「やっと付き合えたのに一方的にフラれてしまった」「いきなり別れを切り出され、理由を聞くと実は結婚していて子供がいた」
経緯や理由はどうあれ、失恋すると苦しい気持ちになり、なかなか立ち直ることができませんよね。誰もが死にたいほど苦しく、辛い気持ちになってしまうものです。
失恋の辛さから早く立ち直りたい。でも相手のことを忘れたくても忘れられない…。
苦しい状態が続いて自信を失っている人は少なくありませんが、失恋した直後はもちろん、何週間経っても前に踏み出せずに苦しんでいるケースもあります。
「どうして自分はこんなに駄目なんだろう」と思い悩む人は多いですが、失恋の辛さから現実逃避したり、なかなか立ち直ることができないことは、決して人間として駄目なことではありません。
同じような境遇にある人、死にたいほど苦しい経験をした人は数多くいます。
早く元の生活に戻るためにも、まずは失恋の苦しさ・辛さのメカニズムを理解するとともに、立ち直るための正しいプロセスを知りましょう。
無理に行動を起こすのではなく、時間をかけてゆっくりと自分を癒すアプローチが重要となります。
本記事では、あなたが失恋の苦しさから解放されるために知るべき5つのポイントと、立ち直るためにおすすめの行動について紹介していきます。失恋の苦しさを乗り越えるためのきっかけになれば幸いです。
死にたいほど苦しい失恋…。どうして忘れられない？
死にたいと思うほど苦しい失恋経験のある人、今現在、失恋で自殺を考えてしまう状況にある人は少なくありません。
特に仕事もプライベートも順調だった人にとっては、自分が死ぬことを考えてしまう状況はなかなか受け入れがたいもので、どこかおかしくなってしまったのではないかと考えてしまうこともあります。
ですが、失恋は誰にとっても苦しいものですし、死を考えてしまうことも決して異常なことではありません。
まずは辛さや苦しさの本当の原因を理解しましょう。自分の心のメカニズムについて知ることで、どんな状況からでも絶対に復活することができます。
失恋のショックから抜け出せない原因や、苦しさの原因は主に次の5つです。
- 失恋の事実に心が追いつかないから
- 人間としての価値を否定されたと感じ、自己肯定感が失われるから
- 過去の自分との落差が受け入れられないから
- 自分の選択に対する後悔が強いから
- 相手に対して強い怒りや失望を感じているから
それぞれ見ていきましょう。
失恋の事実に心が追いつかないから
仕事も恋愛も順調だったにもかかわらず、急にその歯車が狂ってしまったことに対する戸惑いと混乱から抜け出せない人が多く、失恋の事実に心が追いつかないことがあります。
自分の中では恋人とこれからも連絡を取り合ったり、一緒にどこかに出掛けたりできると思っていても、現実では相手との関係はすでに終わっている･･･。
そんな自分の頭の中と現実とのギャップに心がついて行けずに、パニックになってしまうわけです。
特に「仕事もプライベートも輝かせること」に価値を置いている人ほど、失恋直後は相手に拒絶されたことを心が受け入れられず、混乱してしまいます。
人によっては「どうして自分が酷い目に遭うのか」と怒りを感じることもあるでしょう。はじめて失恋を経験したときに多いケースです。
人間としての価値を否定されたと感じ、自己肯定感が失われるから
相手から別れを切り出されたり、一方的に振られてしまった場合、どうしても「自分の価値を否定された」と感じてしまいます。
仕事や恋愛の状況がどうあれ、誰もが人間としての価値に変わりはありません。しかし好きな人から拒絶されてしまうと、自分の存在価値が見失われ、意気消沈してしまうのは仕方のないことでしょう。
自己肯定感が失われて、日常的に自殺を考えてしまう人も多いです。
この世の中で生きている自分自身の価値を確信し、意識的にせよ無意識的にせよ、存在している意味を自分なりに見出すことで人は生きていくことができます。
しかし、大切だった人からの否定や拒絶によって一時的に自己肯定感が失われ、自分で自分を認められなくなってしまい、生きること自体が嫌になってしまうわけです。
さらに全ての物事を悪いように捉えてしまい、積極的に活動できなくなって引きこもりがちになります。
ただし、ここで忘れないで欲しいのは、失恋などで自己肯定感が一時的に失われても、時間をかけて自分を癒すことで取り戻せるということです。
取り返しのつかない怪我や病気ではありませんから、必ず復活できます。
過去の自分との落差が受け入れられないから
失恋によって幸せだった頃の過去の自分と今現在の自分との落差に絶望する人も多く、これまで順風満帆だった人ほど苦しみが大きくなってしまいます。
