コーチングセミナーに感じる胡散臭さ

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胡散臭い自己啓発セミナーやビジネスコンサルなどに関連するものとして「コーチング」と呼ばれるビジネスがあります。

コーチングと言えば、スポーツの指導者のように誰かに何かを教える、指導する人のことが一般的であり、コーチングビジネスはこうした人を指導する技術を育成する職業のことのように考える人が多いでしょう。

なお、言語的に解説すると、ノウハウを教えることはティーチングであり、コーチではなく先生(teacher)の仕事です。

コーチは、クライアントの悩みや不安を聞き、受け入れて、問題解決の糸口を見つかるきっかけを与えることが、コーチの仕事となります。例えるなら、先生と心理カウンセラーの中間にあたる仕事がコーチングと言えます

…しかし、コーチングセミナーは他人の悩みを聞くとか、気づかせたりする教えたりするようなものではありません。(そもそもセミナーという多数の人が集まる場所で話を聞くというのもおかしい話ですが…)

実態は「コーチング」というお金儲けのノウハウを高額で教える、という情報商材の販売をしているだけであったり、資格商法のように、全く知名度のない「○○認定コーチ」を名乗れる権利を高額で販売しているだけものもあります。

ものによっては、高額な自己啓発セミナー屋が名前を「コーチング」と変えただけのものもあり、悪質な商売の温床と言えます。

しかし、「コーチング」の場合は「自己啓発」に比べると比較的言葉のイメージが汚されていない分、胡散臭い商売だと見抜けず騙されやすい人が多いと考えられます。

今回は、そんなコーチングセミナーに感じる胡散臭さについてお話しいたします。

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コーチングセミナーの胡散臭さ

セミナーの内容が非常にぼんやりとして掴みどころがない

人間関係の悩みや心の悩みなどの解決をメインにしているものならともかく、ビジネスや金儲けのコーチングセミナーでも、

  • 「ポジティブシンキングが大事」
  • 「人との縁or出会いに感謝!」
  • 「根拠のない自信を持つべき」
  • 「好きなことを突き詰めて仕事にする」
  • 「ファーストペンギンになれ!リスクを取れ!」
  • 「自分に正直になろう」
  • 「本質を見抜く力を身につけよう」

などの「まぁ、そうでしょうね」としか言えない言葉、掴みどころがないぼんやりとした言葉が飛び交うのが特徴的です。まるでポエムを読んでいる気持ちに襲われるかのような、内容らしい内容が無い文章が目立ちます。

もちろん、コーチングはティーチングと違って、セミナー参加者が自分の中で「気づき」を得ることが言語的な意味なので、こうしたふわっとした言葉で参加者に呼びかけると説明すれば、一応は筋は通っているように感じます。(やや強引な気もするが…)

ただし、もとより、自己啓発セミナーをしていた方々が「コーチング」を名乗って以前と同じ商売をしていると考えれば、こうしたぼんやりとした言葉ばかりが飛び交う状況も腑に落ちることでしょう。

別にコーチングだからぼんやりしているのではなく、そもそもぼんやりとした言葉を商売道具にしている立場がある。そして、ぼんやりとした話を喜んで聞いて金を出す人に狙いを定めたた商売だからこそ、ぼんやりとした言葉を使わざるを得ないのです。

主催者の生い立ち・プロフィールがやたらドラマティックで過剰演出

コーチングセミナーを行っている主催者のSNSやブログ・ホームページでは、主催者の詳細且つドラマティックなプロフィールが長々と綴られているのも、胡散臭さを強める材料です。

なお、プロフィールのシナリオは挫折からの復活劇が典型です。(こういう展開は神話の法則と呼びます)

  • 「社会不適合者なのにネットで大儲けして大手企業からの仕事も取れるようになった」
  • 「借金をして人生のどん底を味わいましたが、ある人と出会いで変わって無事に完済。今やタワマン暮らしです」

など、読むだけで胸焼けがしそうな、過剰に装飾されたプロフィールばかりです。

なお、こうした過剰なプロフィールは、

  • マルチ商法
  • ネットワークビジネス
  • 自己啓発セミナー
  • スピリチュアル系
  • 「儲かる方法を売る」情報商材屋

などに関わる方々に共通して見られるものです。そのどれも情報を精査しない人、マルチメディアリテラシーが低い人、困窮しており人生一発逆転を目指している社会からドロップアウトしかけの人を狙った悪質な商売です。

