いじられキャラでつらい、しんどいと感じる心理について

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「いじられキャラ」という言葉が使われるようになって久しく感じる今日この頃です。

いじられキャラとは、例えば漫才でいるボケとツッコミで言えば、ボケ役の人がこれにあたります。

その名の通り、容姿や行動のおかしさを誰かにいじられることで笑いを提供するという、まさに人間関係における盛り上げ役とも言えますが、いじられキャラになる人が皆そのキャラを楽しんでいるかといえばそうではありません。

人によってはいき過ぎたいじりによって不快感を感じている人もおりますし、いじり方によっては、ただ相手を笑い者にしたり、見世物のように軽くに扱ってしまうことにつながりません。

また、テレビやネット、そしてユーチューバーの動画を見ていると、さも「いじられキャラは美味しいポジション」だと語られる事がありますが、それは仕事やお金儲け、人気が必要な商売などの何かしらの実利に結びつくという視点で見れば美味しいのであって、普通の人間関係においては常に当てはまるというわけではありません。

ただ普通に学校や会社で普通の生活を送りたい人にとっては、いじられキャラのメリットがそこまであるとは言えず、むしろ負担に感じることも多くあります。

いじられたくない事をいじられて、辛さやしんどさを抱えつつも、そんな気持ちを出すのはいじられキャラらしくないので、顔で笑って心で泣いて…と、まさに道化を演じているとも言えます。

今回はそんないじられキャラに関する悩みや心理についてお話いたします。

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 いじられキャラのメリット・デメリット

「いじられキャラは美味しい」というだけあって、いじられキャラはデメリットだけではなくメリットもあります。

いじられキャラの辛さを語るにおいては、メリット・デメリットの双方を知っておくことが肝心です。

 いじられキャラのメリット

冒頭でも触れましたが、いじられキャラは

  • 周囲を盛り上げ役や笑いを提供するキャラである。
  • いじられることで、自分に対する注目を集めることができる。
  • いじらりやすいので、可愛さや親しみやすさを感じやすい。
  • ちょっかいを出したい、かまいたくなるような愛嬌のあるキャラである。

というような主としてコミュニケーションにおけるメリットがあります。

また、コミュニケーションだけでなく、仕事やお金が関わる場面でもいじられキャラはその愛嬌やかまいたくなる可愛さから、人気や共感を得やすく「売りやすい」キャラとも言えます。

芸人が出ているテレビ番組をいれば、ほぼ毎回と言っていいほどいじられキャラの芸人が自分をダシにしたり、時には体を張っ痛みや苦痛に耐えることで笑いを誘うシーンも数多く登場しています。

また、最近話題のユーチューバーでも、テレビの芸人同様…あるいはそれ以上に過激ないじられ芸を披露することで、再生数を稼ぐことができる世の中にもなってきています。

現代は、良くも悪くもいじられキャラが様々な形でマネタイズできる世の中になっているとみることができます。

 いじられキャラのデメリット

いじられキャラのデメリットは

  • 人気者ではなく笑い者になってしまい、自分を低く見られてしまう原因になる。
  • いじりがエスカレートして、ただのいじめや暴力に発展するリスクがある。
  • 「嫌だ!」と拒否しても、それすらいじった事への反応だと思われいじりが止まらなくなる。
  • 「この人はいじっても安心な人」だと思われ、他の人からもいじられてしまう。

などがあります。

いじりキャラといじられキャラには、コミュニケーションおいてしばしば上下関係や、支配に近い関係になることが多く、いじられる側がいじる側から一方的な暴言や暴力をしやすい関係とみることができます。

まるでDVモラハラのように、一見すると仲良くからかいあっているように見えるも、実情はいじられる側がいじる側に精神的に支配され、行動や感情をコントロールされているということもあるのです。

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いじられキャラの人によくある辛さ、しんどさ

いじりではなく八つ当たりや見下しの対象になってしまう

いじられキャラは普通のいじりではなく、ただの八つ当たりや見下し、蔑みの対象となってしまうことがあります。

いじられキャラという立場上、暴言や暴力などの嫌がらせ受けやすく、また嫌がらせをしても「これはいじりだから」といじる側にとって都合がよい言い訳を許してしまいがちです。

いじられる側としても、いじりと嫌がらせの明確な基準を持っていないことも多く、いじった側がただの悪意のある嫌がらせであっても、それをいじりだと思ってしまいがちです。

なお、いじる側もいつもいじられキャラに対していつもキツくあたっているわけではなく、時には優しく、時にはキツくと使い分けていることがあるために、「たまにキツいこと言うけど、普段はマシだから…」と、いじる側の行き過ぎた行動を受け入れてしまうことがあります。