人間は昔の思い出を美化したり、突然過去の記憶がフラッシュバックする特性がありますが、失恋すると、相手と上手くいっていた時期の思い出が強く蘇ってきて、今の状態とのギャップに苦しむことになるのです。
特にプライドの高い人ほど、これまでの自分との落差に気落ちしてしまう傾向があり、今の辛い気持ち、苦しい気持ちと向き合いたくないため、無意識に感情を抑圧してしまうケースも少なくありません。
嫌な感情に蓋をすることは自己防衛反応といえますが、感情を抑圧し続けた結果、「どうしてこんなに苦しいのかわからない」と自分の感情が理解できなくなることもあるので注意が必要です。
過去は過去として受け入れるために、ゆっくりと時間をかけて自分を癒す必要があります。
自分の選択に対する後悔が強いから
相手に対して「あのとき、○○していれば」「あんなことをしなければ、言わなければ」と過去の自分の振る舞いを後悔ばかりしてしまう人もいます。
失敗に対する振り返りや反省は、よりよく生きるうえで必要なことですが、自分の行動に対する後悔が自己嫌悪や自己否定となって、今後の人生の足かせになってしまう人もいます。
特に別れた後にする後悔は、失恋の辛い気持ちをさらに増大させてしまうので注意が必要です。
相手に対する後悔がある人は、思いやりがあり、他人に共感できる素晴らしい特性をもっているともいえます。
しかし、後悔がいつの間にか自己否定や自己嫌悪につながっている場合は、考え方を変える必要があります。
失恋直後で気落ちしている時期は仕方ありませんが、ゆっくりで構わないので、失恋で得た貴重な経験と考えられるようになりましょう。今は辛い状態が続いていても、後悔に関しては時間が解決することが多いです。
他人に対する後悔が強い人ほど思いやりのある人間ともいえますから、自分の後悔しやすい性格をプラスに捉えるようにしてください。
相手に対して強い怒りや失望を感じているから
失恋すると、大なり小なり相手に対して強い怒りや失望を感じてしまうものです。
「あんなに尽くしたのに酷い」「あんな人、不幸になればいいのに」などと考えてしまい、そんなネガティブな感情をもってしまう自分も嫌になってしまう…。
人によっては、自分を振った相手や裏切った相手に怒りや失望を感じること自体が「駄目なこと」だと感じてしまい、自分の感情に蓋をしてしまうケースもあります。
ですが、失恋直後の強い怒りや失望感は人間として自然なことです。特に「相手を見返したい」という感情は決してネガティブなものではなく、今後の自分の人生の糧にすることができます。
実際、自分を振った相手や別れた相手に対するネガティブな感情を上手く活用して、後にベストパートナーと結ばれて幸せになった人は数多くいます。
一時的にネガティブな感情に支配されてしまったとしても、最終的にプラスの行動に転化できれば何の問題もありません。
失恋の苦しさを乗り越えるために知るべき、5つのポイント
ここから失恋の苦しさや辛さを乗り越えるためにすべきことを具体的に説明していきますが、その前に注意すべき重要な5つのポイントについて解説します。
正しいプロセスで失恋を乗り越えるために、まずは以下の点を理解しましょう。
無理に行動を起こそうとしない
まず知っておくべきなのは、失恋直後の気落ちした状態で無理に行動を起こそうとしてはいけないということです。
失恋の苦しさや辛さを乗り越えるためには、頭が混乱して動けない状態や「何もできない、したくない」状態こそが、立ち直りへの重要なステップだからです。
誰しも辛い・苦しい状態は少しでも早く終わって欲しいと思うものですが、失恋による精神的ダメージの回復には個人差があり、男女間でも違いがあるといわれています。
つまり、その人に見合った「立ち直りのための時期」が必要となるのです。
このプロセスを経ずに、巷に溢れる「○○すれば立ち直れる」といった安易な方法に飛びついても、失恋によって傷ついたメンタルは改善しないどころか、さらに気落ちしてしまう可能性もあります。
特に男性の場合、仕事に集中するなどして失恋の苦しさを乗り越えようとする傾向があるといわれていますが、女性でも仕事や趣味に打ち込むことで、辛さを忘れようとするケースは少なくありません。
しかし、失恋のように他人からの予想外の拒絶にあった場合、人間は副交感神経が大きく作用するといわれています。副交感神経は自律神経の一種ですから、自分の意志でコントロールすることはできません。
好きだった相手から拒絶され、身体が過剰反応を起こしてしまうのは避けられないことです。喪失感による心の痛みが癒える前に、まるで「なかったこと」のように振舞って自分を騙そうとしても効果はありません。
