強い自惚れやプライドが原因となり、SNSや電話、メールなどで自分から他人に連絡を寄越せなくなることがあります。
とくに、恋愛関係ではこうした男性の態度や行動に対して疑問を持つ女性の方は少なくない。そして、男同士の付き合いでも、自分からは連絡をせずずっと他人から連絡を待ってばかりな人というのは、なんだか言葉にしにくい付き合いづらさを感じるものでしょう。
およそ「不器用」と呼べるラインを通りこしているように感じて、正直イライラしてしまうことがあるものの、プライドの高さのせいで正直に指摘しようものなら不機嫌になって、余計に面倒なことになりかねないので、黙って我慢している…という人は、きっと多いと感じます。
今回は、そんなプライドの高い男性が、なぜ他人から連絡が出来なくなるのか、という心理についてお話いたします。
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プライドの高い男性が自分から連絡をしない心理
会話の主導権を握ったままでいたい
プライドの高い男性は、自分がいつでも会話の主導権を握っていたいと言う願望があります。
これは男女の恋愛関係でも男同士の友達関係でも同じで、とにかく自分が話題の中心でありたいと言う気持ちが強すぎるあまりに「自分はいつも誰かから会話を提供される立場でいたい」という姿勢を貫く。そして、自分から連絡せず他人から連絡をしてくれることを待ち続けるのです。
自分から連絡をすることは、プライドの高い人から見れば、自分が相手にへりくだったているように感じたり、まるでお願いをするかのように気をつかって話題を提供しているように感じて、自分が話題の中心であると言う実感を得られません。
しかし、誰かから連絡を受けると言う関係であれば、自分のために相手がわざわざ気をつかってくれたことで満足感が得られると同時に、自分が相手よりも優位に立っている、つまり自分が会話の主導権を握っているという実感を得やすくなります。
がっついているような下品な自分を見せたくないから
恋愛関係において、自分から連絡をする男の姿は、プライドの高い人からすれば、まるで自分が恋愛のためにがっついてるような下品な男のように感じてしまうので、ひどく嫌がるのです。
特に「自分は恋愛にムキになっているているような男とは違う!」と言う、周囲の男性に対する対抗意識があったり、「自分は彼女の気持ちを尊敬できる優しい男である」と言う自己イメージを持っている男性の場合、ガツガツと自分から連絡を取ろうとする姿は、自分らしさを崩しかねない行動と感じてしまいます。
もちろん、行き過ぎた連絡は確かに精神的な余裕がないように見えたり、下心があるように見えて下品なものに思われたり、場合によってはストーカーのような不気味さを感じさせるものなのは理解できます。
しかし、必要な連絡すらもせず、ただ彼女から連絡を待っているだけの姿は、端から見れば「彼女のことを大切にしない自己中心的な男」と思われたり、「愛想が悪くて非常に冷たい男」と思われてしまって、違う形でイメージが崩れてしまうことにつながる恐れがありと感じます。
他人から自然と連絡をされるだけ自分は人望があると思いたいから
「自分には人望があり、何も言わなくても自分の周囲にはたくさんの人が集まってくる」と言う理想を抱いているために、あえて自分から連絡を取ろうとせず他人の連絡を待つばかりの態度をとってしまうのです。
確かに、学校でも職場でも、リーダーシップのある人は、自然と周囲に人だかりができて話題の中心になるものです。
しかし、それはただ人としての魅力や才能、カリスマ性があるから集まっているのではなく、リーダーシップを発揮して自分の方から積極的に声をかけたり連絡をし、それに周囲が答えた結果として、リーダーを中心としたグループができていると考えることができます。
プライドの高い男性が抱いている人望は、このような自分から話しかけてできるグループとは異なり、周囲が自分の気持ちを忖度して、その通りに動いてくれること期待しているようなも中央集権型のグループと言ってもいいでしょう。