「何をしても怒らなさそう」と思われ舐められる

いじられキャラの人は普段から受けるいじりを笑いに昇華することから、「この人なら何をしても怒らなさそう」「多少ちょっかいをかけても大丈夫そう」だと思われ、舐められてしまうことがあります。

気心の知れた人からのいじりならともかく、あまり親しくもない人からいきなり舐められた態度を取られたことで傷つき、人付き合いの中でいじられキャラを選んだ自分を恨みたくなる経験をした人もきっと多いことでしょう。

また、舐められたことに対して不快感を示しても「なんでこの人は怒っているのだろう?」と、舐められているがゆえに自分の不快感が伝わらず、態度から見下されていることを感じて辛くなることもあります。

「いじられキャラは愛されキャラ」とよく言いますが、本当に愛されているのか、それともおもちゃのように扱われ、自分が人間として軽んじられているかの違いをしっかり分析することが大事です。

「いじられて喜んでいる」と思われていじられキャラから抜け出せない

いじられキャラで何より怖いのが、いじりに対する拒絶や拒否の反応すらも笑いのネタとして昇華できてしまう点です。

真剣に嫌がっている光景を見ても、「いじられて喜んでいる」と周囲から思われ、更にいじりをエスカレートしてしまい、気が付けばただの悪ノリになっていたということはよくあります。

また、いじる側が集団になっていじるときには集団心理が働いて、罪悪感や責任感が薄れることで普段ならできない大胆ないじりや悪ノリをしてしまいがちです。

どうしてもいじる側はいじられる側と違って人数が多くなることが多く、いじる側を暴走させるだけでなく、いじることそのものへの抵抗感を得にくくさせてしまうのです。

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辛くても楽しそうな反応を返さないと「ノリが悪い」と言われてしまう

いじられキャラは場を楽しい雰囲気にするために、たとえ辛く厳しいいじりであっても、そのことを感じさせないような明るい演技や楽しませるようなリアクションが求められます。

ぱっと見は楽しそうで注目を集める美味しいポジションですが、そのためには時に自分を抑えて演技するという精神的な負担が伴う、なかなかに厳しい役回りです。

また、いじられキャラが嫌だということを真剣な表情で言ってしまうと、前述のように更にいじられるだけでなく、「ノリが悪い」「空気が読めない奴」と言われてしまい、二度といじられなくなってしまうリスクもあります。

いじられキャラを通して人間関係でのポジションを築いて来た人にとっては、ポジションを失うリスクに怯えるぐらいなら、自分を押し殺してでもいじられキャラに固執し、今の人間関係のポジションを(内心は辛いけど)守ろうとしてしまいます。

いじられキャラをやめると、仲間はずれになる気がしてやめられなくなる

いじられキャラというのは、とくにクラス替え、進学、就職などの新しい人間関係が始まる場面において、いち早く友達を作って先輩から可愛がられる時に役立つポジションです。

体育会系の人間関係のように上下関係のある人間関係だと、まずは先輩に可愛がられることが何よりも優先されるので、進んでいじられキャラとなり先輩に対してアピールしていくことは少なくありません。

先輩から見ても「この子は多少いじっても大丈夫な子」「むしろ自分からいじってくださいと積極的な姿勢をする子」だと評価することもあります。

しかし、いじられキャラとしてその集団内で確かなポジションを手に入れた場合、

  • いじられキャラ以外の自分を出すと嫌われてしまうのでないか
  • いじられキャラをやめたら注目されなくなるのではないか

という不安に苦しめられることがあります。

本当はいじられキャラをやめたいと思っていても、「でも、やめたら『らしくない』と言われるのが怖い」と感じて、いじられキャラをやめられなくなるのです。

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いじられキャラとして集団に馴染むのは楽だが苦労も多い

いじられキャラは親しみやさすや愛らしさがあるので、早く人間関係に馴染みたいという場合には有効な手段です。

しかし、いじられキャラは馴染むという目的が一通り達成された後には用済みになり、別のキャラになったり、素の自分を出したいという場面で苦労するキャラとも言えます。

初めにいじられキャラという印象がついてしまうと、どうしてもその印象に引きづられて周囲も接するために、キャラを変えるときに衝突したり、いじられキャラから脱出出来なくなり辛い思いをする人は少なくありません。

いじられキャラは確かに美味しいポジションですが、人によって向き不向きがある、自分を大切にしない人との関係を立ちきれなくなるリスクもあるので十分に考えた上でいじられキャラで行くかどうかを決めるようにしましょう。

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国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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