それどころか、後から感情のゆり戻しを受けて余計に辛くなってしまう可能性がありますから注意が必要です。
失恋から立ち直るため闇雲に行動を起こす前に、まず自分の感情を認め、理解することが重要です。
失恋が苦しくて何も手につかない、何もしたくないのは普通のことであり、誰にでも苦しい期間を乗り越えるために時間が必要なのです。
苦しい時期・辛い時期には限りがあることを知る
どんな人でも、失恋を乗り越えるためには一定の期間が必要で、苦しい時期や辛い時期には必ず終わりがあります。
加えて、失恋を乗り越えるのに必要な期間には個人差があるため、一般的に流布されている情報を鵜呑みにせずに、自分で納得できるまで待つことも重要です。
要は、感情の整理がついたと自覚できるまで長期戦で望むことが大切で、自分の心に嘘をついてはいけません。
傷ついた心が癒えるには数週間から数ヶ月かかるかもしれません。それでも、失恋による喪失感から解放されるには十分な時間が必要だということを知っておきましょう。
そして、精神的に余裕が出てきたら、恋愛以外のこと（仕事や趣味など）にも目を向けられるように努力すれば問題ありません。事実、辛い時期を乗り越えて幸せを手にしている人は多くいます。
自己コントロールの喪失に注意する
恋愛で相手に拒絶される経験をした人と薬物中毒の人との間には、いくつかの神経的な相関があることがわかっています。
いずれも自己コントロールを失ってしまいやすく、ちょっとしたことで自暴自棄になってしまう傾向があるため注意が必要です。
特にヤケになって大量のお酒を飲んだり、過食に走って健康が損なわれることのないように注意しましょう。
失恋によって自殺や「死」を意識すること自体は特に異常なことではありません。
しかし、何の感情もわかなくなったり、実際に薬物（医師が勧めるもの以外の睡眠薬）などに手を出そうと考え出したら本当に危険なサインです。すぐに心療内科などに相談しましょう。
失恋は自分の魅力や能力とは無関係であることを理解する
人間は恋愛をはじめ、さまざまなことで失敗すると「自分には能力がない」「魅力がない」などと感じてしまいやすくなります。
ですが、失恋という事実は、あなた自身の魅力や能力とは無関係であることを理解しましょう。
失恋が原因で「これからも色々なことで失敗してしまうのではないか？」「これからも幸せになれないのではないか？」と考えてしまいがちなため、まずネガティブな思考の悪循環を断ち切る必要があります。
たとえ「自分に魅力がないからフラれたのだ」と思っていたとしても、自分に足りない部分を補う努力をすることで、新しいパートナーと良好な関係を築けるようになります。
特に、他人の評価を真に受けてステレオタイプなモノの見方をしてしまいがちな人は、一度の失恋で自分の能力や魅力に疑問をもってしまう傾向があります。
自分にネガティブなレッテルを貼らずに、もっと柔軟に恋愛について考えるようにしましょう。失恋で得た経験をもとに、より自分に合った素晴らしい相手を探せばよいのです。
ネガティブな感情を受け入れる
上述のように、相手に振られてしまったり、一方的に別れを告げられたりした場合、誰でも「自分と別れたことを後悔させてやりたい」「不幸になればいい」など、怒りや憎しみの感情をもってしまうものです。
人によっては、ネガティブな感情をもってしまうこと自体を駄目なことだと思っていますが、人間の自己防衛反応としてはむしろ普通の反応といえます。
逆に、ネガティブな感情に蓋をしてしまうと、後から自分でもコントロールできない感情として表れる可能性があり、取り返しのつかない行動に出てしまう可能性もあります。
まずネガティブはネガティブとして受け入れることが重要です。そこから今後のための前向きな感情に切り替えていけば問題ありません。自分の中でしっかりと消化することで、人間的に成長することもできます。
失恋から立ち直るための具体的行動5選
上述のポイントに留意しつつ、失恋から立ち直るための具体的な行動について、特におすすめのものを紹介します。
ただし、失恋から復活までの期間が人によって違うように、立ち直りに効果のある方法も千差万別です。
「○○をすれば必ず立ち直れる」という万能な方法はないため、最終的には自分に合ったものを選ぶようにしてください。
親しい友人に話を聞いてもらう
苦しい状況について誰かに話を聞いてもらうのは、シンプルな方法ではあるものの有効なケースが多いです。特に女性の場合は、誰かにを話すことで辛い状況を乗り越えられるケースが少なくありません。
信頼できる友人がいる人は、話をしながら一緒に甘いものなどを食べたり、スポーツするなど、ストレスを解消できる活動もおすすめです。
