「同僚とうまく話せない」「人間関係に疲れすぐに仕事を辞めてしまう」など、コミュ障が原因で仕事が続かず苦しんでいませんか?
コミュ障で悩む人は決して珍しくなく、表に出していなくても同じような思いをしている人はたくさんいます。
実は筆者も少しコミュニケーションが苦手な部分があるので、コミュ障の人の辛い気持ちはよくわかります。
当記事では「コミュ障とは何か」について掘り下げていきます。自分がどんなコミュ障に当てはまるかどうかチェックしてみてください。
また、仕事がうまくいかないのはコミュ障のせいなのか、コミュ障であることによって起こる問題は何かについても解説します。
さらにコミュ障におすすめの仕事も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
コミュ障とは?コミュ障の種類と特徴
コミュ障とは「コミュニケーション障害」の略で、人と話すことやコミュニケーションを取ることが苦手な人のことです。
病気による症状というわけなく、SNSなどネット上で広まった俗語になります。
コミュ障には「ダウナー系コミュ障」と「アッパー系コミュ障」という2種類があり、同じコミュ障でもだいぶ特徴が異なります。
一般的にコミュ障と呼ばれる人たちはダウナー系が多く、自分がコミュ障だと自覚している人の多くもダウナー系です。
一方でアッパー系コミュ障の人は自分がコミュ障とは自覚していない傾向があります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
ダウナー系コミュ障の8つの特徴
ダウナー系コミュ障は人見知りが強く、人前に出るとあがってしまうタイプです。次のような8つの特徴があります。
- 人が怖い
- 目を見て会話ができない
- 声が小さく、ボソボソと話す
- 自分に自信がない
- あがり症
- 会話をするときに咄嗟に言葉が出てこない
- 優柔不断
- 人見知り
人が怖い
ダウナー系コミュ障の人の多くは、人が怖いと感じている傾向があります。
「対人恐怖症」とも言われますが、人と関わることで「嫌われるのではないか」「何か迷惑をかけるのではないか」と思い、普通に接することができません。
過去に人との関わりで傷ついたトラウマがある場合も多いでしょう。人に不信感や警戒心を抱いているため、人と深く関わることができないのです。
目を見て会話ができない
ダウナー系コミュ障の人の多くが、人の目を見て話せません。
自分に自信がなく、ダメな自分を見透かされるような気分になって相手の目を見ることができないのです。
目を見て話ができないと、相手も「自分は嫌われているのではないか」と感じ、コミュニケーションが成り立たなくなってしまいます。
声が小さく、ボソボソと話す
人と話すことができても、声が小さかったり、ボソボソと聞き取れない話し方をするのも特徴のひとつです。
自分の発言に自信がないので、大きな声で話せません。
話が聞き取りづらいことから、話している相手には「コミュニケーションを取りづらい人」と思われ、避けられてしまうことも多いでしょう。
自分に自信がない
容姿や自分の性格に自信がない人も、ダウナー系コミュ障になりやすい傾向があります。
自分に自信を持てないために、「自分は嫌われている」「自分と話しても相手は楽しくない」と思いこみ、コミュニケーションを避けてしまうのです。
あがり症
あがり症もダウナー系コミュ障に多い特徴といえます。大勢の前に出ると緊張するなど、あがってしまうのは一般的にもよくあること。
しかし、あがり症の場合、顔が赤くなる、異常に汗をかく、体が震える、ひどい場合は失神してしまうなど程度が強く、人と話すことや人前に立つことに恐怖すら感じてしまいます。
会話をするときに咄嗟に言葉が出てこない
コミュ障の人は会話のときに咄嗟に言葉が出てこないため、会話が長続きしないこともあります。
質問をされてもイエスかノーなど短い反応で終わっていまい、会話が終了してしまうという経験はありませんか?
