HSPの人はいじめられやすい? 繊細な気質といじめの関連について

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音や匂い、その場の空気や雰囲気などのあらゆる刺激に敏感な気質であるHSPの人は、いじめのターゲットになってしまうリスクがそうでない人と比較すると高いと思います。

いじめの大きな原因は「集団の中で異質な存在である」こと、わかりやすく言えば「(集団内で)人と違うこと」であり、HSPの人が持つ過敏な感覚はどうしても目に付きやすく、いじめの対象になりやすいと言えます。

そして何よりもHSPの本人もいじめで行われる暴言や暴力、無視などの攻撃に対して敏感に反応してしまい、繊細であるがゆえの傷つきやすさやうたれ弱さに頭を悩ませることが少なくありません。

周囲と違うことからいじめの対象になりやすい、そしていじめのことを強く気にしてしまうHSPならではの気質が、HSPの人が人間関係で生きづらさをより感じやすくさせているように感じます。

今回は、HSPといじめについてお話いたします。

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HSPがいじめに遭う背景

集団行動が苦手なのでいじめの対象なりやすい

HSPの人は学校や会社などの多くの人が集まる場面や集団行動が苦手な傾向があります。

  • 他の人の顔色を過度にうかがってしまい緊張してしまう。
  • 他の人の気分や感情に振り回されてクタクタになる。
  • 他の人からの視線に反応して、つい変な声や反応をしてしまう。
  • 話し声や話の内容が気になって、気持ちが落ち着かない。

などの、周囲に人がいることによって感じるストレスが多く、集団行動そのものに苦手意識を持つ人は少なくありません。

また、一人でいるときならそこまで問題にならないのに、集団になると他人がいるという刺激に対して過剰に反応することで、挙動不審な行動が目立つことがあります。

そうなると、いくら繊細な気質だからとはいえ「集団の和を乱す人」「変な人」としてマークされ、いじめの対象になってしまうことがあります。

周囲からの理解が得られにくい

HSPという言葉はNHKで報道されたり本が出版されるなど、様々なメディアで名前を聞くようになっていますが、まだまだ認知度は低く辛さや悩みが理解されやすい状況とは呼べません。

また、多くの人はHSPの人が持つ繊細さや感覚の過敏さによる辛さや悩みを打ち明けられても

  • 「思い込みではないの?」
  • 「気のせいでは?」
  • 「考えすぎではないの?」

と言う反応を返すことが多く、HSPの辛さに対して理解を示す人は多くありません。

視力(目の良さ/悪さ)や、聴力(耳の良さ/悪さ)などの子供のころから身体測定などで馴染みのある感覚ならまだ理解はしやすいです。

しかし、人間関係の空気感や誰かの感情、誰かがいった言葉に対して過剰反応してしまうといったイメージのしにくい感覚に対して過敏です…と言われても、なかなか理解は得られないものです。

過敏に反応するのでからかいの対象になりやすい

HSPの人は刺激に対して過剰に反応するので、からかっても無反応の人と比較すると(言い方わ悪くなりますが)からかい甲斐のある人とも言えます。

些細なことですぐに驚いたり、ビクビク反応するので、そういった反応を楽しみたいいじめっ子にとっては、まさにうってつけの人間と言えるのです。

もちろん、最初からいじめようと思っていじめをするばかりではなく、いわゆる仲良くなろうとして軽くいじるつもりでHSPの人をいじった結果、いじりがエスカレートしてただのいじめになっていたというケースも想像できますね。

周囲から浮いて孤立しやすい

いじめをなんとか免れたとしても、誰かといるとストレスを感じることから積極的に人と交わろうとせず、周囲から孤立してしまうことがあります。

周囲から孤立するといじめっ子から見れば「こいつはいじめても反撃してくるような友達がいるからいじめやすい」と思われるので、いじめの標的としてはぴったりな存在になってしまいます。

もちろん、孤立すれば必ずいじめられるわけではありませんが、前述のように過敏に反応する様や「どこか他の人と違うな」と感じさせる点がHSPの人は目立つので、いじめの対象になりやすくなります。

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HSPはいじめる人に対しても敏感になる

「自分が周囲に迷惑をかけているのでは?」という思い込みにつけ込まれる

HSPの人は、普段の他人の言動からも色んな情報…とくにネガティブな情報を感じ取る傾向があります。

  • 「もしかして私はあの人に迷惑をかけているのでは?」
  • 「知らないうちに誰かを不快にさせるようなことを言ったのでは?」
  • 「何か相手を怒らすようなことをしたのでは?」

などの、ネガティブな情報を感じ取るほど、自分に対する否定的な思い込みが強くなり、自分で自分を責めてしまう言動をするようになります。

そんな自責感が強またタイミングでいじめに遭えば、「やっぱり自分は相手に迷惑をかけていたんだ」という思い込みがより強固なものになり、いじめられることを受けいれてしまい断れなくなることもあります。