一人で甘いものなど食べたりお酒を飲んだりすると、過食・過飲になってしまい逆効果になる可能性がありますが、誰かと一緒に楽しむことでヤケ食い・ヤケ酒を防ぐことができます。
ただし、感情を吐き出すには相手を選ぶ必要があります。
人によっては、個人的な経験だけでいい加減なアドバイスをすることもありますから、相手がしっかりと話を聞いてくれるか、人として信頼できるかはチェックしておきましょう。
今の自分の気持ちや相手への気持ちを書き出してみる
正直な気持ちを打ち明けられる相手がいない場合は、自分の気持ちや相手への感情を具体的に書き出してみるのが有効です。
書き出すことで自分の感情が整理でき、相手とのこれまでの関係性を振り返ったり、失恋から学んだことを整理できるようになります。
事実、失恋のようなトラウマに結びつく体験をした人が、自分の考えや思いを書き出すことによって免疫力が高まり、うつ病などの精神疾患を防ぐ効果があることが科学的にわかっています。
また、失恋に至るまでに自分が感謝できることを書き出すことで、ネガティブな感情をポジティブに置き換えることができ、幸福感も高まります。将来に対して楽観的になり、健康状態もよくなるのでおすすめです。
いろいろな人の失恋体験を読む
ネットや本などで、いろいろな人の失恋体験を読むことは、単純ではあるもののメンタルの安定に役立ちます。
他人の体験を読むことによって、徐々に自分の体験も客観視できるようになるだけでなく、同じような状況の人が復活して幸せになっているのを知ることで、前向きな行動へのモチベーションが沸いてきます。
特に自分と属性や性格、考え方や感じ方が似ている人の体験談は自分の中で入ってきやすいのでおすすめです。
ただし、ネット掲示板などにあるような、相手への恨み言や愚痴だけを延々と書き連ねているようなものは、ネガティブな感情が意味もなく強化されてしまうだけなので止めたほうがいいです。
失恋という苦しい体験から何を学び、これからの人生にどう活かしているのかを語ったものを選ぶようにしましょう。
小説や映画など、失恋を乗り越えたストーリーを楽しむ
実際に失恋を乗り越えたストーリーを楽しむのも有効です。ジャンルは小説でも映画でも、漫画、アニメなど何でも構いません。自分が慣れ親しんだ媒体でよいでしょう。
失恋のようなネガティブな体験は辛いですが、他者のストーリーとして見ることで、今後のプラスにもなることが理解でき、さらに人生の意味を確認するためのよい体験だったと感じられるようにもなります。
ちなみに、失恋のような対人関係の問題で苦しい状態にある場合、明るい音楽や映画よりも、どちらかといえば暗い音楽や映画の方が有効といわれています。
無理にポジティブになろうとするよりも、思い切り暗い映画、悲しい映画（最終的にはよいエンディングで終わるもの）を見るのがおすすめです。
自分なりにリフレッシュできることを始める
「旅に出る」「部屋の模様替えをする」「新しい趣味をはじめる」など、自分なりにリフレッシュできるものを探すのも有効です。
たとえば、温泉に行って美味しいものを食べることで、精神状態が改善した例は多くあります。
人によっては、何も考えずに外を歩き回る（散歩する）だけで気持ちの整理がつくこともあるため、お金や時間がない人でも、工夫次第でメンタルの改善に役立つ活動ができます。
あくまでも自分が「やりたい」と思ったことを思い切りやるのが重要です。
ただし、何度も繰り返しますが、失恋直後の混乱した状況で無理に何かを始める必要はありません。
感情の整理がつかないままに仕事に打ち込むなど、無理に行動を起こしてしまうと、結果的に余計に塞ぎこんでしまうケースがあります。
「動きたいけれど動けない」という人は、心に余裕ができてから活動をはじめるようにしてください。
失恋の苦しい気持ちは時間をかけて癒す
失恋の苦しさや辛さから解放されるためのポイントと、具体的な行動について紹介しました。
失恋から立ち直るには誰でも相応の時間がかかり、人によって回復までの期間に差があります。
特に心の整理のついていない混乱した状況や、失恋直後で何も考えられない、動きたくないという状態では、無理に行動しようとしないことも大切です。
どれほどの時間がかかるにせよ、無理をせずに自分の感情を受け入れることから始めましょう。混乱して塞ぎ込んだ状態を経験することで、はじめて次につながる行動に出られるようになります。
自分の正直な気持ちに向き合い、理解することによって前向きな感情に転化でき、失恋の経験によって一回り成長した自分になることができます。
本記事で紹介した自分を苦しみから解放するための方法を、ぜひ試してみてください。