そうした人を狙う商品として「コーチング」が近年目をつけられているのではないかと分析できます。

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お金がない人に高額なセミナー受講を勧めている矛盾

セミナーによっては数千円の低価格なものから、数十万円の高額なセミナーもあります。場合によっては、複数回に渡って参加が必須で、その度に高額な必要なセミナーもあります。

高額であるために、なかなか参加しづらいものですが、そんなためらいを持つ参加希望者に対して

  • 「これは自己投資だから大丈夫」
  • 「飲み会を減らして参加すればいい」

と、購入を勧めているところに不自然さを感じます。

まるで迷う時間を与えさせず、とにかく高額な契約を成立させてしまえばいいとでも言いたげな姿勢です。高額な商品を取り扱う上で忘れてはいけない、誠実さや謙虚さがまるでありません。

例えば、スマホを店頭で買うときに「食費を節約して買えばいいですよ」というセールスマンはいないものですし、そんなことを言えば余りにも露骨すぎて買う方も不安になるものでしょう。

しかし、コーチングセミナーの場合はやれ「自己投資」だとか「自分磨きのため」だとかで、高額な支払いをすることを迫る。それも、投資をするだけの余剰資金が無い人に向けて、高額商品を勧めています。

お金に困っている人に高額な商品を進めれば、その人の生活がより苦しくなるのは明白です。それなのに、高額商品を「自己投資」というキラキラとした言葉で推奨してくる姿勢は、冷静に見れば矛盾の一言に尽きます。

やたら縦に長いホームページ、申し込み画面がある

セミナーの申し込み用のホームページを見ると、やたら縦に長いページが目立ちます。

こうした、縦に長い申し込みページは「ランディングページ(略称:LP)」と呼び、これも情報商材やネットビジネス・自己啓発ビジネスに特有のページ構成です。

また、ランディングページの構成は

  • コーチの生い立ち・プロフィール (上でも触れたように挫折からの復活劇が定番。ハロー効果を誘い、コーチを無条件に信じ込ませる側面がある。)
  • コーチの実績 (コーチングに対する怪しさを払拭するために「上場企業も利用」と書かれていることが多い。)
  • 利用者の声 (怪しさの払拭&コーチングが効果があることを訴えるための宣伝材料の側面もある。)
  • 申し込みフォーム (ページ下部だけでなく本文中に複数箇所設置されていることもある。)
  • 申し訳程度の注意事項。ただしページ内に注意事項が書かれていなかったり、別のページに飛ばないと閲覧できない悪質な欠いたページもあります。)

というのが基本です。

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「特定商取引法に基づく表記」に問題がある

コーチングセミナーの申し込みをネット上でする場合、形としてネットショップの一種であり「特定商取引法に基づく表記」ページの設置と必要事項の記載が必須です。

特定商取引法とは「取引の公正性と消費者被害の防止を図るための法律」と言い換えることができます。

商品の売買において弱い立場にたつ購入者を守り、また販売者を明示することで商品の流通や提供を明確化していくためのものになります。

引用元:ネットショップに必要な「特定商取引法に基づく表記」とは

しかし、コーチングセミナー主催者のホームページを見ると、特定商取引法に基づく表記のページすらないものがあります。

また、仮に設置されているとしても、名前や住所が英語表記であったり、検索避けのために文章が書かれた画像データがアップされているだけというページもあります。

「ネットで名前を検索されると困る理由がある」人がコーチングという高額な商品を提供していることに、強い胡散臭さを覚えます。

もちろん、名前が書かれていると言っても、検索避けのための施策がある以上、それは本物ではなく偽名の可能性もあります。

また

  • 阿部
  • 安倍
  • 安部

のように「あべ」という読み方をする苗字であっても、漢字では複数の書き方があるように、実名っぽく見えても読みが同じの別人になりきって、コーチングを行っていることも考えられるでしょう。

偽名を名乗らなければいけないほどの背景を持つ人が売るコーチングという商品の効果や是非とは?…疑問が尽きません。

なお、そのほか色々胡散臭いところはありますが、それらについては以前書いた自己啓発ビジネスに関する以下の記事をご参照ください。

コーチングビジネスに感じる気持ち悪さ、怪しさ
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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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