有給をとって休んだ翌日に、同僚から「お出かけして楽しんだ?」と聞かれたら、きっと相手は有給の過ごし方を聞きたかったはず。
でも、ここで「うん」とだけ答えれば、会話はそこで終わってしまいます。
あなたは精一杯の回答をした達成感を感じているかもしれませんが、相手からは愛想がない、つまらないといったマイナスイメージを持たれてしまっているかもしれません。
同じパターンを繰り返すことで、自然と誰からも話しかけられない状態になってしまいます。
自分から話しかけることも苦手なので、1日中ほとんど人と会話しないということも珍しくありません。
優柔不断
優柔不断なことも、ダウナー系コミュ障の人の特徴です。判断力、決断力に欠け、いつまでも結論を出せずに迷っています。
自分が下す判断に自信が持てず、結論を出すことで後から後悔するのではないかと考えてしまいます。
誰かの意見に同調するばかりで、自分の意見を主張することができません。
人見知り
ダウナー系コミュ障の人は、基本的に人見知りです。初めての人とすぐに打ち解けることができません。
自己防衛や警戒心が強く、「相手に嫌われるのではないか」「傷つけられるのではないか」という気持ちが勝ってしまい、自分からはなかなか心を開くことができません。
アッパー系コミュ障の5つの特徴
アッパー系コミュ障は、ダウナー系コミュ障とは正反対の特徴があります。
アッパー系コミュ障の人の多くは、コミュニケーションに苦手意識がないため自分がコミュ障であることに無自覚です。
世間の認識でもコミュ障といえばダウナー系のイメージがあり、アッパー系がコミュ障であると思う人はあまりいません。
アッパー系コミュ障の特徴を見てみましょう。
- 空気が読めない
- 自意識過剰
- 自分のことを話すのが好き
- 他人に自分の価値観を押し付けてしまいがち
- 自己主張が激しい
- 会話をするときに咄嗟に言葉が出てこない
- 優柔不断
- 人見知り
空気が読めない
アッパー系コミュ障の人は、「空気が読めない」という特徴があります。
ダウナー系コミュ障の人が周囲からどのように思われているかを過剰に気にするのに対し、アッパー系コミュ障の人は、他人の視線をまったく気にしません。
自分にしか興味がなく、すべてが自分中心です。
人の話題に入り込み、空気を読まずに自分の話したいことだけを話す、など一方的にコミュニケーションをとってくる人が多いです。
自意識過剰
他にも、「自意識過剰」という特徴もあります。いつも自分が人からどのように見られているかが気になり、人の視線を気にしています。
そして、自分が注目されていないことに不満を覚えます。
相手が自分を認めるまで何度も主張を繰り返すことも多く、相手が不快に感じることには想像が及びません。
自分のことを話すのが好き
基本的に自分にしか興味がないので、自分のことを話すのが大好きです。人と話しているときも、自分の話題へと話を変えてしまいます。
周りと会話が噛み合わなくても気にすることなく、自分だけで盛り上がっていたりもします。
他人に自分の価値観を押し付けてしまいがち
自分の価値観が一番だと考えているので、他人にも同じ価値観を押し付ける傾向があります。
押し付けているという自覚はなく、「相手の価値観は間違っている、正してあげなければ」という使命感を持っていることもあります。
自己主張が激しい
ダウナー系コミュ障の人が自分の意見を主張できないのに対し、アッパー系の人は主張しすぎるのが特徴です。
自分は正しいと信じていて、周りの意見にあまり耳を貸しません。
自分の意見を押し通そうとするので、周りからは「協調性のない人」と嫌悪されることもあるでしょう。
「コミュ障は仕事ができない」というのは本当?
コミュ障で悩んでいる人は仕事がうまくいかないことも多く、「コミュ障だから仕事ができないのではないか」と悩むこともあるでしょう。
しかし、「コミュ障であること」と、「仕事ができないこと」とは関係ありません。
人とのコミュニケーションがうまくできないことで、円滑な仕事の遂行に支障をきたすことがあるかもしれませんが、仕事ができないというわけではないのです。
仕事中にコミュ障が原因で起こりやすい問題点
ただし、コミュ障であることが、仕事に影響を与えることはあります。うまくいかないことの連続で仕事を続けるのが辛くなることもあるでしょう。
具体的にどのような問題があるのか、紹介します。
周りの評価が気になる
ダウナー系、アッパー系の両方にありがちなのが、自意識過剰で周りの評価を気にするあまり、仕事がうまくいかないという点です。
ダウナー系の人は自分に自信がなく、いつも「失敗するのではないか」「叱られるのではないか」と気にしています。
不安感や恐怖心が常にあるので、仕事にも影響する場合があります。
アッパー系の人は、いつも自分が注目されているという意識があるので、自分がどのような評価をされているのかとても気になります。気にしすぎることで、仕事に集中できないこともあるでしょう。
業務の報告や質問ができない
ダウナー系コミュ障の人は、人に話しかけるのが苦手です。話しかけるのを躊躇して、業務の報告を怠りがちになります。
また、わからないことを質問できないために、自己流で作業してミスしてしまうこともあります。
会議やプレゼンで発言できない
ダウナー系コミュ障の人はあがりやすく、会議やプレゼンで緊張して発言できないことがあります。