いじめの他にも、パワハラやセクハラ、モラハラDVなどの被害者になりやすい人も、自責感に漬け込まれて加害者にいいように扱われることがよくあるので、まずは自分を必要以上に責めていないかをチェックしたり、自分に責任があるからといっていじめやハラスメントを許すのは別の話だと気づくように心がけるようしたいものです。

常にいじめのことが気になって精神的に疲れる

いじめに対しては無視が効果的とは言いますが、HSPの人にとっては、いじめてくる人の一挙手一投足をすべて無視することは難しく、ちょっとしたことですぐに反応してしまうため、いじめを完全に無視するのは極めて困難です。

また、いじめを受けていない時でも、

  • いじめてくる人の視線が気になって落ち着かない。
  • いじめてくるグループの話していることが気になる。
  • いじめられないために、自分の見た目や周囲の視線を過度に気にする。

など、常にいじめのことが気になって仕方なく、精神的に疲れてしまうことがあります。

「親や先生にどう思われるか…」悩みすぎて相談できなくる

学校でのいじめの場合、いじめを相談するにしても親や先生になんて言われるか、どう思われるかが気になり悩みすぎた結果、結局相談できないままいじめをエスカレートさせてしまうことがあります。

前述のように、自分にもいじめられる原因があるという思い込みが強いので、いじめられていることを告白しても、自分の方を正すべきだと言われるのではないかと感じて相談できない。

自責感が強いために、相談することに対して「逃げ」というようなマイナスなイメージを盛っており、逃げずにいじめに耐えることが大事だと考えてし舞うケースもあります。

また、仮にうまくいじめを相談できたとしても、その先に待っているいじめっ子の親との面会、担任や教頭・校長、そして自分の両親とが集まる話し合いの場面を想像すると緊張してしまうので、あえて相談しないということも考えられます。

ただ単に人が集まる場面でも、とりわけいじめに関する話合いという緊張が強く、自分はいじめの被害者なのになんだか悪いことをしている気持ちになっている場面は、HSPの子だとひどく傷つく場面になるので、その場面で苦しむぐらいなら、最初から相談しないという選択肢を取ることも考えられます。

大人の目線で言えばいじめに対する話し合いは、色々事情を考えると必要ですが、子供の目線から見ればそんな大人の事情などわからず、ただただ怖い、大事なことだけどできれば避けたい場面のように感じるのも無理はないかと思います。

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HSPの人がいじめに対してできること

いじめてくる人と精神的にも距離を取る

いじめを避けるためには、いじめてくる人と物理的に距離を取ることは大事ですが、それ以上に精神的な距離感を取ることも大事にしましょう。

例えば、いじめてくる人が視界にいなくても、ついいじめのことを考えて憂鬱になってしまうのは精神的な距離が取れていない証拠です。

そうならないためにも、意識して気分をリフレッシュしたり、何か他に熱中できることに集中して、なるべくいじめのことを考えない安心できる時間を持つことが大事です。

心理カウンセラーなどの専門知識のある人に相談する

HSPについて詳しく知っているカウンセラーや心療内科に通うことも、自分の理解者を増やして安心感を得るためには大事です。

カウンセラーに相談することはいじめと直接関係がないように思えますが、たとえ集団内で孤立していようとも、違う場所に行けば自分の理解者がいるということが確認できると、いじめに対する考え方も変わり、多少のことでは動じなくなる効果も期待できます。

落ち着ける居場所を持つようにする

学校や会社のように集団生活を余儀なくされる場面では、集団生活をしつつも自分だけの落ち着ける居場所を持つことが、HSPの人には大事です。

精神的に落ち付ける場所は、いじめやいじめのことばかり考えて疲れた心を癒す時間を持つためにも大事です。

図書室や保健室、屋上、階段の踊り場、空き部屋などの一人になって落ち着ける場所を探すようにしましょう。

いじめを解決したい場合はなるべく自分が関わらないような形で行う

ここまでは、いじめのある日々をうまくやり過ごす方法を述べてきましたが、本格的にいじめを解決するためには、学校なら先生や親、会社なら弁護士などを巻き込んで話をすることが大事です。

しかし、いじめ解決のために多くの人が集まる場面が苦手な人も多く、「いじめは解決したいけど、そのために話し合う場面が苦手」という悩みを持っていることも考えられます。

その場合は、なるべくいじめ解決に向けて直接関わらず、代理人に任せて解決をしていく形を取ることが大事です。

子供なら親に、会社なら弁護士にというように、直接自分が出向く場面を減らしていじめ解決に向けて淡々と話し合えるような方法も検討してみるようにしましょう。

国立大教育学部卒、専攻は心理学。発達心理学、教育心理学、スポーツ心理学、社会心理学を中心に心理学に関する記事を執筆中。そのほかにも、人間関係やコミュニケーション、性格、スマホ、SNS、ゲームなどのあらゆるテーマを心理学の知識を用いて詳しく、面白い記事を書くことを心がけております。

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