切心で「○○すればいいよ」と言っても、その言葉は趣味にとどまらず、スキゾイドの人そのもの生き方や価値観を否定する、大きなお世話だと受け取ってしまいます。

上でも触れているように、スキゾイドの人の趣味は、どこか浮世離れしている部分や「なんで趣味を通じて他人と交流を持たないのだろう?」と、世間一般から見て疑問を隠せない部分が目立ちます。

しかし、そうした疑問をぶつけたり、世間から認められるような趣味の楽しみ方、アピールの仕方を提言していく際は、まずはスキゾイドの人の趣味に対する認識をよく知り、敬意を払うことを忘れてはいけません。

スキズイドは趣味を仕事にできるのか

スキゾイドの人は趣味の世界で頭角を表せるだけの素質を持っている人と言えるので、そのまま趣味が高じて仕事になったり、好きを仕事にするという、近頃流行りの理想的な生き方を謳歌できる…そんな才能に恵まれている、幸福な人のように見えるかもしれません。

しかし、スキゾイドの人は一時的には趣味を仕事にできるかもしれませんが、そのまま趣味を仕事にし続けることには、苦労してしまう可能性があります。

その理由としては、

  • 他人や世間に対する関心の薄さゆえに、仕事に関わる交渉事が上手く行かず、一度仕事を受けたとしても、その後「コミュニケーションがとりづらい」という理由で次の仕事へとつながりにくい。
  • また、本人が趣味でお金を稼ぐことや、実績や評価を得ることに無頓着であり、次の仕事の話がきたとしても、興味がないので断ってしまう。(余談だが、無頓着さに漬け込んでやりがい搾取のターゲットにされる可能性も否定できない)
  • 更には、他人と協力して趣味を仕事にしてお金を稼ぐことの煩わしさを知り、仕事として趣味を一人で楽しむ事よりも、一人でマイペースに趣味を楽しむ事の方が性に合っていると再確認し、次の仕事を断ってしまう。

などにより、世間が羨むような生き方を自ら手放してしまう。

しかし、当の本人は世間が羨望の眼差しで見ていることには無頓着で、そのまま自分の趣味のスタイルを貫くという、スキゾイドらしさを見せることがあります。

もちろん、スキゾイドの傾向があるからといって、全員が趣味を仕事にするのが向いていない…と断言するものではありません。

しかし、いざ趣味が仕事となると、

  • 新規の顧客を開拓したり
  • クライアントの要望を聞いて仕事の内容に反映させたり
  • 締切を設定し、スケジュール通りに動かなければいけない状況に身を置いたり
  • 見積書・契約書・請求書・領収書などの各種書類の用意や確定申告をしたり

…など、面倒な作業が増えてしまい、今まで自由に楽しめていた趣味ではなくなってしまう。

また、アニメや漫画などの娯楽産業にて趣味を仕事にするとなれば、流行の要素を取り入れたり、大衆受けする事を目指すために、自分の信念を折り曲げることを余儀なくされる場面も出てくるでしょう。

こうした、自分の趣味のあり方をあらゆる形で否定・修正されることに対して、スキゾイドの人は強いストレスを感じてしまう。(もちろん、スキゾイドの人でなくてもストレスは感じるものだとは思うが)

趣味を仕事にすることは可能かもしれませんが、それでずっと食っていけるか、メンタルが持つかはまた別の話であると感じます。

しかし、言い換えれば自分の趣味を仕事にして行く際に、ある程度折り合いを付ける事ができたり、仕事で必要なコミュニケーションが問題なくできるの出れば、趣味を仕事にし続けられる素質を、スキゾイドの人は持ってるといえるでしょう。

関連記事

スキゾイドパーソナリティ障害から見る感情表現できない、苦手な心理
喜怒哀楽などの感情を表現することが苦手である。 あるいはそれらの感情そのものがあまり湧かないというか、今ひとつ感情というものがどういう
スキゾイドパーソナリティ障害の人は優しいのか
スキゾイドパーソナリティ障害とは、他人や社会と関わることに関心がなく、根っこから孤独を好む、感情表現も乏しくどこか達観している人物のように見