「真面目そうな人」と見られる原因・背景

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人によっては「真面目そうな人ですね」と言われることに、なんとなく苦手意識を抱いたり、複雑な気持になることがあります。

真面目なのになんで嫌がるのかというと、真面目であることに対して、例えば個性がないだとか、なんとも言い難い微妙な人である…というニュアンスが込められており、自分はとっつきにくいひとなのかと周囲から見られていると感じて、複雑な気持になってしまうのです。

一般的に、真面目といえば、誠実である、礼儀正しいなどの、良いニュアンスを持つ言葉である一方で、誠実すぎて意外性が無くつまらない、礼儀正しすぎて堅苦しいという使われ方も可能な言葉です。

今回は、そんな真面目そうだと見られてしまう原因と背景について、お話しいたします。

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なぜ「真面目そうな人」と見られるのか

これといった個性や特徴が外見からわかりにくい

冒頭でも触れましたが「真面目な人」というのは、周囲から見てこれといった個性や特徴がわかりにくい、とくに外見で判断できる個性や特徴の乏しさを表す言葉として使われることがあります。

身長や体格などの身体的な特徴も平凡、顔の造形も平凡すぎて、なんとも言えない。外見からその人の人となりが想像しにくく、困り果てた末に出るのが「真面目そうですね」という、なんとも当たり障りの無い言葉なのです。

もちろん、第一印象で個性が薄いと感じた人でも、何度か交流を重ねるうちに、その人の趣味であったり、考えていることなどがわかったことで親近感を持つことが可能ですが、就職活動や合コン・婚活のように何度も会う機会が少ない場面ではそうは行きません。

就活生の間では、真面目な人に見られることは、それだけ印象に残らない人だと見られているので採用の見込みは無い…なんてことも噂されることもあり、@真面目そうに見られることは自分は社会から必要とされていない人間である」と拡大解釈してしまうこともあります。

派手さがない、地味である

真面目そうに思われるのには、とくに見た目に派手さが無い、地味で垢抜けていないことが深く影響しています。

わかりやすい例を述べるとしたら

  • 髪を染めず黒髪(あるいは自毛)のままである。
  • 流行や季節を意識した服装をしていない。(=服装のバリエーションの乏しさ)
  • メイクや髪、肌の手入れをしていない。あるいは、されていたとしても申し訳程度で周囲から把握できない。

など、自分のルックスや身なり、そして自分が他人からどう見られているかに無頓着であるための地味さが、「真面目そうに見える」という言葉に込められているのです。

もちろん、自分がどう見られているかだとか、恋愛に対して蛋白であればそこまで真面目に見られることは気にならないものです。

しかし、自分が恋愛に対して強い意欲があるのにもかかわらず「真面目そうな人」と見られてしまうことは、言い換えれば、自分は地味で目立たなくて、人の目を引くほどの外見の魅力が無い人間であると感じて辛くなるのです。

また、自分なりに努力しているのにもかかわらず「真面目そう」という言葉を言われれば、自分の今までの努力が否定されたかのように感じて、情けない気持ちになってしまうのです。

感情表現が乏しく何を考えているか理解しづらい

派手さは外見だけでなく、その人の表情や態度も含まれます。

「真面目そうな人」と見られてしまう人は、感情表現が乏しいために、周囲の人からすると「何を考えているのかわかりづらく、とっつきづらい人っぽく見える」と感じられやすい人とも言えます。

もちろん、真面目そうに見えるだけ合って、しっかり自分のことを話たり、相手の話を聞くと言った基本的なコミュニケーション能力はありますが、言葉が主体であるためにどうしても蛋白で味気ない会話になりがちです。

笑う、驚くなどの感情表現(リアクションと表現したほうが適当かも)によるコミュニケーションや、ボディランゲージのような非言語的コミュニケーションはあまりしないので、どうしても淡々した会話になりやすく、会話での印象が薄くなる傾向がありまっす。

例えるのなら、真面目そうな人はニュースキャスター、派手な人はタレントやお笑い芸人と言えるでしょう。

もちろん、ニュースキャスターのような印象を与える人でも、その人にあった仕事や役割はあるのですが、こと友人関係や恋愛関係のように情緒的な交流が求められる場面では、感情表現の乏しさが仲を深めることを阻害する要因になります。

自己主張が少なく、言われた通りに動くだけの受身の姿勢である

真面目そうに見える裏には、「自分がわが」と自己主張をしないことが影響している考えられます。

自己主張をせず控えめであることは、一種の美徳として見られたり、落ち着きがあるとして好意的に解釈される一方で、自己主張の乏しさゆえに言われたことばかりで動く受身の人間であるというイメージがつきやすくなる原因にもなります。

とくに、幼少の頃から真面目で良い子になることを親や先生から教育されてきた人ほど、受身の姿勢が染み付いてしまいます。

もちろん、受身で指示待ちでもしっかり役目をこなせる、約束事はきっちり守るという魅力は仕事においては強みになるのですが、一方で集団を率いるリーダーシップに欠ける、指示がない限りは全く動こうとしないことが、真剣味の無さを優柔不断さと映って悪印象に繋がるリスクもあります。

また、恋愛・友達関係では自分から人を楽しませようという意識がないので付き合っていてつまらない、楽しくないと感じる原因になりがちです。

とくに、人間関係に刺激を求めている人からすれば、こうした指示待ちの姿勢は「自分から人を楽しませようとする努力はい一切せず、一方的に楽しい事を受け取ってばかりで不公平」であるとして、付き合いづらい気持ちや反感をもたれてしまうこともあります。(もちろん、落ち着いた人が好みであれば、この問題で苦しむことはないのですが…)

年齢以上の落ち着きがある

若者限定になりますが、「真面目そうに見える=年齢以上の落ち着き」があるという意味合いで語られることもあります。

やんちゃ盛りで親や社会に反発したり、門限を破って友達や部活の先輩・後輩と遊んでいたい年頃であるのにもかかわらず、反発もせず約束をしっかり守る…そんな若さゆえの過ちとでも言えるような逸脱行為をせず、落ち着きのある態度を見て「真面目そうですね」と肯定的な意味で言いたくなるのです。

…ただし、このことは(ややひねくれているかもしれませんが)言い換えれば若者らしい溌剌さや活発さが見られないだけでなく、若者のくせに若者らしくないとして、揶揄や皮肉の意味を持つことにもつながります。

「若者はやんちゃ、遊びたがる」という偏見を持っている人からすれば、その偏見通りにならない落ち着きのある若者を見ると、自分の考え(偏見だが)が否定された不快感を感じる。しかし、それをストレートに表すわけにもいかないので「貴方は真面目そうだよね」と皮肉として言うのです。

また、若者らしさを自分らしさ(アイデンティティ)と感じている人からすれば、「真面目そうな人」と言われることは、自分らしさを否定されているかのようにかんじるので、複雑な気持になってしまうのです。場合によっては「自分は若者ではなく老けた人と見られているのでは?」と、感じてしまうこともあるでしょう。

もちろん、否定的な意味として捉えるケースもあれば、周囲の若者よりも大人びている自分を自分らしさとして認識している人からすれば、真面目そうに見えることは自分らしさが認められていると感じて満足感を得る事ができます。

こうした微妙な違いは真面目という言葉が、否定・肯定双方の意味合いを持つがゆえに起きる現象なのかもしれなせん

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