いつも人の話を聞いているだけで、求められても自分の意見を言うことができません。
他の人の意見に同調するだけで自己主張がないため、どうしても職場での信頼は少なくなってしまいます。
コミュ障の人が仕事をする上で注意すること
コミュ障の人は、決して仕事ができないわけではありません。しかし、コミュ障であることが仕事に影響を与えることが多く、仕事がしづらくなることは事実です。
次に紹介する3つのことに注意してみてください。コミュ障の人でもうまく仕事を続けていくことができるはずです。
挨拶や感謝の言葉を忘れない
日常会話が上手にできなくても、普段の挨拶や何か親切にされたときに感謝の言葉を返すことなどはできるはずです。
最低限、朝や帰りの挨拶だけは元気にするようにしましょう。
大きな声で、相手の目を見て挨拶するだけでも、印象が違います。相手もあなたに好意的になってきて、話もしやすくなるでしょう。
仕事を手伝ってもらうなど親切にされたときは、「ありがとう」と必ず感謝の言葉を口にしてください。
感謝された方は気持ちが良くなり、また何かしてあげようという気持ちになります。コミュニケーションも円滑になっていくでしょう。
話しかけやすい雰囲気を作る
少しでもコミュニケーション力を高めるには、話しかけやすい雰囲気を作ることが大切です。
不機嫌な顔、身だしなみが悪い、姿勢が悪いなど話しかけづらい雰囲気でいると、孤立してしまうばかりです。
笑顔を心がけ、身だしなみに注意するようにすれば話しかけやすくなり、自然とコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
報告はすぐに行う
ミスしたときはすぐに報告するようにしましょう。ダウナー系コミュ障の人は叱られることを恐れ、なかなか報告できない傾向があります。
しかし、報告せずに自分でなんとかしようとすると、さらに事態が悪化する可能性があります。
ミスした場合に限らず、仕事上の報告はすぐに行うことを心がけるようにしましょう。
また、疑問に思ったことを自己判断で行うことはミスにつながりやすいものです。すぐに質問して解消するようにしたいものですね。
コミュ障の人におすすめの仕事5つ
どうしても人間関係がうまくいかず、仕事が続かないという人もいるでしょう。コミュ障の人でも比較的働きやすい仕事に就くという方法もあります。
特におすすめの仕事をピックアップしました。
IT関係
コミュ障の人には、システムエンジニアやプログラミングなどIT関係の仕事がおすすめです。
基本的にパソコンに向かう仕事なので、最低限のコミュニケーションだけで仕事を進めることができます。
スキルが必要になりますが、未経験からの求人もあるので、業務に興味があればトライしてみるのもいいでしょう。
職場でスキルを磨くことで、将来在宅の仕事にすることもできます。
ライン作業の仕事
自動車製品、OA機器、電子部品などの製品をライン作業によって組み立てて加工する作業も、人とのコミュニケーションが少なめです。
マニュアル化され、コミュニケーションを取らなくても作業できるので、コミュ障でも働きやすいでしょう。
単調な仕事ですが、手先が器用な人には向いています。製造技術を身につけることもでき、長く続ければ現場を管理するポジションに昇格することも可能です。
警備員
警備員はほとんど人と関わらないので、コミュ障の人でも働きやすい仕事です。異業種や未経験からの採用率が高いのも魅力。
3年以上のキャリアを積めば警備員指導教育責任者の試験が受けられ、収入アップにもつながります。管理職になる、独立するといったキャリアアップの可能性もあるでしょう。
運送業
指定された荷物を配送する運送業も、コミュ障の人におすすめ。淡々と自分のペースで仕事できるというメリットがあります。
ただし、慣れるまでにはドライバー補佐として職場の人間と行動を共にすることもあり、荷降ろし先の人とのコミュニケーションも必要になるでしょう。
在宅ワーク
在宅ワークは直接人と関わることはなく、コミュ障の人に向いている仕事です。
webサイトを運営して広告収入を得たり、クラウドソーシングサービスに登録してライティングやプログラミングなどの仕事を請け負うなどの方法があります。
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仕事を見つけられないときは転職サイトに相談する
自分に合った仕事が見つけられないときは転職サイトに登録して、担当者に相談するという方法もあります。
たくさんの転職希望者に斡旋してきた実績のあるプロのアドバイザーが、コミュ障であるあなたの悩みを聞き、適した仕事を探してくれるでしょう。
コミュ障は仕事ができないわけではない!
コミュ障だからといって、仕事ができないわけではありません。ただ、仕事上の人間関係に悩んでしまい、仕事が続けられなくなってしまうのです。
「上手な会話をしよう」「仲良くしよう」と無理する必要はなく、挨拶や最低限のコミュニケーションだけでもきちんとするようにしてみましょう。だいぶ働きやすくなるはずです。
働くのがどうしても辛いという人は、より自分に適した仕事に転職するのもアリです。転職サイトを利用すれば効率よく仕事を探すことができるでしょう。
辞めたいけど、「コミュ障のために自分から辞める言い出せない」「会社が辞めさせてくれない」という人は、退職代行の利用も検討してみてください。