自分を中心とした対等かつ双方向の人間関係を築くのではなく、自分を頂点とし自分以下の人間を下に従えて王様気分に浸っていたいと言うような自己中心的な関係を持つことを「人望が厚い」と勘違いしているのではないかと感じることがあります。
「連絡される方=目上、連絡する方=目下」という考えているから
プライドの高い人からすれば「連絡される方=目上、連絡する方 =目下」と言う、なんてことのない連絡ですらも自分の上下関係を周囲に示すものとして捉えていることが考えられます。
仕事に限らずプライベートな連絡する・されるのコミュニケーションですらも、自分の立場を周囲に示すものだと結びつけてしまう自意識過剰性を感じ取れます。
なお、このような自意識の過剰さは、他人からどう見られているか…とくに、評価や評判、世間体、体裁などについて過剰に反応してしまうことが原因と考えられます。
承認欲求を満たしたい
プライドの高い人は、「自分はとても優秀である、すばらしい才能がある(ただし、その根拠は無い)」という、うぬぼれた一面が見られます。
そして、自分で自分のことを優秀だと感じているからこそ、
- 「その優秀さにあやかりたいです!」
- 「才能に惚れたので付き従いたいです!」
- 「ぜひとも、あなたにあなたの才能を私のために使っていただけないですか?」
と、自分を持ち上げるような態度…つまり、自分が他人から優秀さを認められ、お声をかけられることを求めることがあります。
こうした声を求めるのは、自分自身が周囲の人から(根拠は無いものの)自分の才能が認められていると言う実感を得たい願望…つまり、自分の承認欲求を満たしたいからだと考えることができます。
ただし、この承認欲の強さが仇となり、もしも自分から連絡をするような事があれば、自分にはそもそも才能や能力がなく平凡な人間であると言う、もっともな現実を直視出来なくなるリスクがあります。
それを恐れて、ずっと残酷な現実を受け入れるのを拒み続け、いつも他人からの連絡を待ち続ける姿勢をとり続ければ、自分の肥大化した自尊心は気が傷つけられる事はことを避けられる一方で、いつまでも未熟な万能感(=幼児的万能感)を抱え続けてしまい、打たれ弱くて根気がない自分を克服できなくなる恐れがあります。
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「向こうから連絡がくる自分は特別な存在」であるという実感を手にしたい
プライドの高さゆえに、「自分は特別な存在である(ただし根拠は無い)」と華々しい理想の自分像を持ち、他人に対して威圧的で尊大な態度を取ったり、特別扱いすることを求めることがあります。(なお、ここでいう「特別」がどういうものなのか具体性に乏しく、まるで意識他界系の人のように、非常に抽象的で首をかしげたくなるものが目立ちます。)
尊大な態度の1つとして、自分から連絡をせず、他人から連絡を受けることばかりを望んでしまうのだと考えることができます。
プライドの高い人からすれば、「他人の方から自分に連絡をよこす=自分のことを特別扱いしてくれて、ちやほやしてくれる」と自分の抱いている肥大化した自己イメージにあったコミュニケーションと感じます。
一方で、「自分から連絡をよこす=周囲が自分のこと特別扱いしてくれず、自分が他人に頭を下げている」と感じます。当然、自己イメージに合わないコミュニケーションなので、嫌がります。
なお、こうした他人が連絡をしてくるのが当たり前だと言う態度を取る人は、自分が特別扱いされるのを求めるばかりで、相手の気持ちや心情に対しては無頓着であり、えてしてナルシストだとかうぬぼれ屋だとかで煙たがられるものです。
自分のことを特別扱いをしてほしければ、しっかり努力をして結果を出して相手を説得するなり、まずは相手の要求も聞き入れて、お互いにギブ&テイクの関係になれることが望ましいものです。
しかし、それすらせずに、いつでも自分が世界の中心であるかのような尊大で傲慢な振る舞いが抜けないので、そのうち誰からも連絡が来なくなるような気がします。
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